ART COMMUNICATION IN SHIMANE みるみるの会の活動報告

島根の美術教育関係者が集まって立ち上げた対話型鑑賞の普及に努める「みるみるの会」の活動情報をお知らせするブログです。

再び、10月の活動時間変更のお知らせ

2013-08-27 23:12:09 | 対話型鑑賞
今朝、9月の活動の変更と10月の活動をお知らせしたばかりですが、10月の活動時刻の変更をお知らせします。

10月26日(土)10:30~ 浜田市世界こども美術館 会場は当日受付付近でお知らせします。

秋は行事が目白押しで、会員の集まりやすい日時が設定しにくく、皆様にご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

また、会員の房野と春日は先日、福島まで出かけて「若冲」に会ってきました!!詳細は後日レポートします。

2学期が始まる学校も多いと思います。元気で2学期もがんばりましょう!!
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9月の活動変更のお知らせ

2013-08-27 07:09:24 | 対話型鑑賞
9月21日に計画していた、浜田市世界こども美術館での活動を変更します。
当日、浜田市美術展の作品搬入のため、活動の拠点にしている「コレクション室」が使えないため、鑑賞活動はお休みします。

次回は10月26日土曜日午後2時から、浜田市世界こども美術館で開催します。この日は企画展会場で活動の予定です。
企画展は魚にまつわる展示が計画されています。

詳細は美術館HPで確認してください。(まだUPされていませんが・・・)

では、よろしくお願いします。
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三葉虫のワークショップの感想をお知らせします

2013-08-19 16:22:06 | 対話型鑑賞
毎日暑いですね。夏季研修会からあっと言う間に約1か月がたとうとしています。
夏休みも終盤です。ヤバいです。宿題に追われている中学生の姿が目に浮かびます・・・。

そして私は、夏休み最終のお楽しみは、福島県美で若冲に会うことです!!行ってきますね!!

では、遅まきながら・・・

三葉虫のワークショップを報告します


7月28日に行われた「三葉虫って知ってる?」のワークショップの参加者からの感想です。前回は会員の金谷さんの報告でした。今回は参加者の感想をまとめてみました。小学生も中学生も大人も、それぞれに学びを楽しみ、満ち足りたひと時だったようです。

大野先生、ありがとうございました。

三葉虫のワークショップから(回答者 27名)
A)しっかり三葉虫をみることができましたか 4:23人  3:4人  2:0人  1:0人
B)三葉虫をみてしっかり考えることができましたか 4:22人  3:3人  2:1人  1:1人
C)自分の意見を言うことができましたか 4:16人  3:7人  2:3人  1:1人
D)友だちの意見をしっかり聞くことができましたか 4:20人  3:5人  2:0人  1:0人
E)友だちの意見を聞いて、自分の考えをより深めることができましたか
4:23人  3:3人  2:1人  1:0人
F)このような活動をまたやってみたいですか 4:22人  3:5人  2:0人  1:0人

大人の感想
☆三葉虫について考えることは良かったです。

☆見たこともない三葉虫について想像力を働かせ、色々なユニークな発想ができ、意見も出て楽しかった。

☆三葉虫がそもそも何か知らず参加しましたが、とてもおもしろかったです。化石にさわることももしかしたら生まれてはじめてかもしれません。化石ひとつでここまでいろいろ発見があることを知りました。息子と一緒に貴重な体験ができました。これからトンボとか見たらきっと思い出すでしょう。もうすこし頭をやわらかくしないといけないなあと思いました。

☆大変良い勉強になりました。

☆虫、化石、あまり興味のない分野でしたが、子どもと一緒に参加させてもらい、子どもが考える様子を見ることもできましたし、子どもがいる手前、大人もしっかり考えねば・・・。と、真剣に考えることができました。
このワークショップで推理することの楽しさを子どもたちも知ることができたと思います。家庭でも時々推理ゲームのような会話をしてみたいと思います。(根拠を持って意見を言うことの大切さも含めて・・・。)

☆実物を見ての詳しいお話、大変分かり易くより興味深いものとなりました。元々興味のある分野の話しでしたので知識を深めることもでき、大変良い体験となりました。図鑑でしか見たことのないものの実物の模型はありがたかったです。

