時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

LITERAさん、松尾匡はアベノミクスを絶賛していましたよ?

2017-01-05 23:42:08 | アベノミクス批判


鮫島伝次郎

原爆投下前は町内会長を務めていた俗物な戦争支持者で、
市内の竹槍訓練の際に大吉が戦争反対を訴えた事を契機に、
戦争に反対する中岡家を非国民として忌み嫌い、大吉を危険思想の持ち主だとして警察に突き出したり、
徒党を組んで中岡家が大切に育てた麦畑を荒らすなど多くの嫌がらせ行為を行った。

~中略~

9巻では自らを戦時中からの戦争反対派・平和の戦士であったと偽り、
その後市会議員を経て県会議員となっている看板で登場し、
それに憤ったゲンは隆太とムスビと共に看板を破壊した。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AF%E3%81%A0%E3%
81%97%E3%81%AE%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%99%BB%E5%A0%B4%E4%BA%BA%E7%89%A9






反戦漫画、『はだしのゲン』には鮫島伝次郎という人物が登場する。

戦前は熱烈な戦争支持者だったくせに、敗戦後は態度は急変、
いかにも自分が前から戦争に反対していたかのように偽り、他人を欺こうとする正真正銘の卑劣漢だが、
世渡りが上手いというか、上手く責任を逃れて自分の地位を守ることが上手い人物は
いつの時代にもいるようである。





リテラの記事より

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野党が安倍政権に勝てないのは経済政策のせいだ!
民進党は緊縮財政路線を捨て庶民のために金を使う政策を




白紙領収書や違法献金、暴言失言など閣僚の不祥事が続出しようが、
就任前の米大統領にノコノコ会いに行くという醜態を晒したうえ、
北方領土もロシアにやられっぱなしといった外交失策を繰り返そうが、
安倍政権の支持率は一向に下がる気配がなく、対する最大野党の民進党は
一向に上向かず調査によってはむしろ下がっているくらいだ。



これはいったいどういうことなのか。
もちろん、その背後には、安倍政権がメディアを牛耳って、自分たちへの批判、
都合の悪い報道を封じ込む一方、ありもしない危機を次々に煽っているという問題が大きいだろう。



しかし、安倍政権がのさばり続けている背景には、もうひとつ大きな問題が横たわっている。
それは、民進党をはじめとする野党があまりにだらしなく、
国民の求めているものにまったく応えられていないという問題だ。



とくに、最大の原因は経済政策だ、

というのが『この経済政策が民主主義を救う』(大月書店)などの著書で知られる
立命館大学経済学部教授の松尾匤氏だ。月刊誌「世界」(岩波書店)2016年11月号でも
「なぜ日本の野党は勝てないのか? 反緊縮の世界標準スローガン」という論文を発表。



数々の失政と横暴にもかかわらず安倍政権の支持率が一向に下がらず、
民進党の支持が上がらない背景に、その経済政策があることを指摘している。


~中略~


「反緊縮」。要は政府が民衆のためにお金を使う――有権者はそんな政策こそ求めているというのだ。



~中略~



答えは実に簡単なのだ。野党の中心を担う民進党が政権交代時の原点に立ち返り、
政府のお金を国民のために使う政策を打ち出すだけでいいのである。


財源についても、「足りなければ刷ればいい」というのが松尾氏の主張だ。
それが世界の潮流であると、実例をあげつつ説いている。



ヨーロッパでは、コービン英労働党党首が掲げる「人民の量的緩和」をはじめ、
EUの共産党や左翼党の連合である欧州左翼党、スペインのポデモス、
欧州の労働組合の連合である欧州労連などが、中央銀行が財政を直接支えることを主張し、
ノーベル賞経済学者のスティグリッツ氏やクルーグマン氏らもコービン支持を表明しているという。




昨年6月には、欧州議会の左翼党系、社会党系、緑の党系の左派三会派(11カ国、18議員)が
欧州中央銀行に書簡を送り、欧州中銀がつくった資金を「ヘリコプターマネー」として直接、
市民に配当するよう要求した。また同じ月に欧州左翼党とイタリア共産党再建派がコンファレンスを開いた。


そこでも、

「もっとおカネを刷って、雇用を創出するプランに投資せよ」とか

インフレはまったく問題ではない。
 価値を失うことを恐れて誰もおカネをポケットに入れたままにしなくなるので、
 おカネが回るようになるからだ」

「欧州中銀はおカネを刷って公共サービスに融資すべきだ」といった発言が相次いだ。



詳細は松尾氏の著書(前掲書)を読んでもらいたいが、
中央銀行の緩和マネーで財政ファイナンスして民衆のために使えという主張は、
欧州左派勢力にとってはほぼ常態化していると言ってもいいようだ。

 

ところが、日本では肝心の民進党が財務官僚に洗脳された
元財務相の野田佳彦氏が幹事長を務めているから大胆な方針転換ができない。



一方、新自由主義政策の“ご本尊”だった自民党は、
第2次安倍政権発足後から「アベノミクス」などという言葉の目くらましを使って
かたちだけの方針転換を演出し、景気刺激を展開した。これが功を奏して民衆の支持を集めた。


しかも、自民党の場合は本来、批判勢力となるはずの“極右”を取り込んでしまっているため、
「右」からの異議申し立てが起きない構造になっている。

さらに、欧米と違って「左」からの批判の声もほとんど聞かれない。



だが、アベノミクスは見かけだけの「反緊縮」だから、化けの皮が剥がれるのも早かった。
政権側は「アベノミクスは道半ば」などと詭弁を弄して失政を取り繕った。


一方、有権者の側もアベノミクスの有効性に疑問を覚えつつも他に有効な選択肢がないから、
ダラダラと支持を続けている。これが、現在の「1強」の正体なのだ。



こうなると、勝つための処方箋は明快だ。

「反緊縮」「反新自由主義」の旗を掲げ、「政府が庶民のためにお金を使う」
「大きな政府」という目標を明確にした本格的な左翼・社会主義的政策を示せばいいのだ。


「政府が庶民のためにお金を使う国」がいいのか、
「企業が世界でいちばん活躍する国」がいいのかを、有権者に選んでもらうというわけだ。


http://lite-ra.com/2017/01/post-2830.html
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松尾匡が熱烈なアベノミクス支持者だった
という事実をリテラは知らないのだろうか?



以下の文章は2015年12月に投稿した当サイトの記事を再掲したものである。



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まず、このエントリー、アベノミクスで正規雇用者も増え始めた!!
では、「生産年齢人口」(15歳~65歳人口)に対する割合で、
正規雇用、非正規雇用の推移が計算されていて、正規雇用の比率の増加が示されています。

これによれば、非正規雇用の率は、民主党政権下から引き続き、一貫して増えています。

他方、正規雇用の率は、民主党政権下では2009年の40.4%から
2012年の40.5%へと0.1%ポイント上昇しただけだったのに対して、
その後、2014年(10月までの平均)の41.1%にまで、2年で0.6%ポイント増えています。
とても見やすい折れ線グラフにされていますので、リンク先をご覧下さい。

さらに、もう「非正規雇用がー」は通用しない
というエントリーでは、率ではなく絶対数で見ても、
2014年に入って「正規社員は4-6月期、7-9月期と連続して前期比で増加している。
しかも、7-9月期は前年同期比でも10万人増加している。」という指摘がなされています。
これもグラフ入り。
データ、グラフ元は「労働力調査(詳細集計)平成26年(2014年)7~9月期平均(速報)」

また、
正規雇用を希望する人 非正規のほうがいい人というエントリーでは、
上記「労働力調査」から、正社員の仕事がないから不本意ながら
非正社員に甘んじている人の数と、その人たちの非正社員に占める割合をグラフにされています。
これも2013年、2014年の間で傾向的に下がっていて、特に2014年に入ってからは、
データのある第3四半期まで下がり続けていることが見て取れます。

そもそも、雇用が増えているのが非正社員だったとしても、
今まで職がなかった人が職にありついたならば、
「ありがたい、この職をまた逃したくない」という気持ちが真っ先にくるのは当然ですから、
言葉の使い方を慎重にしないと、「非正規が増えているのはいけません」的な
言い方だけしていたのではこうした層の人たちから反発を買う恐れがあります。



気がついたら、こうした層の人々がこぞって
自民党の支持者になって日の丸を振っていることになりかねません。




それに、「総雇用者所得」で見ると増えているとする
安倍さんの言い訳もあながち無視はできません。消費需要につながるのは、
一人当たり賃金ではなくて、総雇用者所得だからです。

http://matsuo-tadasu.ptu.jp/essay__141215.html
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上のページでは、正規雇用者数が増えているとか倒産件数が減っているとか、
アベノミクスの恩恵は、こんなにもあるのだと熱弁を振るっているのだが、
雇用を創出したという主張はアベノミクスの生みの親の一人である浜田宏一氏も唱えている。


なぜアベノミクスで庶民の給料は上がらなかったのか?


伊藤元重教授「これから創造的破壊が起きる」
――アベノミクスと働き方変革の因果関係とは?



