みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

移住者としての姿勢

2017-08-01 10:29:36 | 暮らし
都会から八郷へ移住した人々(私もその一人だが)の具体的な人数は知らないけれど、多い!というのが実感です。移住の動機も多彩で、就農目的のほか、縁あって嫁入りしたからとか、自然が豊かな環境で我が子を育てたいからとか、陶芸などの創作活動に適しているからとか、風景に魅せられたからとか・・ そのほか、首都圏との距離がほどよいことも移住の動機を補完していることでしょう。

移住者の、地元との関係性も様々のようです。地元にどんどん入り込んでいく人が多いようだけれど、なかには、出来るだけ関係を避けようとする人もいないことはない。どちらがいいとか悪いとかではなくて、各人の人生観と具体的な条件次第ということでしょう。

八郷の人々は、総じて率直で開放的で、好奇心も旺盛で、新参者を受け入れる気持が豊かだから、移住者と地元との間で軋轢が生じた、という話はめったに聞かないけれど、稀に、残念な噂を耳にすることもあります。

当然のことながら地元には、八郷の風土のなかで培われてきた暮らしの智恵と作法があって、それは本当に貴重な文化です。私のような新参の移住者は、そうした貴重な文化を担っている地元の人々に対して敬意を払い、謙虚に学ぶ姿勢でいるように努めた方がいいと思うのです。

都会出身であることや、社会的地位や、自分の才能などに優越感を抱いて、人々に接するようなことがあったら、どんなに心が広い八郷の人々であっても、その心をひそかに閉じていくことでしょう。やがて移住者は、気が付けば独り・・となり、八郷の風土の豊かさを感受することも難しくなっていくでしょう。そんな様子を稀に見掛けると、残念でなりません。