Blue Sky Love Sky

空を愛する者として各地を歩いた際の航空機の写真災害時の活用法などを掲載しています。現場の意見などコメントをください。

エリクソンS64 消防ヘリコプター

2010-02-22 20:58:58 | 趣味・航空機
このヘリコプターは、1962年に初飛行したシコルスキー社のクレーンヘリコプターが原型です。米国陸軍は一時期CH-54型として採用したことがあります。その後エリクソン・エアークレーン社が1992年に製造権を獲得して、「エアークレーン」として販売を開始、約10tの水タンクを装着して森林火災の消火活動等に運用されています。陸上自衛隊が保有するCH-47が約8tの水を散水しますので、その容量の大きさがわかります。米国、カナダ、オーストラリア、韓国などで森林火災等に運用される消防ヘリコプターとして活用されています。写真は、エリクソン社のHPのものを使用しました。温暖化とともに山林火災や都市災害における火災が増大しており、わが国においても真剣に検討するべき空中消火機能の一す。最近米国を訪れた知人から、最新のエリクソンエアクレーンについてのコメントを頂きました。機体の大きさにびっくりいするそうです。また、左側の操縦席のすぐ後ろに後方のクレーン操作などが視認できる第3の座席があり、「Observer position」と呼ばれていたそうです。嘗てパリエアショウで世界最大のヘリコプターMil26を見たことがありますが、そのヘリコプターには、胴体下部に第3の操縦席がありました。機体があまりにも大きくて、地面近くでの作業をする際に操縦士から見えないために、ホバリング中の機体を微調整する程度の操縦が出来ると聞いたことを思い出しました。

乙式一型偵察機(サムルソン)

2010-02-21 16:38:17 | 趣味・航空機
写真は帝国陸軍航空部隊に所属されていた方のご子息(仙台在住T氏)の所蔵写真で、武蔵野原上空を飛行中のものです。フランス製で、帝国陸軍が使用した最初の偵察機と言われています。大正8年ころからフランス陸軍の教育団を招いて教育に使用され、後に乙式一型偵察機と呼称されて、川崎造船飛行機科(後の川崎航空機)でもライセンス生産されたようです。写真の航空機が導入機かライセンス生産機かは不明です。写真は昭和6年4月に撮影された飛行中のもので、とても珍しいものだと思います。

H-19 Final Formation

2010-02-05 18:24:13 | 趣味・航空機
昭和51年に陸上自衛隊のH-19ヘリコプターが退役しますが、最後まで残っていた東北方面ヘリコプター隊で行われたH-19×3機による最後の編隊飛行(松島湾上空)です。当時勤務されていた仙台在住のM氏から提供いただいた写真でその模様を紹介します。伊勢湾台風災害や新潟地震災害でも多くの市民の命を守ってきたH-19です。昭和29年11月当時の新三菱重工名古屋製作所(現三菱重工業)は米国のシコルスキー社の親会社であるUAC(ユナイチェドエアクラフト)社と修理及び部品製作に関する技術援助契約を締結して米軍のS-55のオーバーホールを開始したのが始まりです。同年11月に海上保安隊は、SW-55のノックダウン機の取得を開始しています。陸・空自衛隊向けはH-19と呼ばれました。昭和29年に発足した陸・海・空自衛隊がともに救難・人員・物資輸送機として採用し、昭和33年3月までに合計27機がノックダウンによって納入された(資料源「日本の航空宇宙工業50年の歩み」)と記されています。その後ライセンス生産が行われて、昭和37年10月に最終号機が納入されました。ライセンス生産機数は、陸上自衛隊向けが14機、海上自衛隊向けが10機、航空自衛隊向けが17機、海上保安庁向けが1機であったと記録(資料源同上)されています。自衛隊の誕生とともに整備された貴重なヘリコプターも昭和51年にはその任務を終えて最後まで残った1機も退役して行きました。