伊藤教授は直接には雇用情勢が改善されたとは述べないが、今後、アベノミクス効果で
労働力が不足する(売り手市場になる)と語るそれは、松尾・浜田両教授に通じるスタンスだろう。

松尾氏はエッセーの末文に
安易な「アベノミクス失敗」論はやめてほしいし、
 そもそも何度も言いますが、「アベノミクス」という言葉を
 反対側の陣営が口にするのはやめて下さい。2016年に好況の熱狂の中で、
 安倍応援アイドルが「アベノミクス!アベノミクス!」と叫んで踊り回ったらどうする!」
と記しているが、同氏によると来年の選挙時には日本は好況になっているらしい。


「足下では景気回復の恩恵を感じる人が確かに増えていて、
 それが内閣支持率の増加に結びついていることは間違いない」
 (http://matsuo-tadasu.ptu.jp/essay__150218.html)

「マスコミなどでは、「景気回復の実感はない」と
 決まり文句のように言っていますけど、そんなふうにおっしゃる人はたいてい、
 もともと安定して、比較的まともな賃金の職の人なんですよね。
 過去20年の「改革」不況で最も苦しんできた層の人たちの間では、明らかに事態が動いています。
 
実感はない派の人たちは
景気回復がコケて安倍さんに失脚してほしいあまり、現実から目をそむけているのかもしれません

が、今後、景気回復を否定するようなことを言えば言うほど、私たちが最も依拠すべき
こうした層の人たちを、かえって安倍さんの側に追いやる結果になる
でしょう。」
 (http://matsuo-tadasu.ptu.jp/essay__140503.html)

とまぁ、自信満々に述べていた松尾氏だが、その後、日本経済はどうなったのだろうか?
スプートニク紙は次のように伝える。

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アベノミクスは死んだ、経済蘇生は失敗
(2015年12月28日)

日本政府のあらゆる尽力にも関わらず、日本経済は全く蘇生する気配を見せていない。

大規模支援の甲斐なく状況はますます下降線をたどっており、
先週発表された統計は二重のショックを国民に与えた。

先週、日本の失業率が今までの3.1%から3.3%に上昇したことが明らかにされた。
この数値は今年1月からの間で最高で、これにより主婦の財布の紐が引き締められた。

ところが今、明らかにされていることはそれよりも更にひどい。
小売業の売り上げも当初の予測の0.6%ダウンを上回り、
最新の調査では1%減少していることが明らかになった。


2014年に行われた消費税増税による、その前後の影響を考慮しない場合
この売り上げダウンは2011年の東日本大震災以来、最大となっている。


工業生産の景気もいまひとつ。11月、指標は3ヶ月間で初めて落ちたが、これは
世界第3位の経済大国の復興は少なくとも2016年の初めに持ち越されたことを示している。

メーカーは近い将来にも生産拡大を考慮しているものの、
弱弱しいデーターは期待された輸出と需要の増加で経済は押し上げられ、
2%の目標レベルまでインフレを速めるという日本銀行の予測に疑問を呈すものとなった。

個々の指標が物語るのは、異常高温気象による冬物の被服販売に大きな損失が出て、
これにより小売販売が年間で1%落ちこんだ事実。

エコノミストらは輸出における再生の兆候はすでにあることから、
工業に方向転換が起きることは期待できると指摘している。

一方で需要は依然として低いままで、とても経済復興に力を貸すどころではない。

続きを読む http://jp.sputniknews.com/business/20151228/1380251.html#ixzz3vcpLtgAj
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・・・景気回復ねぇ

最近、アベノミクスの宣伝があまりされないからおかしいと思っていたら、
いつのまにか、こういう事態になっていたという笑えない話。

そもそも、この経済政策は経済史の視点から見れば安倍オリジナルのものではなく、
むしろ、小泉純一郎の経済政策をそのまま踏襲したものである。
それを説明するために、中国の人民網の解説記事を提示しよう。



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「アベノミクス」は日本を損なう

~中略~

「アベノミクス」は何も新しいものではなく、金融緩和とその関連政策の総称に過ぎない。
経済の遅れた国では、紙幣の無闇な発行は、壊滅的な悪性のインフレを引き起こす可能性が高い。
経済の発達した国では、政府が紙幣を増刷しても財産を作り出したことにはならなず、
資源の間違った配置をもたらし、内部の危機を引き起こす。

日本は貨幣の潤沢な先進国であり、貨幣増刷によって引き起こされる
物価上昇の効果は明らかでなく、やはり厳しい問題が生まれている。

「アベノミクス」は物価の下落を恐れ、消費を奨励しており、
 民間の貯蓄は減り、政府の負債率は世界一に達している。

インフレで利益を得ているのは大企業である。

大企業は市場に障壁を形成し、小さい企業のチャンスを減らしている。
日本企業には年功序列の習慣があり、年齢の高い社員が高い地位を占め、
若い社員はなかなか昇進できず、会社の人材コストは高い。

これは労働法の保護によるものであると同時に、インフレ政策の擁護とも関係がある。
日本人は極度に勤勉な労働なしには、生活水準の低下を防ぐことができないのである。

だが日本の物価上昇は明らかでなく、政府のデフレへの恐れを呼び、
量的緩和の推進を促している。生活水準がなかなか上がらないのもインフレによる悪影響である。


政府による刺激を過度に信じ、紙幣増刷によって
成長を促進できると考えたことは、日本の過去20年の最大の間違いだった。


市場化改革が大々的に進められた小泉時代にあっても、この考えは転換されなかった。

2001年に小泉純一郎が首相に就任すると、民営化と自由化の改革が始められ、
中でも難題となっていた郵政改革の実現が旗印とされた。

この改革において、
小泉首相は自らの政治生命を賭けることも厭わず、郵政系統の民営化を推進した。
通貨政策の分野では、小泉首相とそのブレインは掛け値なしの「インフレ派」であり、
日銀に通貨政策の緩和を繰り返し求め、「デフレ」と対決しようとした。


でたらめな通貨政策は小泉改革の寿命を縮め、
いくつかの民営化改革を行ったほかは、日本に持続的な活力を与えることはできなかった。


~中略~

経済発展に対するインフレのマイナス影響は、
短期的に大きく現れるものがあるだけでなく、長期的にゆっくりと出てくるものもある。


その道理は多くの経済学者の古くからの関心となってきた。
ハイエクはかつて、インフレは、政府が紙幣を増刷し過ぎた時だけに起こるもので、
それ以外にはあり得ないと指摘している。インフレの危害は、
オーストリア学派の経済学者によってとうの昔に研究されていたのである。

それにもかかわらず今日の日本政府が(そのほかの多くの国の政府も)
デフレへの対決姿勢を崩さず、インフレを頑強に追求しているのには、ため息を禁じ得ない。

http://j.people.com.cn/n/2015/0915/c94476-8950183-2.html
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http://blog.goo.ne.jp/minamihikaru1853/e/cbad3fa50f777b271af360287af35a0f
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リテラは、いかにも松尾の主張とアベノミクスの内容が異なるものであるかのように語っているが、
実際には「安易なアベノミクス批判はやめろ」
「実感はない派の人たちは
景気回復がコケて安倍さんに失脚してほしいあまり、現実から目をそむけているのかもしれません」


「今後、景気回復を否定するようなことを言えば言うほど、私たちが最も依拠すべき
こうした層の人たちを、かえって安倍さんの側に追いやる結果になる」




「今後、追加的な財政、金融の拡大政策がとられることで、
 来年一年間かけて、それなりに好況が実感されるところまでいくのではないかと思います。」


といった文章を平気で書いていたのが松尾匡だったのである。



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アベノミクスは大震災以上に庶民の暮らしを破壊している
=民主党政権下かつ東日本大震災下の2011年より勤労者世帯実収入も
 家計消費支出も減少させているアベノミクス


まぁ、実質賃金が下がる一方で非正規社員が4割に達した今、
「景気はよくなってるでー」とは言いづらいのではないだろうか?

「民主党政権下かつ東日本大震災下の2011年よりも
 アベノミクスは勤労者世帯の実収入も家計消費支出も落ち込んでいるのです。
 勤労者庶民にとってアベノミクスで「実感できる」のは家計の苦しさだけです。」
 (上記記事より)

という言葉は全くもってそのとおりとしか言いようがない。



4~6月期の実質GDP、年率1.6%減 消費と輸出が低迷



ただし、アベノミクス支持派が消えたわけではない。

“反アベノミクス”に反論。「雇用の質は改善していない」のウソ
なぜアベノミクスで庶民の給料は上がらなかったのか?
「株価急落=アベノミクス失敗」は正しいか 金融緩和の効果を素直に認めない残念な人達


彼らの言い分をまとめると、
①景気は良くなっている。実感できないだけだ
②アベノミクスは失業者を救っているのだ
③成功は「そのうち」実感できる
の3点に絞られるかと思う。


そこで①に関して言えば、下関市立大学教授である関野秀明氏が
政府の公的統計をもとに作成した資料を見てみると、

2012年には1.8%であった実質GDP成長率が2014年には0%になっている。
この期間、実質賃金は連続して低下し、非正規社員も全体の4割に達した。

ちなみに浜田氏は雇用者報酬は増えたと言っているのだが、
彼の場合、名目賃金を指しており、実質賃金ではない。

つまり、野党をはじめアベノミクス批判者は実質賃金の下降を問題にしているのに、
浜田氏は名目賃金の上昇に触れて反論を行っている。この点、かなり巧妙だなと感じる。

②に関して言えば、
立命館大学のm尾匡教授は有効求人倍率の上昇をもって、
アベノミクス成功を主張していたが、そもそも有効求人倍率とは
求人数をハローワークに登録済みの求職者数(有効求人者数)で割った率なので、

