息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

災園

2011-04-04 15:01:57 | 著者名 ま行
三津田信三 著


久々にこわくてじっくり読める本が読みたかった。
著者の『禍家』『凶宅』に続く家シリーズ最終章であるとのことで手に取った。
この2冊はすでに読んだことがあり、まあそこそこに面白かったのだが、少し
子供だましっぽいというか、ベースとなる伝説とか民話とかその土地の言い伝えとかが
どうもうまく生かし切れておらず、言葉遊びでごまかした感じを受けた。

でも3部作とかって惹かれるのだな。
結論はやっぱりちょっと期待外れだった。
主人公が6歳女児なのだが、行動や言葉の理解力などすべて大人目線。
どうも入り込めない。これはないだろうという感じ。
結局祭園という巨大な施設がなんだったのか、変態おやじの道楽にしては
大掛かり過ぎではないか。
さんざん下敷きにした狐関係は、最後はなんだかどうでもよくなってるし。
どんでん返しのような、予測できたような結末は後味が悪い。

凝った話の組み立て方や、子どもたちのキャラクターの立て方など、
魅力的なものも多いのだが、まあこれは好みの問題かな。
変な期待が大きすぎたのかもしれない。

といいつつ、またきっと手に取ってしまうぞ、三津田信三ホラー。

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