知らないことや表面上の知識しかありませんでした。しかし、ただ学ぶ、教えていただくだけでなく、自分が気づいたことが自然と身についていることに驚きました。勉強(学ぶ)というものが、とても楽しく感じることができました。

☆化石ひとつから多くの疑問が湧き出、それを解決するヒントも化石のなかにあることが興味深く感じました。

☆三葉虫の前では、大人も子どもも関係ないことがよく分かりました。グループ内の化石もそれぞれ違うので、観察するポイントや推理する理由も違っていて、おもしろかったです。三葉虫の化石が欲しくなりました。

子どもの感想
小学生
☆三葉虫という生き物は初めて知りました。ワークショップで三葉虫のことがよくわかりました。

☆昔の生き物にふれられてよかったです。

☆またやりたい。

☆最初は三葉虫という名前しか知らなかったけど、今日の体験で、三葉虫のことをくわしく知ることが出来ました。

☆三葉虫のことはほとんど知らなかったけど、今日たくさんいろんな三葉虫のことがしれてよかったです。次やるときがあれば、しゅるいなどを考えてみたいです。

☆三よう虫のことがいろいろしれてうれしかったです。

☆三葉虫って聞いたことがあるだけだったけど、いろいろわかってよかったです。いろんな人がいるといろんな意見がでておもしろいな~と思いました。意外なことやよそうどおりなことがあって、すごいな~と思いました。丸くなるやとても大きな三葉虫がみられて、とてもおどろきました。参加してよかったと思いました。

☆三葉虫のことをくわしくしることができたので、よかったです。目のことがあたったのでよかったです。

☆三葉虫のことがよく分かったのでよかったです。また、こういうときがあったらまたきてみたいです。

☆三葉虫は初めてみましたが、ものすごく体を守る力をはったつしていることがわかりました。とくにおどろいたのは、三葉虫がとげをもっているということです。少し気持ちわるかったですが、ものすごくおもしろかったです。また、できることならやって、もっと三葉虫のことを知りたいです。

☆三葉虫はいろんなことがあるんだなとおもいました。

☆三葉虫を今日初めてみたのでとっても勉強になりました。だっぴのしかたがおもしろかったです。また、見たいです。

中学生
☆今日の三葉虫って知ってる?という企画に参加して、三葉虫ってどんな生き物だったのかなと最初は考えていましたが、途中からなんか気持ち悪い生き物だったんだなという考えが強くなってきたので、この企画に参加して正解だったのか間違いだったのか分からなくなってきました。でも、とりあえずは参加しといた方が学習には良いんじゃないかと思うので、また来てみたいです。

☆今日は三葉虫って知ってる?に参加しました。初めは三葉虫は、聞いたこともない名前だったのでびっくりしました。班のみんなと協力して調べることができてよかったです。また、こういう機会があれば参加したいです。三葉虫はもっと、もっと調べてみたいなあと思いました。

☆私は三葉虫という虫を今日初めて知りました。最初はどんな虫だろうと思って分かりませんでしたが、化石をさわったりする事でとても良く分かりました。三葉虫は陸で生きる生き物かと思っていたけど、海の中で生きる生き物と知ってびっくりしました。また、活動に参加したいと思いました。

☆三葉虫をしっかり見て考えることが出来ました。三葉虫にさまざまな形、大きさがあってとてもおもしろかったです。みんなの意見を聞いたりしてとても納得しました。楽しかったです。

☆今日は三葉虫について知らなかったことがたくさん分かりました。特に、丸くなる化石や、トゲがある化石を見て、はじめに配られた化石とすごく違っていたので驚きました。他の化石についても、いろいろ知りたいと思いました。たくさんのことが分かって良い経験になりました。

☆今日のような研修会に参加するのは初めてだったので、いろいろ不安だったところもありましたが、班の仲間と協力し、とても楽しい研修会になりました。楽しく三葉虫について理解することができたので良かったです。また、このような機会があったら参加してみたいし、今日学んだことを普段の勉強にもいかしていけたら良いと思いました。

