みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

心機一転

2017-04-18 14:26:23 | 田んぼ
山桜が散り始めた。その花びらが当庵の勝手口にもハラハラと舞い込んでくる。山々の芽吹きも一挙に進んだ。



もう田んぼの季節で、畔塗りが進んでいる。水田の水が漏れないように、畦(村人はクロと呼ぶ)を壁のように泥で塗り上げるのだけれど、今はトラクターに畔塗機を装着して行う。大きな専業農家の人が、頼まれてあちこちの田んぼに出動している。

田んぼの揚水機場を初めて担当したのは2007年。細腕の私でも何とか出来るし、ポンプの操作も難しくはない。田んぼに関わることが出来るのが嬉しくて、おまけにお小遣いまで戴ける。続けているうちに、いつしか、この担当が心の支えになってきた。

しかし昨年は皮膚炎等で悩まされ続けて体調不良となり、本年2月には以前からの圧迫骨折等による腰痛に加えて脊柱管狭窄症の症状が強くなり、歩くのも立っているのも辛いときが多くなったので、機場担当は辞めます、と工区の委員長に申し出た。

ところが意外なことに・・委員長が言うことには、「心の支えを失うと、却って体調に良くないですよ。」と。委員長の母親も、外に出なくなってから見る見る衰えてまもなく亡くなってしまったのだそうだ。ウーン・・出鼻をくじかれ、私の決心はぐらついてしまった。

背腰脚の痛みと痺れは辛いけれど、昨年のような精神的不調や食欲不振は軽快して、体重も平常値近くまで回復してきている。委員長の言葉をバネに、気持ちを切り替えた。4月からの新しい委員長も責任感の強い方だし、機場担当の相棒も誠実な方で、いざというときは頼りになる。ポンプが30年ぶりに更新されたことだし、私も心機一転しようと思った。

4/8は、工区の役員さんたちが機場に集まって、取水口付近を泥浚いしたり、各田んぼへの送水管の点検など。私は新しいポンプの操作を確認したり。機場にいると、体の痛みも痺れも遠のく感じがした。4/15には一人で機場へ行って、取水口前のゴミ除け柵の不備を補修。天井の燕の古巣は三角鍬で落とした。新しいポンプが燕の糞で汚れると申し訳ないから。燕さん、ゴメンナサイね。

21日から本格運転の開始予定。待ち遠しい気持ちです。