例えば、100件の求人があったとしても求職者数が200人から100人に減れば、
それだけで倍率は0.5から1.0に増える。まさに数字のマジック。

実際に、HWに登録した人間の就職者数を見ると2013年の1-3月で約18.5万であるのに対して、
その2年後の2015年1-3月では約16.5万に減っている。それも徐々に減っている。
この数はリーマン・ショック時の水準と同じ値である。

ゴチャゴチャしてわかりずらいが、要するに求人倍率が上がっているのに
実際に就職できた人間が減り続けている
という現象が起きている。

この原因として挙げられるのが労働条件であり、要するに働く意思はあるが、
賃金などの問題で応募を控える人間が増えたということではないだろうか?
ちなみに正社員のみの求人倍率は1.0を越えたことがない

アベノミクス支持者の中には非正規雇用が増えた事態をもって
「失業よりはマシ」と答えるのだが、面白いことにこの意見を唱えるものは
 正規に雇用されている人間だったりする
(松尾氏しかり浜田氏しかり)。


1千5百万円の借金まみれで「高学歴ワーキングプア」の仕事さえ失う若手研究者、
世界一高い高額費・奨学金という名のローン地獄・高学歴ワーキングプアという
貧困三重苦の将来不安抱える日本の大学院生


彼らの職場である大学では、上のような事態になっているのだが、
あまり気にならないらしい。ちなみに大学の非常勤講師は凄まじい薄給で、
それだけでは食っていけないので兼業している人間がかなり多い。

理系が有名だが、10年以上も非常勤講師を務めるワーキングプア研究者も少なくない。
そんなに非正規が問題ないのなら、あんたら辞職して非常勤講師になってよと言いたくもなる。


ちなみに不本意非正規雇用の割合が低いことを理由にアベノミクスを支持する人間もいるが、
不本意非正規雇用の割合は女性や高齢者も含めた全体的評価であり、年齢別・男女別に見ると、
一家の稼ぎ手となる25-34歳、35-44歳、45-54歳の非正規雇用の男性において、
不本意非正雇用の割合はいずれも半数に達し、最も高い。

逆に女性は割合が低く、その大半は既婚者である。
(http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/backnumber/2014/04/075.pdf)


完全失業者を基準にすると、
2014年で正規雇用を探している各月の平均男性失業者は25-34歳で24万に対して、
非正規を探している同年代の男性は5万、つまり6人いるうち5人は正規職を求めている。

この比率は年齢の上昇と共に、4対1(35-44歳)、3対1(45-55歳)と下降するが、
働き盛りの年代の男性が総じて正規雇用を求めていることはよくわかるはずだ。
(逆に女性は子育て等の影響か、比率が早い時期で逆転している)

http://www.stat.go.jp/info/today/097.htm#k7

こうしてみると、いかに「失業よりはマシだ!最も弱い立場の意見を考えろ!」論は
そいつ自身が全く現実を見ようとしていないことを如実に示していると思われる。

(ちなみに、アベノミクス支持者はアベノミクスが失業者を救ったと豪語するが、
いわゆる完全失業者と半失業者(現在求職中の就業者)の率は逆に増えている。)


安倍首相「雇用100万人増、2年連続賃上げ」→政府統計で
「正規雇用74万人減、実質賃金2年2カ月連続マイナス、
GDP2年連続マイナス(年率換算)、貧困激増させ戦後最大の大企業・富裕層だけ豊かさ享受」


総じて言える事だが、アベノミクス支持者は賃金が減っても「問題ない」、
ワーキングプアが増えても「問題ない」、実質GDPが減っても「問題ない」とし、
そのうち効果は実感できるから、その時を待てと言っている。

「そのうち」とは「どのうち」なのか、いつその日が来るのかを聞いてみたい。


今冬の「ボーナス過去最高」報道にみんな困惑している

そもそも、一般市民が景気向上を「実感」できないのは
彼らの実生活において恩恵が全くと言っていいほどないからである。
それどころか物価の上昇でかえって消費支出が減っている。

アベノミクス支持者は全体では「効果がある」と評価するが、
ほとんどの人間が感じない効果とは要するに富裕者にのみ恩恵のある効果である。

大企業や富裕者には実感できるが、一般人には実感できない状況。それを人は格差と呼ぶ。

結局、連中がやっているのは名目賃金のそれにせよ不本意非正規雇用率にせよ、
データや用語を巧妙に利用して実態を歪めているだけにすぎない。

http://blog.goo.ne.jp/minamihikaru1853/e/f71a725501a171c706d45c70032103eb
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ちなみにリテラは記事の中で
「ノーベル賞経済学者のスティグリッツ氏やクルーグマン氏らもコービン支持を表明しているという。」
と書いているが、この2名はアベノミクスを絶賛していたことを忘れてはならない。

スティグリッツに関して言えば、彼はアベノミクスを支持すると表明し、表敬訪問まで行った。
クルーグマンについては次の記事を読めば十分だろう。


ポール・クルーグマン ― アベノミクスが日本経済を復活させる!


そもそも、松尾の言い分は安倍晋三と不愉快な仲間たちと全く同じ内容だったし、
スティグリッツにせよクルーグマンにせよ、「アベノミクス凄い!!!」と褒めちぎっていたのだ。


それが何だ?今更になって
「アベノミクスは見かけだけの「反緊縮」だから、化けの皮が剥がれるのも早かった。
 政権側は「アベノミクスは道半ば」などと詭弁を弄して失政を取り繕った。」か?勝手なものである。
(直接、彼らが発した言葉ではないが、それでも態度はそういう類のものである)


取り繕ったのは松尾であることを忘れてはならない。



今後、追加的な財政、金融の拡大政策がとられることで、
来年一年間かけて、それなりに好況が実感されるところまでいくのではないかと思います。

これは、「楽観」で言っているのではなくて、
改憲に向けた安倍スケジュールが着実に進むことを警告して言っているのだ
ということを間違えないようにお願いします。


それゆえ安易な「アベノミクス失敗」論はやめてほしいし、
そもそも何度も言いますが、「アベノミクス」という言葉を反対側の陣営が口にするのはやめて下さい。

2016年に好況の熱狂の中で、
安倍応援アイドルが「アベノミクス!アベノミクス!」と叫んで踊り回ったらどうする!




ここまで書いた人物をさも、アベノミクスに反対しているかのように語るのはやめてほしいし、
アベノミクスと違う経済政策を述べているかのように勘違いしてもらうのもやめてほしい。


リテラはどうもケインズ的な政策を松尾が語っていると勘違いしているような気がするが、
松尾は完全なインフレ・ターゲット論者であり、リフレ派の学者だ。


松尾の関心出来る点として、「金融緩和せよ」という主張そのものは変えていないことが挙げられる。
この点では鮫島とは大きく異なる。だが、彼の主張とアベノミクスの主張が違うかのように語るのは合法詐欺だ。


極力、好意的に弁護すれば、松尾の主張自体は変わっておらず、むしろ松尾を期待の星、
知恵ある有識者、傾聴に値する言葉を語る男であるかのように語るリテラのほうがおかしい。


そして、よりによって彼のような人物に評論を書かせてしまう岩波書店が一番大問題である。





私の最近取り組んでいる研究では「知識人の責任」というものを重点的に扱っている。

位置づけ的にはサイードを元祖としたポストコロニアリズムや植民地主義批判、
そしてずいぶん前から流行になっている「差別における民衆の責任」に着眼しているといったところか。

(詳しく描くと正体がばれるので書かない)




いずれにせよ、まっとうな人間であるはずの学者が歪んだオリエント像を生み出し、
アメリカの親イスラエル政策を擁護する強力な武器として作用していることを看破したサイードの著作に
しびれた人間としては、専門家が言うことだからという理由で安易に受け入れるわけにはいかない。


ましてや、かつてアベノミクスを熱烈に支持し、反対論者を攻撃した人物を礼賛するわけにもいかない。

松尾の言葉にはファシズムを感じる。

つまり、敗戦が濃厚となった時点でも
「今までの戦略が悪かっただけ。作戦を立て直せば戦争に勝てる!」と言い張った軍人を想起させる。


そして、それは「アベノミクスは効いている、時間がかかるだけ」と語っている人間と大差ない。
アベノミクスの基本路線を支持していることには変わりない。徹底せよと言っているだけに過ぎない。



アベノミクスが実施される直前に『リフレはやばい』という新書が発刊された。
いわゆる「安易なアベノミクス失敗論者」である経済学者の小幡績氏が書き下ろしたものだが、
ここに書かれたものはその後の歴史でピタリ、ピタリと的中していた。まさに予言の書であるが、
そこにはこういう文章が書かれている。



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リフレ派の主張する政策では、日本経済をよくするどころか、
破たんの危機に追い込んでしまう可能性があることをお話してきました。