話し合いながら学習することに対する感想
大人
☆人の意見を聞くことで「こんな点を人は見つけられたんだなあ」と観点の幅が広がって、仲間どうしで楽しく学習できてとても良かったです。メンバーからたくさんの意見がでたり、大野先生の意見が出やすいリードもとてもおもしろく上手かったと思いました。

☆話しやすい方たちで、会の会場もいい雰囲気で学びやすかったです。来年またあれば参加したいです。

☆良い経験をしました。楽しかったです。

☆大人の方と一緒に話したことも楽しかったですが、子どもチームの想像力の豊かさに驚かされました。様々な方の意見に耳を傾けることの大切さを改めて感じました。

☆初めて会う方ばかりでしたが、一緒に考え、良い事でした。また、子どもが楽しそうに笑っているところも見ることができ、親子で楽しめました。ありがとうございます。

☆自分の意見を聴いていただけることにとても安心感と喜びがありました。また、他の方の意見をきいて、「あ~!!」と思わぬ発見をすることができたり、動いている(生きていたころの)三葉虫を想像できることはとても楽しかったです。ありがとうございました。

☆同じ対象を観察しても、見ること、思うことが違っていることはもちろん、ひとつの疑問への答えが同じでも、何処を見てそう思ったかが違っていることがとても楽しかったです。

☆知らないことが聞けたり、見るポイントを教えてもらえて、もっとよく考えることができました。長い時間集中して聞いたり考えたりするのは大変なので、周りの人の力を借りると、ずいぶん楽にできると感じました。任せきりになることもあるけれど、そうならないために最初のスケッチはとても大切だと感じました。
小学生
☆とても楽しかったです。

☆楽しかった

☆たのしかった。

☆一人で学習するより、数人でやったら良くわかりました。

☆いろんな考えがでて楽しかったです。

☆できてうれしかったです。

☆友だちと話しをするといろいろな意見や考えかたがわかっておもしろかったです。

☆友だちといっしょにいろんなことを学習でしることができたのでまた、今日のようなワークショップにさんかしたいです。

☆チームの人とははじめて会ったけど、お話ができたのでとてもよかったです。友達になれた人もいたのでとてもうれしかったです。

☆なかまと話すのは、すごく楽しくコミュニケーションも、よくとれて学習が何倍にも楽しかったです。

☆いっしょうけんめいやっていて、いいなとおもいました。

☆楽しかったです。協力して考えることもできたので良かったです。三葉虫をまた調べてみたいです。

中学生
☆私は三葉虫について話しあって学習するのは楽しかったと思います。皆と話すからこそ新しい発見が出来ると思うので楽しかったです。いろいろと勉強にもなったと思っていますが、三葉虫はやっぱり気持ち悪いという意識の方が強かったです。でも、勉強になったから良かったです。

☆班のみんなと話しながら、とても楽しかったです。家にかえってからも少しだけ調べてみようと思いました。私は虫は少し苦手だったけどこれをやり、少しは虫にも興味がわいてきました。似ている動物(生き物)も当てることができてよかったです。今日2時間しかなかったけど、三葉虫のことをたくさん知れてよかったです。今日はありがとうございました。

☆あまり話した事のない人と同じ班になったのでとても楽しく学習が出来て良かったです。自分の意見もしっかり出せたので良かったです。今度またこういう機会があったら参加して、知らない虫の事など学習したいと思いました。

☆仲間と話しながら学習できてとても楽しかったと思います。仲間と話し合った意見がとても納得できたりしました。とても楽しかったです。

☆いろいろなことを考えて意見もたくさん聞くことができて良い勉強になりました。はじめは難しそうだと思っていたけれど、みんなと楽しく考えられたので良かったです。またみんなで化石についてたくさんのことをくわしく考えてみたいと思いました。

☆あまり自分の意見は言えませんでしたが、発表でいろいろな人の意見をきくのは楽しかったです。この経験が普段にもいかせれば良いなと思いました。楽しく学ぶことができたので良かったです。

以上がすべての方の記述です。また、何か楽しい学びの場を提供しないといけませんね。それが、今後の課題です。参加者の皆さん、そして、このレポートを最後まで読んでくださった読者のみなさん、ありがとうございました。

では、残された夏休みを今しばらくご満喫ください!!
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三葉虫のワークショップを報告します

2013-08-04 12:50:58 | 対話型鑑賞
三葉虫のワークショップを報告します


28日に行った三葉虫のワークショップのレポートを会員の金谷さんが届けてくれましたので、UPします。大人も子供も時間を忘れて三葉虫の謎に迫りました。

みるみる会員のかねたにです。先日7月28日に行われた京大博物館長の大野先生による「三葉虫を調べよう!」のワークショップの様子をお伝えします。最後まで読んでいただけたら、きっとあなたも三葉虫のとりこになるかも!?

