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投票締切時間を繰上げる投票所が増えている

2007年07月20日 11時47分53秒 | 政治・社会
朝日新聞によると、この参院選で全国の投票所の3割が投票終了時刻を繰り上げることがわかったという。



参院選投票所の3割、終了早める 市町村合併が影響(asahi.com 2007年07月20日)
===  備忘録(引用)===
 29日に投開票される参院選で、全国約5万1700カ所の投票所の約3割にあたる約1万4800カ所で投票の終了時刻を繰り上げることが、総務省の調べで分かった。前回04年から投票所数で3割増えており、投票が原則午後8時までとなった98年の参院選と比べると約5倍に広がった。背景には「平成の大合併」で自治体の面積が広がり、開票所への投票箱運搬に時間がかかるようになったことがある。「安易な繰り上げは有権者の投票の機会が奪われることになりかねない」との指摘も出ている。

 投票時間は長く「午前7時から午後6時まで」が原則だったが、投票率アップのため98年に改正公職選挙法が施行され、午後8時まで延長された。ただ、特別な事情がある場合は、都道府県選管に届け出れば終了時刻を最大4時間繰り上げることができる。開票開始時刻の規定はないという。

 99年3月に始まった「平成の大合併」で、全国で3000を超えた市町村は1804(19日現在)に集約され、自治体の面積は広がった。従来のままでは投票箱の運搬が開票開始に間に合わない所が出てきたため、開票所から遠い投票所の投票締め切りを繰り上げる例が急増したとみられる。

 中でも04年3月に6町が合併して誕生した広島県安芸高田市は、54カ所すべての投票所で2~4時間繰り上げる。前回04年も全投票所で1~3時間繰り上げたが、さらに1時間ずつ早く、午後4時で閉まる所もある。同市では今回は開票迅速化を図るとして、開票開始も午後9時から8時に早めている。市選管は「旧郡部は夜になって投票する人は少ない。期日前投票も浸透してきている」と説明する。

 こうした動きについて、日本選挙学会理事長の田中愛治・早稲田大教授(政治学)は「若い人ほど遅くに投票する傾向があり、投票時間の安易な繰り上げは若者らの投票機会を奪う可能性がある」と指摘。「仮に開票を早めるため繰り上げるのであれば本末転倒だ」と話している。
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小諸市から始まった、開票作業の効率化による経費削減と市職員の意識向上のための開票作業時間短縮運動だが、どうもどの自治体よりも早く開票結果を出すということだけが目的となりつつあるのではないかと思えてくる。
開票作業時間の短縮によって、投票締切時間が開票所の遠方でも午後8時に出来るようになったというのなら、開票作業時間の短縮の意義もわかる。しかし、しかし、純粋に経費削減のためとか他の自治体よりも早く開票作業を終えたという実績が欲しいために、遠方の投票所での投票締め切りを早くするというのでは、民主主義の最も基本となる選挙での投票を軽んじているといわれても仕方ない。

個人的には、夜9時ぐらいまで投票できればありがたいと思っているが、少なくともどの投票所でも夜8時まで投票できるような体制を敷いてもらえるとありがたい。

投票率向上を訴えながら、その裏で投票率を下げるようなことをやるというのは、どうなんでしょうね。
朝日新聞でも指摘している通り、こうした流れは浮動層、無党派層が投票を手控えるきっかけになってしまうことにもなりかねない。期日前投票とあわせて投票日当日の投票時間延長(開始時間を早めるとか終了時間を遅くするとか)ということも、投票率アップの手段として検討してもらいたいもの。そのために、開票時間短縮が役に立つというのなら、そうした努力が意味あるものに成ると思うのだが。



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