リフレ派の政策が人気がある理由のひとつに、一挙解決願望があるのだと思います。



白馬の王子様に憧れる女性と同じと言ってもいいですし、
神風が吹くのを願うのが大好きな国民性と言ってもいいですし、
政治家の大好きな、ガラガラポンが必要という意味不明の幼児言葉で語られる焼け野原願望、
ゼロからやり直すことに対する憧れ、あるいは、破滅の美学かもしれません。



日本経済と日本政治における議論に対する閉塞感。
それらが一気にスカッと解決するというリフレ・ロジックに、
無理な話かもしれないが、ここまで閉塞しているなら、いっそ試してみたらどうか、
という感情を生み出しているのかもしれません。


これに乗じて、リフレ派は喜んで自己主張をしているわけですが、やはり、何事も、
一挙解決の実現は安っぽいドラマのなかだけの話で、
現実には、困難な問題は地道に解決するしかないのです。
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リテラの記事では、ヨーロッパの左翼は金融緩和を主張するのが当たり前だ、
それなのに日本は・・・といった論調が取られているが、ヨーロッパと日本では事情が異なる。


経済大国である日本とヨーロッパ諸国の経済・労働事情を一緒にしてはいけない。
ヨーロッパがやってるから日本もやれというのは福沢諭吉以来の西洋中心主義であろう。


「世界の潮流である」と書いているが、世界はヨーロッパだけで出来てはいない。
 (仮に金融緩和に固執したら中国は経済大国になれなかっただろう)



クルーグマンたちを見ると、
 ヨーロッパ式に文明化すれば、アフリカやアジアの途上国は豊かになるはずだと信じ、
 現地の風習や文化をないがしろにした植民地主義国の知識人を思いだす。



アメリカの言語学者にして社会活動家、ノーム・チョムスキー氏は
「教養のある人間が政府の言い分を支持した時、民衆がそれを否定するのは非常に困難である」
と語った。


かつてアベノミクスを讃えた人間たちには責任があるはずだ。

それなのに、実際に彼らがやっていることは、
かつての自己の言動への忘却と、野党への責任転嫁だ(しかもかなり激しい語調で)


共産党のような以前からアベノミクスを否定し、反自由主義をモットーにしている政党を
意図的に存在しないかのように扱い、野党がだらしないと書くのはペテンである。

それは非常に卑劣で、かつ間接的に自民党を支持しているような行為だ。






松尾がやっていることは、
「日本は勝つ!反戦などけしからん!」とほざき、反対者を攻撃していた人物が
敗戦後、「この作戦がまずかった!(こうすれば勝てた!)」
と語っているようなものだ



後からはいくらでも言えるのである。


重要なのは、過去の自分の発言に責任を持てるかということだ。
それが出来ないうちは、私は松尾教授の言い分を信じることが出来ない。
(実際、外したわけだし)



・追記

そもそもリテラが言うように、アベノミクスが民衆の支持を集めたことなどただの1度もない。
世論は一貫して「景気回復を感じない」と答え続けた。

そういう人々の声を無視して「インフレは問題ない」「紙幣を擦り続けよ」という
事情が異なる欧米の言葉を持ち出してきて「これが世界の常識だ!」と語っているのがリフレ派である。


そこにはリフレ政策を否定する中国の言葉は含まれない。なぜなら中国は世界の一員ではないからだ。
(皮肉にも、ここ10年はリフレを否定した中国が上昇し、肯定した日本は逆に追い越されてしまった)


遠くの声の言葉には反応するが、
今、この国を生きる民衆には見向きもしない。



こういう反対者を装った支持者の言葉を真に受けて状況が改善されると本当に思うのだろうか?

松尾やスティグリッツやクルーグマンの言葉を信じてアベノミクスを支持した人々にとって、
彼らの態度は非道い裏切りにしか見えないだろう。


というより、別に松尾の主張など昔と変わっていないわけだから、
繰り返すが、本当に問題があるのは新自由主義的政策をそうではないかのように
まさに「神風が吹くかのような」一発逆転、起死回生の秘策であるかのように宣伝する岩波やリテラである。


別に松尾に進歩がないのは当たり前だから驚きはしないが、
よりによって松尾を信頼してしまう左翼系のメディアに驚きあきれるのである。


安倍が跋扈しているのは他ならぬ、彼らリベラルを気取っている反対者が
与党と大差ないことしか言わなくなったからだ。主張が同じなら、そのまま与党を支持すればよい。


実に単純明快な話なのだが、彼らは自分たちに責任はないと思い込み、
逆に与党の対立者を執拗に攻撃し続ける。凄まじいものである。


斯様な有様では、日本の経済は今よりもっと悪化するし、改憲だって時間の問題だろう。


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なぜ北朝鮮は自壊しないのか

2016-12-30 23:46:26 | 北朝鮮
年末になり、改めて次の記事を読み直した。


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韓国 北朝鮮が核実験やミサイル発射実験を行う可能性がある

韓国軍は、北朝鮮が新たな核実験を行うことを懸念し、北朝鮮への監視を強化した。
聯合ニュースが、軍事筋の情報として報じた。



聯合ニュースによると、韓国国防省のブリーフィングで、ある代表者が、
「我々の軍は、強化された準備態勢を維持し、東倉里や豊渓里の核実験場で、
 北朝鮮による戦略的および戦術的な挑発が行われる可能性を注意深く監視している」と述べた。


東倉里には、弾道ミサイルの発射台が設置されている。
韓国は、東倉里で北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」の発射を
いつでも実施できる可能性があると考えている。 消息筋は
「豊渓里やその他の場所で、移動式車両などの動きがとらえられている」と述べた。聯合ニュースが伝えた。


9月9日、北朝鮮は、国連安全保障理事会によって禁止されているにもかかわらず、
2006年以降5回目の核実験を行った。

続きを読む: https://jp.sputniknews.com/politics/201611072983860/
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11月7日のニュースだが、1か月経った現在、核実験をする気配は一切ないし、そういうニュースも存在しない。

その代わり、この間にあったことと言えば、また新たな制裁・制裁・制裁である。



今年の大洪水で被害を被った北朝鮮市民に対して正義の民主主義国家がくれてやったのは、
人道支援ではなく「経済制裁」だった。
この事実を私は一生、忘れることがないだろう。



韓国軍あるいは「情報筋」という名の未確認情報が氾濫し、悪の帝国北朝鮮のイメージが作られてゆく。
ありもしない脅威に対して、軍備拡張が叫ばれ、福祉費が削られ軍事費が拡張される。これが民主主義国家だ。



いい加減、韓国政府・韓国軍を経由しない情報が読みたい。

次のレポートはWeb版朝鮮新報、12月22日付の記事から引用したものである。
当たり前だが、基本的には、この新聞は北朝鮮を褒める記事しか載らない。

しかしながら、それらの情報を上手く活用すれば、
なぜ「滅ぶ・滅ぶ」と言われているはずの北朝鮮が一向に滅ばないのかも理解できるのではないだろうか。




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〈月間平壌レポート 12月〉5カ年戦略遂行、最初の大きな一歩 “みんなでやり遂げた達成感”


【平壌発=金志永】

2016年、朝鮮では「70日戦闘」、「200日戦闘」が行われた。
企業の業績は上昇軌道に乗り、人民生活の向上も着実に進んだ。
「戦闘」に参加した人々の肉声は力強く、その表情は自信に満ちていた。


~中略~

人々の働く職場は「戦闘場」と呼ばれた。
金正淑平壌製糸工場で作業班長を務めるチョン・クムシルさん(45歳)は、
昨年よりも多くの時間を「戦闘場」で過ごした。



同工場は、8月末の時点で年間生産計画を完遂した。
チョンさんの作業班には、1年で6年分の生産ノルマを遂行した女性労働者もいる。
誰もが通常より早く出勤し、遅く帰宅した。ノルマを達成するまで自分の持ち場を離れなかった。



朝鮮に敵対する国のマスコミなどは、総動員運動を「強制」という言葉と結びつけて解説しようとするが、
「戦闘」に参加した当事者たちは、生産計画の超過達成は「人民生活向上のため」であり、
「私たち自身のため」であると語る


チョンさんは、黎明通りの建設を実例に上げながら「戦闘」の意義について述べた。


「建設資材を生産する工場や企業所が増産すれば、それだけ建設が急ピッチで進み、
 人民の住宅事情が改善される。『強制』によって、あのようなスピードは生まれない」



4月に着工した平壌市内東部の大規模マンション団地・黎明通りの建設は、
2016年を代表する大規模事業だが、チョンさんの生活とは直接関連がない。

彼女は新たに建設されるマンションに住むわけではない。

国営企業である金正淑平壌製糸工場は、労働者のための住宅を建設し、無償で提供している。
「戦闘」が行われた今年も14階建ての高層住宅を新築した。


チョンさんも家族と共に工場から提供された家に住んでいる。


社会主義の恩恵を受けて暮らす人々は、集団主義をごく当たり前に実践している。
総動員運動への積極的参加も、その根底にあるのは「国が豊かになれば、自分も豊かになる」という考え方だ。
チョンさんも、黎明通り建設に象徴される国家経済の発展と自分の未来の暮らしを重ね合わせていた。