○食べたことある人!?
 まず、大野先生の「三葉虫を見たことある人?」のことばに、数名の手が挙がりました。「じゃあ、食べたことある人?」といわれると、子どもたちは思わず「えぇー!?」と顔を見合せました。そう、三葉虫は5億年~2億5千万年前の生き物で、現在は生息していません。そんな三葉虫に焦点をあてた、ワークショップがドキドキやワクワクな気持ちととともにはじまりました。

○いじわるおじさん?
 「グループで協力して、三葉虫がどんなふうにして生きていたか考えよう!」という、大野先生のことばにうなずく参加者のみなさん。でも次のことばに、またまた「えぇー!?」の声があがりました。「おじさん、ヘンなこと聞くよ。いじわるな質問もするよ。」と。「でも、ヒントになるものも貸してあげるからね」と、参加者一人ひとりに三葉虫の小さな化石が配られました。

○うまく描く必要はない。みて・さわって・きづく。
 プラスチックの箱に入った三葉虫の化石に、会場のテンションがちょっとアップしました。そのうえ、「箱を、開けていいよ。触ってもOK!」とのことばに、子どもたちはもちろん大人も、またまたテンションアップです!「三葉虫の化石をよくみて、大きく絵を描こう。気づいたことやふしぎだなと思ったことは、メモしておこう。」「図工じゃないから、うまく描く必要はない。三葉虫をよーく観察して、気がついたことをていねいに描こう!」。大野先生の「うまく描く必要はない」ということばに、ほっとした空気が流れました。
 約20分間のスケッチタイム、参加者自身が『みて』『さわって』『気づく』ことができるように、大野先生は各グループをまわって、「顔はどこかな?」「この線、どうなってる?」などなど問いかけておられました。学びの主体は、いつだっていくつだって、その人自身なのだということを感じました。

お題① 何に似ているかな?
 一人ひとりが描いたスケッチをもとに、三葉虫とはどんな生き物なのか特徴を発表し、それを大野先生が描いていきます。ここで、いじわる(?)おじさんの登場です。小学生の男子3人が、三葉虫の特徴について話すのですが、おじさんにはこれがなかなか伝わらない!「骨みたいなのがある」といえば、いかにもホネ!というような絵(イラスト)を描くおじさん。「いやいや、骨じゃなくて線がある」といえば、たてじまを描くおじさん。「ちがう、よこよこ!」と少年たち。もう、自分たちで描きたくなってうずうずしています。いつも、なにげなく使っていることばが伝わらない!というもどかしさを感じたり、伝えるためにはどうしたらいいんだろうということを考えたりしたのではないでしょうか。
 その後、無事に三葉虫の絵は完成し、その特徴をもとにどんな生き物に似ているかグループで話し合い、各グループからフナムシやダンゴムシ、深海魚等、たくさんの生き物の名前が挙がりました。何の仲間であるか発表された時には、「やったー」や「おぉー」、「ほぉ」という声が聞かれました。「○○の仲間なんだ」と思うと、2億5千万年の時を超えて三葉虫が一気に身近な生き物に思えました。

② 目にはどんな特徴がある?
 三葉虫と似ている生き物をもとに、三葉虫の目の特徴についてグループで話し合いました。大野先生によると、一人に一つずつ配られた化石は、特に目の小さいものをよりすぐられたそうです。またまたここでも「えぇー!?」でしたが、すぐにそれぞれのグループで話し合いが始まりました。
いくつかの案が出た後、目の特徴について話し合う中で2つの案に関心が集まりました。挙手をしてもらうとほとんどの人がA案で、B案は二人だけでした。肩を落とすB案支持者に大野先生は、「数が多いのが、正解とは限らない」と。果たして、三葉虫の目の実態は!?という時に、大野先生はスクリーンの後ろから何やら持ってこられました。それをみると、まさに一目瞭然!大人の手のひら大の三葉虫の化石には、目の特徴がばっちりあらわれていました。そして、その特徴はずばりB案のものでした。思わず、会場から感嘆の声と拍手が沸き起こりました。少数でも、自分の考えを大切にした二人へのあたたかい拍手でした。

