TEENAGE FANCLUB

先日、姉と電話した。「お互い、自分を表現してないね。」と嘆き合った。と、いうことで始めたブログです。

『雨鶏』

2005-09-08 22:12:55 | 文学
昨日に引き続き、文学についてのたまいます。



今日、紹介するのは、芦原すなおさんの『雨鶏』です。

芦原すなおさんは『青春デンデケデケデケ』で直木賞を受賞されている作家さんです。

この『雨鶏』という作品ですが、僕は図書館で借りて、何回読んだかわかりません。ついには、どこの本屋にも無いので、取り寄せして買ってしまいました。



どんな作品なんだ?と思われることでしょう。

帯の作品紹介には、「ぼくらに時間はいくらでもあり、なんでもできるような気がしてた。自主休講、麻雀、民謡酒場。この世に楽しみは溢れていて、そしてぼくらは自由だった。おかしくもかなしい、もうひとつの’60年代物語。」とあります。

これで、な~んとなく雰囲気は伝わったのではないかと思います。

要するに、酒に満ち溢れたグダグダ大学生の生活を描いたものです。

主人公の山越只明は仕送りをすぐに酒に使ってしまい、労働は身体に悪いとアルバイトもしない驚くようなダラダラ大学生です!

でも、憎めないのです。

彼は個性溢れる友人たちと寄りかかりつつ生きていきます。

ちょうど、『人』という字のように…



この『雨鶏』に出てくるエピソードはどれも魅力的です。

ご飯にカレーのルーを刻んだものをかけて「ドライカレー」と言い張り、もしゃもしゃ食べること…

サバ缶にマヨネーズを入れたものをつまみに、ビールを飲みながら観る映画…

偏屈な教授との主人公の奇妙な掛け合い…

偏屈な教授の文学論…(僕はこの教授の文学論に大賛成!!)

主人公の友人安根が女性にふられた後、その女性を忘れるための努力…

この本のタイトルが『雨鶏』である理由…

とても、とても、おもしろいのです!!



昨日紹介した椎名誠さんの『哀愁の街に霧が降るのだ』に通ずるおもしろさがあるのですが、僕個人的には『雨鶏』のほうが断然好きです!!(理由は『雨鶏』の主人公の方がより一層ヤル気が無いから…かな?)

ぜひぜひ読んでみてください!!(本屋にはないと思うので、図書館で借りてください。)



さて、『哀愁の街に霧が降るのだ』と『雨鶏』を連続して紹介したことには意図があります。

最近、この両作品を読んだのですが、ほんっとうに自分の学生時代を思い出します。

僕の頭の中には、この両作品にも負けない、大笑いできるエピソードでいっぱいです!!

そして、それらのエピソードを記録として残したい、と思うようになりました。

そして気づいたのです

「あぁ、椎名誠さんの『哀愁の街に霧が降るのだ』や、芦原すなおさんの『雨鶏』は、僕にとっての『TEENAGE FANCLUB』なのだな…」と…



さて、明日も大笑いできるように、グダグダに気持ち良くやっていきます!


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2 コメント

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Unknown (きゅうえふ)
2006-11-24 01:19:46
minoonさん こんばんは。
先日「雨鶏」にコメントをいただいたきゅうえふです。この本、芦原さん、のんびりでホントに良いですよね。頑張って周囲にこの良さを広めましょう。
また時々お邪魔しますね。よろしくお願い致します。
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きゅうえふさんへ (minoon)
2006-11-25 23:25:03
芦原すなおさんの作品は本当にのんびりしてて素晴らしいです。『ミミズクとオリーブ』の夫婦関係も大変素晴らしく、僕の憧れです。

どんどん遊びにきてください。
大歓迎です!!
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