集団主義を実践する人々の一体感は「戦闘」期間中に一層強まる。チョンさんは、こんなエピソードを紹介してくれた。

「毎晩、工場の正門前にタクシーの列が出来ていた。女性労働者たちが帰宅するのを待っていた。
 運転手たちは、生産労働に対するねぎらいの言葉をかけてくれて、労働者たちを無償で送ってくれた」



「自強力」の発揮

「70日戦闘」「200日戦闘」は、
米国とその追随勢力が制裁圧力を強める中で行われた。



それは、企業の経営者、生産者たちの自立経済に対する意識をさらに高めた。

黎明通り建設も、単なる都市整備ではなく「制裁と圧力の中でも
人民の理想実現に向けて前進する朝鮮の姿を示す政治的契機」と位置付けられた。


金正恩委員長が2016年の新年の辞で言及した「自強力第一主義」が、すべての「戦闘場」で実行された。
「自強力第一主義」は、自らの力と技術、資源にもとづき、自らを強めることで前途を切り拓くことをいう。


祥原セメント連合企業所(黄海北道)でも、
以前は輸入していた耐火レンガなどの資材を企業内で生産し
重油が使われた設備を国内の石炭によって稼動させる技術を導入した。


「自強力」によって増産を果たし、4月から黎明通りの建設現場にセメントを集中的に供給した。
9月以降は、大規模な被害にあった咸鏡北道・北部地域の復旧に充てた。


「200日戦闘」の生産目標よりも、さらに多くのセメントが求められた。


総合操縦室のチョン・ミョンイル室長(48歳)によると
「通常は、設備稼働率が80%だが、9月、10月は、ほとんど100%で推移した」という。
ここでも昼夜を徹した「戦闘」が行われた。

その結果、今年は最高生産年度を突破した昨年を上回る業績を残した。


~中略~



「70日戦闘」「200日戦闘」の現場に共通するのは、指導者のリーダーシップに対する強い信頼感だ。

金正恩委員長は今年1月、平壌市内の紡績工場を現地指導した際、
千里馬に乗って奇跡を起こした前世代の精神を受け継ぎ、今の世代が万里馬に乗って飛躍することを訴えた。

その後、万里馬のスピードを実現しようというスローガンが、全国の「戦闘場」に掲げられた。



金正恩委員長は今年6月、金正淑平壌製糸工場を訪れた。
自分たちの職場に指導者を迎えた女性労働者たちは、年間生産計画の早期達成を誓い、それを実現した。



咸鏡北道・北部地域が水害被害にあった直後、金正恩委員長は、
冬が来る前に被災者のための住宅を建設しなければならないとしながら、
自らが祥原の労働者たちに水害復旧に必要なセメント生産を頼んだことを党中央委員会の幹部を通じて伝えた。

チョン室長は「『頼む』という言葉が心に響いた。指導者の大きな信任が労働者たちを奮起させた」と語った。



「記憶に残る一年だった」という。
11月中旬、被災地に約1万1,900世帯の住宅が完成した。



「70日戦闘」「200日戦闘」は所期の目標を達成して終了し、
国家経済発展5カ年戦略遂行の初年度に大きな成果が生まれた。


総動員運動を通じて人々は固く結束し、さらに強くなった。


その間、製糸工場のチョンさんは、他の職場に勤める夫と家事を分担しながら、絹糸生産に励んだ。
その結果、工場の業績が上がり、賃金も大幅に増えた。

今年を振り返り、チョンさんは
「全国すべての職場で奮起した。みんなで一緒にやり遂げたという達成感がわく」という。

「幸先のよいスタートを切れた。5カ年戦略が遂行されれば、経済の持続的発展の土台が出来る。
 これからも製糸工場で自分の務めをしっかりと果たしていきたい」

http://chosonsinbo.com/jp/2016/12/22riyo-jjj01-2/
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最近のナショナリズム研究の動向の1つとして下からの愛国心というものがある。


つまり、これまでの愛国心研究でよく指摘されたのは、
君が代斉唱よろしく、上からの押し付けによるものが中心だったが、
ここ数年は、逆に日常のアクションを通じて自発的に培われる愛国心への関心が高まっている。

オリンピックに対する我々の反応は自発的な愛国心の典型例だろう。
誰に頼まれたわけでもなく、なぜだか誰もが日本の選手を応援している。


北朝鮮の場合は、それよりも複雑であり、制裁の直接的な被害者となった北朝鮮市民は
動員であれ戦闘であれ、自分たちの働きが国の根底を支えているという実感と自負を持っている。


上の記事で紹介された水害復旧のためのセメント生産の事例が顕著だが、
日米韓が一切の復興支援をせずに、軍事演習と制裁を病的に強化していたちょうどその時、
北朝鮮国内では、他国の援助に頼らず(頼れず)自力で問題を解決しなければならない状況に陥っていた。

北朝鮮への経済制裁により北朝鮮市民の暮らしは良くなるどころかむしろ悪化した。
この危機的状況を切り抜けるために、国家と市民が連携して事態に対処してきたのである。

そのため、金正恩政権と現場の労働者は敵対関係にあるどころか、逆に同志的な間柄にあり、
労働者は自分たちの頑張りが災害復興に貢献しているのだという実感を得ている。


つまり、いわゆる「お国のために尽くす」というよりはむしろ、
「自分たちこそが国を支えており、同胞を救っているのだ」という自信がそこにあり、
それゆえに国を裏切る・金正恩政権の崩壊などもっての外だという考えが自動的に芽生えているのだ。


もちろん、総動員されている以上、そこにはイレギュラーが必ずあるだろうし、
中には脱北して、自分がいかに金正恩政権によって苦しめられたかを吐露する人間もいるだろう。


だが、北朝鮮の民意は概ね政府に協力的(それは自分たちの生活向上に直結するので)だし、
脱北者も祖国の消滅を願っている人間ばかりではない。


重要なのは私たちが脱北者の中の極めて過激な意見ばかりを拾い、
それを北朝鮮市民の総意だということにして、自国の軍拡と他国の発展への妨害を正当化していることだろう。


我々が締め付ければ締め付けるほど、
むしろ北朝鮮の政府と市民は状況を乗り越えるために結束を固め、一丸となって邁進する。


つまり、日本や韓国、アメリカが軍事演習、経済制裁などで北朝鮮を圧迫すればするほど、
逆に北朝鮮の市民と政府の利害関係は一致し、結果として国民の政府に対する忠誠心は高まっていくのである。


これは「個人崇拝」という四文字熟語では説明しきれない現象だ。


北朝鮮が一向に自壊しない最大の理由は、
東ドイツと違って北朝鮮は現在進行形で外国から自国の発展の妨害を受けているという点にある。


これこそが国民が自発的に愛国心を持つ、あるいは持たざるを得ない状況にさせている最大の原因であり、
また、このような下からの愛国心に目を向けない以上、悪の独裁者金正恩に虐げられている哀れな民衆という
ゆがんだイメージから脱することができないだろう。それは北朝鮮市民の生活圧迫にはつながるが、
いわゆる彼らが望んでいるはず(と私は信じたい)の民主化からは逆に遠ざけてしまっているだろう。

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北朝鮮はソウルを攻撃するのか?

2016-12-13 22:13:23 | 北朝鮮
朴槿恵大統領の政治生命が虫の息になっているが、
日本の一部のマスメディア様は「朴槿恵が辞任すれば北朝鮮の思うつぼだ!!!」と騒いでいる。


朴槿恵が非難されたのは、彼女の身内贔屓が露見されたからであり、
さらに言えば、歴史教科書の検閲制度の復活、新自由主義的な経済政策の強行、
対北朝鮮を口実にした更なる軍拡、米軍の駐留維持、慰安婦問題の形式的解決(実際は忘却)、
統合進歩党の強制解散(証拠は偽造されたことが判明したにも関わらず)、労働組合への文字通りの弾圧など、
父親とそっくりの政治を行ってきたことに対するここ数年の抗議が今回の事件を契機に全国化したに過ぎない。



「北朝鮮の思うつぼだ!」と語る人間は、国民を顧みない寡頭政治がどれだけ行われようと
 北朝鮮を倒すために韓国市民は支持を続けよと言いたいようだ。



さて、先日、労働新聞では次のような論説記事が掲載された。



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【平壌12月12日発朝鮮中央通信】12日付の「労働新聞」は署名入りの論説で、


先日行われた朝鮮人民軍前線砲兵部隊の砲兵隊集中火力打撃演習と
「朝鮮人民軍航空・対空軍飛行指揮メンバーの戦闘飛行術競技大会―2016」は、
米国と南朝鮮のかいらい逆賊一味に送った峻(しゅん)厳な警告であると明らかにした。




論説は、われわれの正々堂々たる自衛的権利である核抑止力強化措置に
かこつけて強行する敵対勢力の暴悪非道な政治的・経済的制裁と
封鎖、軍事的圧迫騒動は極に達していると糾弾した。