③ 三葉虫の身の守り方は?
 続いてのお題は、三葉虫の身の守り方についてです。三葉虫には天敵がいたことや、その捕食場面のイメージ映像をみせてもらいました。その後住んでいるところや、体の構造をもとにグループで話し合いを進めていきました。話し合いの後、「岩にへばりつく」「たくさん集まる」等、たくさんのアイデアが各グループから出されました。その中から、化石からわかるものにしぼって、考えを深めていきました。
 その後、自分の考えをもとに、実際に身を守る三葉虫になってみました。大人も子どもも外敵から身を守る三葉虫になってみます。体を使って考えたり、表現したりしていると、またまた、大野先生がスクリーンの裏から何か持ってこられました。参加者の「まさか!?」「もしかして!?」は、すぐに「やっぱり!」や「すごい!!」にかわりました。さあ、大野先生はどんな形の三葉虫の化石を出してこられたのでしょうか。写真の参加者のポーズから、想像してみてくださいね。

④ 脱皮の仕方は?
 最後のお題は、三葉虫はどうやって脱皮をするかについてです。スケッチの時にみつけた特徴をもとに、脱皮の仕方を考えます。「最初に、ここがパッカーンとわれて…」といいながら、体で表現しはじめる子どもたちもいます。「では、前に出てやってみよう」と、大野先生といっしょに脱皮ダンス?がはじまりました。スケッチのときにみつけた特徴が、ここでも大切な意味を持っていることがわかりました。三葉虫をデザインされた方に、ぜひともグッドデザイン賞を贈りたい!そんなことを思ってしまうほど三葉虫は素敵です!

○みる・さわる・きづく・かんがえる・ひょうげんする
 最後に、三葉虫のワークショップの修了証が贈呈されました。はじめは緊張もあり、会場の空気は少しかたく、ドキドキしている感じが伝わってきました。ですが、三葉虫についていっしょに話をしたり、意見を聞いたり、喜んだり、発見したりするうちに、会場の空気はやわらかくなり、頭を寄せ合って考えたり、身体を使って表現したりする姿がたくさんみられるようになりました。ふりかえると、あっという間の2時間でした。
 はじまりは、小さな一つの化石でした。小さな化石をよくみて、触って、気づき、スケッチする、またよくみて…そのなかで事実を見つけ出す。そしてその事実に、自分の生活経験や知識などをもとにして、創造的な解釈をしていく。またそこに、新たな事実(化石等の資料)が提示され、その解釈を裏付けたり、違いを明らかにしたり、新たな視点を提供したりする。「みる」「さわる」「きづく」「かんがえる」「ひょうげんする」がお互いに関わり、つながり合いながら、学びが深まっていく。そして、対話をすることで、新たな視点や気づき、考えをわかちあい、学びをより深めていくことができる。このようなわくわくしながら、楽しく学びを深めていく仕掛けが、今回のワークショップの中にたくさんちりばめられていました。
 グループで協力して、三葉虫がどんなふうにして生きていたかを考えることをとおして、学ぶことの楽しさや面白さを、あらためて感じることができたように思います。いまさらですが、考えること、発見すること、創造することって楽しい!また、2億5千年前に絶滅した三葉虫ですが、とても身近な生き物に思え、今もどこかの海底に身を潜めているような気がしてなりません。もう少し、三葉虫のことを自分でも調べてみたくなりました。子どものころに読んでいて、今はほこりをかぶっている「大むかしの動物」図鑑を、久しぶりに開いてみようかなと思っています。1枚ずつページをめくって・・・一葉、二葉、三葉ちゅう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
かねたに
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三葉虫のワークショップを報告します

2013-08-04 12:47:56 | 対話型鑑賞
三葉虫のワークショップを報告します


三葉虫のワークショップの報告を会員の金谷さんにお願いしました。レポートが届きましたので、UPしたいと思います。

みるみる会員のかねたにです。先日7月28日に行われた京大博物館長の大野先生による「三葉虫を調べよう!」のワークショップの様子をお伝えします。最後まで読んでいただけたら、きっとあなたも三葉虫のとりこになるかも!?

