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『Journeyman』(1989) Eric Clapton

2006年08月11日 | 80’s
デビュー前のローリング・ストーンズが演奏していたクラブ。ボ・ディドリーの "Doing The Crawdaddy" という曲から名付けられたその名も「クロウダディ」(んー、イイ響きだ!)。
その「クロウダディ」からストーンズが巣立って行った後、次なるクラブ・バンドとなったのが、ヤードバーズ。
そのヤードバーズの初代リード・ギタリスト、エリック・クラプトンさん。

前に書いた記事で頂いたコメントの中に<ブライアン、アメリカに渡ったら良かったのに>というようなものをsugaramountainさん、kura_moさん、BYRDさんから頂いたのですが、ナルホドなぁ~とつくづく思わされました。
で、ホントにそうして、荒れる時代をサヴァイヴしていったブルース理想主義な英国人はクラプトンですよね。
まぁ、言わば理想型のブライアン・ジョーンズっていうか。
性格的には全然違いそうですけどね(^^;)クラプトンに比べ、ブライアンは子供すぎ、困ったちゃんすぎです。

ブライアンだってもしも純粋主義者だったのなら(ブルースのね)、クラプトンみたく、「俺はこんな曲、ポップだから演んないよ」ってスパって抜け出したり、クビならクビで、次のバンドなり作れば良かったんですよね。クラプトンはそういう男気がイイですよね。しっかりしてるし。ま、クラプトンも色々ゴタゴタしてますけど、結局タフなんですよね~。今もすこぶる元気な活動してますものね。素晴らしいです。
そういうブライアンの姿を、無理だろうけど見たかった!


で、本日の主役、エリック・クラプトンさん。
私はクラプトンはこの『Journeyman』が初リアルタイムでした。当時、めちゃめちゃ聴き込みました。だって、カッコイイんだもん!同時にクリームやソロなんかも聴いていって、クラプトンにハマった時期でしたが、やっぱリアルタイムで、ガツンとしっかりした活動をしてくれると、頼もしいし、嬉しいですよね。「伝説の人」が同じ時代に生きてるのを生々しく感じられるわけですから。

そう思えば、我々は難なくロックンロールの時代に堂々と間に合っているわけなんですよね。
例え腰から下が写らないエド・サリヴァンでのエルヴィスのパフォーマンスを生で見れなくとも、ビートルズの来日公演に間に合わなかったとしても。恥じる事はなんもない。
ボブ・ディランの新譜が楽しみな、今日この頃です。

ちなみにちなみに。ポールの『Frower's In The Dirt』も同じ89年作、なんですよね~。
ポールも80年代、セールス的、作品の質的にどん底などと言われてて(個人的にはそう思いませんが)調子悪そうなとこあったけど、その『Frower's In The Dirt』でドカンとやってくれた、意地を見せてくれた。それと同じ匂いをこのクラプトンの『Journeyman』にも感じます。言わば勝負作というところでしょうか。
そうそう、この『Journeyman』の発表前には『Crossroads』っていうヤードバーズ時代から前作『Behind The Sun』までを選りすぐった、決定版的なクラプトンのボックス・セットが出たんですよね。なので、新たな出発作としての意味合いもあり、気合いが入っていたのかもしれません。
ポールだって『Frower's In The Dirt』を発表する前はソロを総括する2枚組みベスト出しましたもんね。ホラ、かぶった!(笑)


で、まー、とにかくカッコイイ!!!おっとこまえな音してんです、このアルバム全編通して。いやぁ、よくプロデュースされてます。統一感がバッチシあって。シンセ満載でも気にしない。今はそここそが気持ちよく聴けてしまったりもして。音楽ってその時期、その時期で、様々な聴き方が出来るから助かります。何度も楽しめてヨイです。

そしてクラプトンさん、やっぱし70年代の時と比べて、当たり前なんですけど、唄うまい。聴いてて心地よい。
この人の声も好きですね。優男風情を隠せない声っていうか。聴いてると、ブライアンとはまた別のスイッチが入ります。何と言うか、存在自体が色っぽい人ですね。

名曲多し!"Pretending"、 "Bad Love"、 "Running on Faith"、"No Alibis"、 "Run So Far"・・・あぁ、もう全部かな。
"Bad Love"とか、ちょっとベタかもだけど、やっぱしむちゃカッコイイんだよなぁ!キメキメで。流行りましたよね~。
大人なブルースも "Hard Times" と “Before You Accuse Me” がシャイコー!
派手でポップな曲とブルース曲の関係も、ちょーどいい塩梅(若干ポップな曲が多いですが)
1曲、1曲がよく出来ているから、聴き応えがあるんですよね。でもしつこくない。でも軽くもない。ホントちょーどいい塩梅。

この作品の後、ライブアルバムを挟んで、彼の人生で果たして何度目のモテ期なんだろ?という例の『Unplugged』となります。


あぁ~、やっぱ昔聴き込んだアルバムって強いなぁ。自分の中にしっかり収まっていたのが分かるんですよね。例え長い間聴いていなくとも。
聴いてて嬉しいもん。懐かしいことが、なんだかとっても嬉しい。
人や世間の評なんて気にしない(確かコレは、80年代の他の作品に比べて割と好評だったと思いますが)。
あぁ、クラプトンすごく好きだったなぁ~、とか、なんか色々思い出しました。
でもクラプトンは終わってない。ので、最近の聴いてないんで、聴きたくなりました。最近どうなのかなー♪


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