かいらい逆賊一味は、
米国上司のヒステリックな反共和国圧殺策動に無分別に便乗していると糾弾した。

論説は、しかしそれはとても及ばないことであるとし、次のように強調した。


白頭山の天が賜った名将を最高司令官として高くいただいた朝鮮人民軍は、
百勝のチュチェ戦法を身につけて空と地、海上と水中などすべての作戦空間で
侵略と挑発の本拠地を生存不可能に破壊し、
壊滅させられる強力かつ威力ある打撃手段を完璧(ぺき)に備えた天下無敵の最精鋭強兵である。



われわれの尊厳と自主権、生存権を少しでも害しようとするいかなる挑発者も、
無慈悲な懲罰を免れられない。白頭山の銃剣は、いささかの慈悲も施さない。


今、最大の臨戦状態を維持している
わが軍隊と威力ある打撃手段は、最後の攻撃の信号弾を待っている。





かいらい逆賊一味の滅亡は時間の問題であり、
わが民族は遠からず祖国統一の燦(さん)然たる明日を迎えるであろう。---

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例によって、大仰な文体であるが、少なくとも、この文章からは

1・核の脅威を口実に行われている米韓の政治的・経済的・軍事的圧迫は許しがたい
2・一連の軍事訓練は、米韓にむけた警告である
3・米韓が攻撃の姿勢を見せれば、容赦なく反撃し、撃滅する

の3点を北朝鮮が主張していることが伺える(ある意味、いつも言われていることでもある)


これが韓国メディア(正確には韓国メディアの情報を軸にした記事)が語るとこうなる。





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北朝鮮は、韓国の朴大統領の弾劾訴追案が先週可決されたのを背景に、
近いうちにもソウルを攻撃する準備を整えておくよう発表した。


北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」の記事の中で述べられている。


朝鮮労働党中央委員会は、
「我々の軍と強力な戦略的手段は、最終攻撃のための狼煙を待っている」と強調している。


記事の中では、北朝鮮の忍耐は、
北朝鮮の核・ミサイルプログラムの中止を目的とする
米国と韓国側からの軍事・政治的圧力によって限界に達したと述べられている。


韓国のテレビ局KBSによると、北朝鮮メディアは11日、
朝鮮人民軍の第525特殊部隊がソウルの大統領官邸を占拠する訓練を実施し、
演習場には大統領官邸の模型が設置されたと報じた。


続きを読む: https://jp.sputniknews.com/politics/201612123117494/
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スプートニク紙は、時々、北朝鮮に関して間抜けな記事を掲載することがあるが、
これは、久々のスマッシュヒットである。

なにせ、どこにも書かれていない内容が書き足されているのだから。


NHKでもやはり韓国経由の情報をもとに
北朝鮮 韓国大統領府襲撃の想定で訓練」と報道したが、
日本の場合、過去に偽の文書や映像を本物として扱った挙句、
とうとう最後の最後まで誤報だったと訂正しない事例が数多くある。

決めつけは良くないが、問題の映像が確かにKCTVのものであるかどうか、確認したかどうか・・・



加えて、NHKには次のような前科がある。




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当日、ウクライナ軍がいくつかの投票所を占拠し、投票を妨害する事件が発生しました。
特に、クラスノアルメイスクでは、占拠した兵士が抗議する市民に発砲、2名が死亡しました。


映像をクリックしてご覧ください。撃たれた市民は無防備の状態でした。
無抵抗の市民に対して軍が発砲し、投票を妨害した。

これは、非常に重大な事実で、投票が物理的な妨害を受けつつ、
軍隊が国民を殺している中で敢行されたことを物語っています。


このような事件こそ、ウクライナ騒乱の本質を知るのに欠かせない情報であるはずです。
にもかかわらず、NHKは、これを隠匿して報道しました。


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しかし、一部のメディアは、1人の有権者が2人分の投票を行ったと不正を伝えるなど、
投票率が実態を反映しているかどうか疑問視されています。

また、地元のメディアによりますとドネツク州西部のクラスノアルメイスクでは、
投票所の近くで発砲事件が起き1人が死亡したということで、
一部で混乱がみられるなかでの住民投票となりました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140512/k10014371381000.html

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なぜ主語を書かないのでしょうか?


私は以前からNHKを批判していますが、今回ばかりは本当に失望しました。
私が見たNHKのニュースでも、誰が撃ったのか、そもそも軍隊がそこにいたのかも
わからない映像が流され、「投票の最中に混乱があった」とだけ説明されていました。

先に挙げたYouTubeの映像のうち、
兵士が発砲しているシーンだけ削除して報道していたのです。


なぜ、ウクライナ暫定政権が派遣した兵隊に
無抵抗の市民が撃たれたことを知らせないのでしょうか?

なぜ、NHK(をはじめとした日本のメディア)は代わりに、
不正があった可能性があると、住民投票の信ぴょう性に注目するのでしょうか?


不正が気になるならば、暫定政権が軍を使って
物理的に投票を妨害した事実に着目するはずです。
(まさか、結果が気に入らなくて難癖をつけているわけではなかろう)


これを解くカギは、安倍政権の住民投票に対するコメントです。
菅官房長官は、住民投票の結果について、次のように述べています。


「ウクライナ住民投票、民主的な正当性欠く」
「ウクライナ住民投票、事態の悪化につながりかねず懸念」



つまり、安倍政権の意向に合わせた形で報道したのではないか
と私はにらんでいます。TPPしかり、アベノミクスしかり、
万事が安倍政権を礼賛する内容なのですから。

http://blog.goo.ne.jp/minamihikaru1853/e/8c91907e0d19c62d65ea1a9a434edb2d
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このような編集による偏向・・・というよりねつ造をさりげなく行っているので、
問題の映像も確かにKCTVのものであるかどうか、非常に疑わしい。


いずれにせよ、労働新聞にはソウルを攻撃する準備を始めたなどとはどこにも書いていない。
彼らが主張しているのは次のようなものだ。



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【平壌12月13日発朝鮮中央通信】


国防部の長官、合同参謀本部の議長をはじめとする南朝鮮のかいらい軍部上層は
毎日のように軍事境界線一帯の前方部隊に現れて「奇襲的挑発恣行」だの、
何のと言ってわれわれにとんでもない言い掛かりをつけながら、
「強力かつ断固とよう懲」しろという戦争暴言を吐いている。


一方、西海のホットスポット水域で大規模な砲実弾射撃訓練を強行したかいらい好戦狂らは、
先日には誰それの「大規模の奇襲攻撃状況」に備えるとけん伝しながら、
米帝侵略軍の空軍武力と共に「ビジロント・エース」合同軍事演習をヒステリックに強行した。

13日付の「労働新聞」は署名入りの論評で、

これは「安保危機」「安保不安」づくりで民心の耳目をよそにそらし、
活路を開いてみようとする哀れな身もだえである
と嘲(ちょう)笑した。



論評は、「挑発への備え」の看板を掲げて北侵戦争策動を強めながら、
任意の時刻に新たな戦争の導火線に火をつけようとするのが
米国とかいらい一味の腹黒い下心であると暴露した。



また、日を追ってひどくなる危機免れを狙ったかいらい好戦狂らの無分別な空威張りが
どの瞬間に北侵戦争につながるか知れないとし、次のように強調した。


今、白頭山革命強兵は外部勢力のそそのかしの下で
北侵戦争策動に血眼になって狂奔するかいらい逆賊一味を
敵撃滅の照準鏡内に入れて敵の蠢(しゅん)動を鋭く注視している。



いささかの慈悲も施さないわが軍隊の断固たる焦土化によって懲罰を受けるのはほかならぬかいらい自身である。

かいらいは、「安保危機」騒動で世論をまどわし、
外部勢力と共に北侵戦争策動にヒステリックに執着するのが、
むしろ自分らの終局的滅亡を招く愚行であるということを銘じて、むやみにのさばってはいけない。---


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「安保危機」「安保不安」づくりで民心の耳目をよそにそらし、
活路を開いてみようとする哀れな身もだえ



まさに「北朝鮮(中国)の脅威」を口実に歴史を顧みず
軍拡と米軍追従に固執する日本政府そのものではないか。


そもそも、安倍内閣の重要な役職に日本会議という極右グループの人間が就いていることは
少なからずの日本人が気づいていることだし、平成天皇の生前退位にせよ集団的自衛権の是非にせよ、
公聴会に呼ばれるのは安倍政権とベッタリの極右評論家ばかりではないか。

(彼らは新聞やテレビでは「専門家」として紹介されている)


朴槿恵も朴槿恵だが、「おともだち内閣」と揶揄されたほど、
自分の思想に同調する人間のみを抜擢する安倍晋三と不愉快な仲間たちも大概である。


誇り高き家畜人たちは「頭の上のハエを追え」という日本の美しいことわざを思いだすべきではないだろうか。

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北朝鮮の医療事情

2016-12-09 00:29:48 | 北朝鮮
リテラの記事に気になる文章があった。

つるの剛士が「保育園落ちた日本死ね」の流行語選定を批判!
親たちの困難を理解せず国家への批判を許さない危険な思考



「つるのの批判の仕方を見ていると、もはやネット右翼と変わらないが、
 今回、つるのが「日本死ね」という表現に対して「汚い言葉」と反応したのは、
 ネット右翼と同様に「日本を誇れ」という思いが強いからなのだろう。

 しかし、そうして日本を誇ることを強要し、「自国に対して汚い言葉を使うな」と言っていると、
 それこそ北朝鮮のような国家と何も変わらなくなってしまう
 そのことに、彼ははたして気づいているのだろうか。
(編集部)」


つるのが極右の家畜人であることは前から知っているし、彼の発言を批判すること自体に異議はない。
しかし、極右を批判する際に「北朝鮮のような」というフレーズを入れることは果たして必要なのだろうか?