○食べたことある人!?
 まず、大野先生の「三葉虫を見たことある人?」のことばに、数名の手が挙がりました。「じゃあ、食べたことある人?」といわれると、子どもたちは思わず「えぇー!?」と顔を見合せました。そう、三葉虫は5億年~2億5千万年前の生き物で、現在は生息していません。そんな三葉虫に焦点をあてた、ワークショップがドキドキやワクワクな気持ちととともにはじまりました。

○いじわるおじさん?
 「グループで協力して、三葉虫がどんなふうにして生きていたか考えよう!」という、大野先生のことばにうなずく参加者のみなさん。でも次のことばに、またまた「えぇー!?」の声があがりました。「おじさん、ヘンなこと聞くよ。いじわるな質問もするよ。」と。「でも、ヒントになるものも貸してあげるからね」と、参加者一人ひとりに三葉虫の小さな化石が配られました。

○うまく描く必要はない。みて・さわって・きづく。
 プラスチックの箱に入った三葉虫の化石に、会場のテンションがちょっとアップしました。そのうえ、「箱を、開けていいよ。触ってもOK!」とのことばに、子どもたちはもちろん大人も、またまたテンションアップです!「三葉虫の化石をよくみて、大きく絵を描こう。気づいたことやふしぎだなと思ったことは、メモしておこう。」「図工じゃないから、うまく描く必要はない。三葉虫をよーく観察して、気がついたことをていねいに描こう!」。大野先生の「うまく描く必要はない」ということばに、ほっとした空気が流れました。
 約20分間のスケッチタイム、参加者自身が『みて』『さわって』『気づく』ことができるように、大野先生は各グループをまわって、「顔はどこかな?」「この線、どうなってる?」などなど問いかけておられました。学びの主体は、いつだっていくつだって、その人自身なのだということを感じました。

お題① 何に似ているかな?
 一人ひとりが描いたスケッチをもとに、三葉虫とはどんな生き物なのか特徴を発表し、それを大野先生が描いていきます。ここで、いじわる(?)おじさんの登場です。小学生の男子3人が、三葉虫の特徴について話すのですが、おじさんにはこれがなかなか伝わらない!「骨みたいなのがある」といえば、いかにもホネ!というような絵(イラスト)を描くおじさん。「いやいや、骨じゃなくて線がある」といえば、たてじまを描くおじさん。「ちがう、よこよこ!」と少年たち。もう、自分たちで描きたくなってうずうずしています。いつも、なにげなく使っていることばが伝わらない!というもどかしさを感じたり、伝えるためにはどうしたらいいんだろうということを考えたりしたのではないでしょうか。
 その後、無事に三葉虫の絵は完成し、その特徴をもとにどんな生き物に似ているかグループで話し合い、各グループからフナムシやダンゴムシ、深海魚等、たくさんの生き物の名前が挙がりました。何の仲間であるか発表された時には、「やったー」や「おぉー」、「ほぉ」という声が聞かれました。「○○の仲間なんだ」と思うと、2億5千万年の時を超えて三葉虫が一気に身近な生き物に思えました。

② 目にはどんな特徴がある?
 三葉虫と似ている生き物をもとに、三葉虫の目の特徴についてグループで話し合いました。大野先生によると、一人に一つずつ配られた化石は、特に目の小さいものをよりすぐられたそうです。またまたここでも「えぇー!?」でしたが、すぐにそれぞれのグループで話し合いが始まりました。
いくつかの案が出た後、目の特徴について話し合う中で2つの案に関心が集まりました。挙手をしてもらうとほとんどの人がA案で、B案は二人だけでした。肩を落とすB案支持者に大野先生は、「数が多いのが、正解とは限らない」と。果たして、三葉虫の目の実態は!?という時に、大野先生はスクリーンの後ろから何やら持ってこられました。それをみると、まさに一目瞭然!大人の手のひら大の三葉虫の化石には、目の特徴がばっちりあらわれていました。そして、その特徴はずばりB案のものでした。思わず、会場から感嘆の声と拍手が沸き起こりました。少数でも、自分の考えを大切にした二人へのあたたかい拍手でした。

③ 三葉虫の身の守り方は?
 続いてのお題は、三葉虫の身の守り方についてです。三葉虫には天敵がいたことや、その捕食場面のイメージ映像をみせてもらいました。その後住んでいるところや、体の構造をもとにグループで話し合いを進めていきました。話し合いの後、「岩にへばりつく」「たくさん集まる」等、たくさんのアイデアが各グループから出されました。その中から、化石からわかるものにしぼって、考えを深めていきました。
 その後、自分の考えをもとに、実際に身を守る三葉虫になってみました。大人も子どもも外敵から身を守る三葉虫になってみます。体を使って考えたり、表現したりしていると、またまた、大野先生がスクリーンの裏から何か持ってこられました。参加者の「まさか!?」「もしかして!?」は、すぐに「やっぱり!」や「すごい!!」にかわりました。さあ、大野先生はどんな形の三葉虫の化石を出してこられたのでしょうか。写真の参加者のポーズから、想像してみてくださいね。

④ 脱皮の仕方は?
 最後のお題は、三葉虫はどうやって脱皮をするかについてです。スケッチの時にみつけた特徴をもとに、脱皮の仕方を考えます。「最初に、ここがパッカーンとわれて…」といいながら、体で表現しはじめる子どもたちもいます。「では、前に出てやってみよう」と、大野先生といっしょに脱皮ダンス?がはじまりました。スケッチのときにみつけた特徴が、ここでも大切な意味を持っていることがわかりました。三葉虫をデザインされた方に、ぜひともグッドデザイン賞を贈りたい!そんなことを思ってしまうほど三葉虫は素敵です!

○みる・さわる・きづく・かんがえる・ひょうげんする
 最後に、三葉虫のワークショップの修了証が贈呈されました。はじめは緊張もあり、会場の空気は少しかたく、ドキドキしている感じが伝わってきました。ですが、三葉虫についていっしょに話をしたり、意見を聞いたり、喜んだり、発見したりするうちに、会場の空気はやわらかくなり、頭を寄せ合って考えたり、身体を使って表現したりする姿がたくさんみられるようになりました。ふりかえると、あっという間の2時間でした。
 はじまりは、小さな一つの化石でした。小さな化石をよくみて、触って、気づき、スケッチする、またよくみて…そのなかで事実を見つけ出す。そしてその事実に、自分の生活経験や知識などをもとにして、創造的な解釈をしていく。またそこに、新たな事実(化石等の資料)が提示され、その解釈を裏付けたり、違いを明らかにしたり、新たな視点を提供したりする。「みる」「さわる」「きづく」「かんがえる」「ひょうげんする」がお互いに関わり、つながり合いながら、学びが深まっていく。そして、対話をすることで、新たな視点や気づき、考えをわかちあい、学びをより深めていくことができる。このようなわくわくしながら、楽しく学びを深めていく仕掛けが、今回のワークショップの中にたくさんちりばめられていました。
 グループで協力して、三葉虫がどんなふうにして生きていたかを考えることをとおして、学ぶことの楽しさや面白さを、あらためて感じることができたように思います。いまさらですが、考えること、発見すること、創造することって楽しい!また、2億5千年前に絶滅した三葉虫ですが、とても身近な生き物に思え、今もどこかの海底に身を潜めているような気がしてなりません。もう少し、三葉虫のことを自分でも調べてみたくなりました。子どものころに読んでいて、今はほこりをかぶっている「大むかしの動物」図鑑を、久しぶりに開いてみようかなと思っています。1枚ずつページをめくって・・・一葉、二葉、三葉ちゅう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
かねたに

子どもだけでなく大人も時間を忘れて三葉虫の謎に迫る時間となったようです。実践後のアンケート結果やコメントは次回の報告とします。

なお、みるみるの会は8月18日に浜田市世界こども美術館で行います。14時開始です。興味のある方はお越しください。連絡は不要です。
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