上のリテラ編集部の発言からは暗に「日本は北朝鮮よりはマシ」と言っているようなものである。



右翼や日本政府を非難する人間の中には
「北朝鮮(中国)のようになるな」とがなり立てる人間が少なからずいる。


彼らの頭の中には共産主義国家は自由と人権がない地獄のような国で
自国を批判すれば死あるのみの恐ろしい場所だというイメージがあるのだろう。


(こういう妄想を基軸にして過去、どれだけ多くの北朝鮮市民の「処刑」ニュースが報じられ、
 誤報だと判明した後にも反省さえされなかったことか)


では、本当に北朝鮮は日本よりも程度の低い野蛮なアジア的国家なのだろうか?
そのことを考えるために北朝鮮の医療事情について軽く紹介したいと思う。


先日、日本では年金カット法案が強行採決された。今後、高齢者の医療負担が増すことが予想される。
当然、悪の帝国北朝鮮はこれよりもっと凄まじい生存権の破壊を行っているはずである。

日本の良心的なリベラルの言い分に則れば。



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〈月間平壌レポート 10月〉拡大する紋繍地区の病院街“最先端医療を無償で”


【平壌発=金志永】


近年、東平壌の紋繍地区は大型プールなど様々な施設が建設され変貌を遂げている。
特にその一角に医療施設が相次いで新設され、病院街と呼ばれるようになっている。



ここに平壌産院が建てられたのが1980年。2001年には高麗医学総合病院が開院した。

金正恩時代になり、平壌産院乳腺腫瘍研究所(2012年)、
柳京歯科病院(13年)、玉流児童病院(13年)が建てられた。

今月1日には柳京眼科総合病院が運営を始めた。すべて大型の医療施設だ。


朝鮮人民は社会主義保健制度の恩恵を等しく受けている。
その最大の特徴は、無償医療が全面的に実施されていることだ。



金日成主席は1960年代に発表した労作で、社会主義医学は予防医学であるとのテーゼを示した。
それに沿って国内には、すべての人々が定期的に検診を受けるシステムが整っている


平壌市の場合、洞(東京の「町」に該当)ごとに診療所があり、
洞診療所の医師たちが、担当地区を定期的に戸別訪問し、住民たちの健康状態をチェックしている。


治療を受けなければならない住民は、洞診療所を訪ねることになる。
病気や怪我の程度によっては、区域病院や市病院にカルテが移される。

高度な医療が必要だと判断されれば、中央の総合病院で改めて診察を受ける。

このようなシステムが運営されているため、
紋繍地区の病院では平壌市民だけでなく、地方都市や農村地域の住民が診察、治療を受けている。


幼稚園児と小・中学生用の教室を備え、入院患者のための授業も行う
玉流児童病院では、今年10月現在、全国各地の約20万人の子どもたちが診察と治療を受けた。

同じ時期に開院した柳京歯科病院で治療を受けた患者数も約12万人に達する。


開院したばかりの柳京眼科総合病院は4階建ての外来病棟と8階建ての入院病棟から成り、
視力測定を行いメガネを製作、提供する専門店も備えている。


リュ・ウンヒ副院長(55)によると、
同院では年間約5万人の外来患者と5千人の入院患者を受け付ける計画だという。


病院側の試算によると1年に約5千人の白内障患者を治療し、
網膜剥離のような難治性疾患を持つ患者への高難度手術も随時行う。


病院の運営費は、すべて国家負担だ。



リュ副院長は「患者たちは費用のことは考えず、治療にだけ専念すればよい」と説明する。


同院の外来病棟の前面にある大きな窓ガラスは人の目をモチーフにし、入院病棟の外壁には視力表を施した。
外見だけでも眼科専門病院であることがわかる。検査室や手術室には最先端の医療機器が備えられた。

眼科医療の先進国で製作された最高級の設備だという。これらの購入も国家予算で賄われた。




諸外国では医療費の高騰によって、国の財政が圧迫し、医療保健制度の見直しがなされるケースもある。
朝鮮では、無償医療制度が変わることなく続いてきた。


国全体が経済的試練に見舞われた90年代後半の「苦難の行軍」といわれた時代も例外ではない。

当時、一部では国家の財政負担を軽減するために医療費の一部を自己負担とすることも検討されたというが、
金正日総書記は金日成主席が築いた社会主義保健制度は必ず維持されなければならないとの立場を貫き、
無償医療の継続に必要な対策を講じた。


当時、平壌の楽浪区域病院に勤めていたリュ副院長によると
「一部の輸入薬品が不足することはあっても、それ以外の薬品は正常に供給され、
 住民たちの診察と治療は滞りなく行われていた」という。

経済的苦境の中でも、国内の製薬工場は操業を停止することなく生産を続けていたということだ。


開院直後、柳京眼科総合病院には定員数をはるかに超える患者たちが詰めかけた。

10月中旬に金正恩委員長が同院を現地指導し、それが新聞、テレビのニュースで伝えられたことで、
最先端の眼科専門病院への関心と期待が一気に高まった。

外傷整形科のパク・ヨンリョン科長(46)は、連日150人以上診察した。
「患者が列をなして待っているので休む暇などなかった」

パク科長によると同院には、眼科の各分野ごとに専門医が揃っているが、
常に患者の声を尊重し、謙虚に接することを心掛けているという。


「外国の大病院には、尊大に振る舞う医師もいると聞くが、
 ここでは患者が医師に対して気軽に声をかけ、いろいろと要求をする。
 無償医療制度のもう一つの側面だと思う。
 社会主義朝鮮では医師も誠意と使命感を持って人民に奉仕する職業だ」


開院直後、柳京眼科総合病院に入院したヨン・ミョンウォルさん(75)は、
息子と共に平安南道价川市から訪れた。

2012年、歩行中の衝突事故で左目を打撲し、白内障になった。

事故の直後に診察を受けたが、
ヨンさんは「年寄りなのだから、いまさら治療などしなくてもよい」と考え、通院を続けなかったという。

目の疾患を放置している間に物の輪郭がつかめなくなり、明暗しか感じなくなってしまった。

金正恩委員長の現地指導のテレビニュースを息子が見たことが転機となった。
息子は「いくつになっても視力は取り戻せる」と母親を説得した。


ヨンさんは「息子の言う通り、手術を受けてよかった」と語る。
「自分の目でまた明るい世界を見ることができる。
 無償医療は本当に有難い制度。退院したら、息子と一緒に平壌観光をしてみたい」


平壌市力浦区域に住むリュ・チンギョンちゃん(2)は、
遊んでいる最中に突起物が目の周辺に刺さり、緊急入院した。

母親のキム・キョンファさん(30)は、泣き叫ぶ息子を見た時、
「失明するかもしれない」という思いにうちひしがれ、うろたえるばかりだったが、
日頃、検診を行ってくれている医師が
新たに開院した平壌の眼科総合病院で治療を受けることを勧めてくれたという。


「あまりにも立派な病院なので驚いた。
 そして医師の先生たちといろいろ話す内に安堵の胸をなでおろしていた」

チンギョンちゃんは、入院後すぐに手術を受けた。術後の経過は順調だ。
キムさんも社会主義保健制度の良さを体験を通じて実感したという。


「普通の労働者の息子がきちんと治療を受けて手厚い看病を受ける。
 チンギョンも、この素晴らしい社会にしっかりと貢献する人間に育てていきたい」


朝鮮では、人民のいのちと健康を守る社会主義施策が徹底的に実行されている。
無償医療制度も、その適用に例外がない。

朝鮮公民が海外の病院に行くと診察費や治療費が高いことに驚くが、
そこで支払われた費用は、国家によって補てんされるようになっている。

眼科病院の患者にも、そのような体験者がいるという。

リュ副院長は「朝鮮公民は、外国に行くと自国の制度の良さをより深く実感するようになる」と語る。

柳京眼科総合病院を現地指導した際、金正恩委員長は、
近年、最先端医療施設を相次いで新設しているのは、
国が豊かだからではなく、それが社会主義を守る重要な事業であるから
だと述べたという。


拡大する紋繍地区の病院街は、人々に自国への誇りと愛着を抱かせながら、心のこもった医療を続けている。


http://chosonsinbo.com/jp/2016/11/24riyo-jjj02-3/
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ご覧の通りである。

「ミサイルを作るお金があるなら、その分を国民のために~」と
 したり顔で語っている人間が如何に無知であるか、よくわかるのではないだろうか?

(あるいは知っている上で、あえてそのような発言をしているか・・・である)


脱北者であることを全面的にアピールし民主化を叫んでいる人間をはじめとして
どれだけ北朝鮮の悪魔化に奔走しようと、経済制裁という名の経済発展妨害を行おうとも
一向に北朝鮮が自壊しないのは、生存権を保障するシステムが存在し、国民が恩恵を受けているからである。

(メディアに張り切って登場する脱北者と違い、
 実際には多くの脱北者は政治的事情ではなく、経済的事情により
 やむを得ず国を離れており、いずれは本国に戻りたいと願う者も少なくない。)


もちろん、完全に機能しているかどうかは精査の必要があるし、
以前より回復しているとはいえ、まだ食糧事情が完全に克服されたとは言い難い。
(某国家のようにTPPに固執し、食糧自給率を自ら下げようとはしていないが)



だが、少なくとも、どこぞの国のように
毎年、軍事費を増額する一方で福祉費は抑えようとするという真似はしていないことだけは確かだ。



何度も言っているが、日本政府は北朝鮮の「脅威」を口実に軍拡や諸々の改革(というより改悪)に走っている。

「北朝鮮は地獄のような国で、人々は独裁者に苦しめられている!」というのが連中の主張だ。
 そのような国を「民主主義国家」にするためにアメリカと協力して・・・という理屈である。


そういう主張に対して主流左翼は「それは違う」とは言わずに同意してしまう。
「戦争」というプロセスに反対しているだけで「民主化」という目的自体には同意しているのである。


しかしながら、仮に北朝鮮が「民主化」すれば、
他の民主主義国家と同様に、国民は治療のために私費を投じなければならなくなる。



某国家のように、資産の多寡に応じて受けられる医療サービスに差が出来るのが当たり前の社会になる。

(不思議なことに年金カットには非難するリテラも自国が抱える根本的な問題には踏み込もうとしない。
 これは実に不思議なことだ。日本は北朝鮮のような国ではない()のだから、
 もっと積極的に自国の医療制度を批判するべきである)


民主主義・民主化という言葉について、
あまりにも無警戒な主流左翼は、果たしてそこまで考えた上で民主化を叫んでいるのだろうか?


否である。そればかりか自国の政府を批判するために、あえて悪例として北朝鮮を取り上げ、
遠回しに自国の政府が拡散させている悪の帝国北朝鮮のイメージの補強に努めている。


そういう連中が果たして、オルタナティブとして機能するのだろうか?

日本人のほとんどが政治に無関心だったり、ズルズルと与党に従ってしまう原因の一つには
注意深く観察すると主流の左翼が右翼と大差ない意見しか言えなくなっていることがあるのではないだろうか?


よくよく考えてほしいのだが・・・恐らく考えられることはないのだろうと思う。

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オバマは独裁者ではないのだろうか?

2016-12-08 22:45:31 | 欧米
スプートニクの記事より。

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オバマ大統領 大統領任期中に休暇のために8500万ドル以上を費やす


オバマ米大統領は、8年間の任期中に、自身の家族の休暇や旅行に8500万ドル以上を費やした。
団体Judicial Watchが伝えた。

Judicial Watchは、米大統領の警護を行う
米国シークレットサービスの大統領の家族の出費に関する文書へのアクセスを得た。

オバマ大統領の家族は、年間平均およそ1000万ドルを休暇や旅行に費やした。

ここにはセキュリティー、飛行や移動、また米国シークレットサービスの職員や
スタッフのホテルの宿泊や自動車のレンタル費用も含まれている。


なおこれが最終金額ではない。
オバマ大統領の家族は毎年クリスマスをハワイで過ごしており、今年も例外ではない。

Judicial Watchによると、オバマ大統領の家族の昨年2015年のハワイでの休暇にかかった費用は、
480万ドルだったという。 なお先にメディアがオバマ大統領の新しい新居の写真を公開した。


続きを読む: https://jp.sputniknews.com/us/201612083096616/
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ちなみにオバマの新居は毎月の家賃が2万ドルらしい。
1ドル=110円とすると、単純計算で220万である。

これでオバマ・ケアなどと言われても、何をケアするのかさっぱりわからない。


仮に習近平や金正恩が家族サービスのために血税1000万ドル(11億円)を使ったら、
これはもう間違いなく、「独裁者が私欲のために国の金を無駄遣いした!」と騒ぐことだろう。

実際、ウクライナのヤコヌヴィッチ前大統領が亡命した際には「豪邸」で暮らしていたことを
目ざとく発見し、「国民が苦しんでいるのにこの大統領は!」と言わんばかりのバッシング記事を書いていた。


こうした良心的なジャーナリスト諸氏は、聖者オバマが同じことをすると記事に書こうとすらしない。

それで国際情勢を確かに見定めることが出来るのだろうか?

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カストロよ、安らかに眠れ

2016-11-26 23:15:14 | キューバ・ベネズエラ
私は自問します。
たとえば相対性理論の創始者アインシュタインが、いわゆる欧州の文明国ではなく、
ヘクター・ピーターソンのようにソウェトで生まれ育っていたら、どうだろうと。

アインシュタインはナチに迫害されました。
ナチの強制収容所では数百万のユダヤ人の大虐殺が行われました。

技術文明が人間的感情に欠け、いかに多くの問題を抱えているかの好例であります。

それにしても、もしソウェトに生まれ育っていたら、
アインシュタインはアインシュタインにはなれなかった。


恐らく、ヘクターと同じようなことになり、相対性理論を発見することもなく、
いや、6年生にも上がれず、中学校を卒業することもできなかったのではないかと。

(1998年、南アフリカでの演説から引用)


ヘクター・ピーターソンは1976年、アパルトヘイト反対のデモの最中に銃殺された少年。享年13歳だった。


キューバは20世紀後半、アフリカの反植民地主義に尽力した国だった。
軍事的支援もさながら、医師団を派遣し、現地の医療に貢献した国として尊敬されている。

その典型的人物が、かの有名なネルソン・マンデラだった。


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マンデラは、キューバ人は"白人圧政者の無敵神話を破壊した…
そして南アフリカの大衆に闘うきっかけをもたらした"と言います。

歴史家のPiero Gleijesesは、南ア政府にナミビアを自由にするのを余儀なくさせて
南アのアパルトヘイトの後ろ盾を乱すのを助けたのは、
アンゴラ人民解放運動を支援したキューバが1988年アンゴラで勝利したことだったと主張します。



NERMEEN SHAIKH:

バラク・オバマ大統領がキューバのラウル・カストロ議長と
握手した火曜の歴史的瞬間に注意を向けます。どちらも
南アの反アパルトヘイト指導者ネルソン・マンデラの追悼式に参加しました。


握手は予定外だったとホワイトハウスは言いました。
アメリカの大統領がキューバの指導者と握手したことでは2000年以来はじめてと記録されます。
ワシントンでは共和党議員らがこのやりとりについて非道と表現しました。


エイミー・グッドマン(番組司会者)
:オバマ大統領とラウル・カストロ議長の握手に関する騒動が
南アの反アパルトヘイト運動とキューバとの緊密な関係に人の注意を引きました。

1991年にネルソン・マンデラは
当時フィデル・カストロが議長のキューバを訪れました。
これは二人がはじめて会ったときのクリップです。



ネルソン・マンデラ:

私たちがなにか言う前に、
あなたがいつ南アフリカに来るのか、私に教えなければなりません。
ほら、ダメです、ちょっと待って、ちょっと待って。


フィデル・カストロ議長:なるべく早く。


ネルソン・マンデラ:

私たちの友人、キューバ、我らの民を鍛えることで私たちを助けてくれた、
時の流れが私たちの苦闘に賛同する算段を私たちに与えてくれた、
医師やSWAPO(ナミビアの独立をめざした黒人の解放組織)として我らの民を訓練してくれた、
あなたは私たちの国に来ていません。いつ来るんですか?


フィデル・カストロ議長:

私はまだ祖国南アを訪問していない。
訪問したい、あなたと南アフリカの人々を愛するようにホームランドとして私は南アを愛している。


エイミー・グッドマン:

さて、南アのアパルトヘイトを終わらせるための苦闘での
キューバの欠かせない役割についてさらに詳細を知るために
ジョーンズホプキンス大学先進国際研究学校
アメリカ外交政策教授のPiero Gleijeses に加わっていただきます。

Piero Gleijeses教授、ようこそデモクラシーナウ!に

この欠かせない関係について、
なぜキューバが反アパルトヘイト運動にとってそれほど根本だったのか、話してください。



Piero Gleijeses:

キューバは、アパルトヘイトの軍隊に立ち向かわせて
アパルトヘイトの軍隊、南アフリカ軍をくじくために1975年、1976年、
そして1988年と二度にわたり自国兵士を送った世界で唯一の国です。


そして1991年6月、訪問先のハバナでネルソン・マンデラは、
1988年のアンゴラでの南アに対するキューバの勝利について言及しています。

アンゴラでのキューバ人の勝利、Cuito Cuanavaleが、
私たちの大陸とわが国民のアパルトヘイトの災いからの解放のターニングポイントであると言いました。


エイミー・グッドマン:

ごくわずかしか知られていない国のために、
キューバの経験、アンゴラでの軍事介入について説明してもらえますか?


PIERO GLEIJESES:


はい。アンゴラの植民地脱却があります、
ポルトガルの植民地は1975年11月に独立国になるはずでした。

キューバが支援する運動組織
(キューバ人はポルトガル人との闘いにおいて何年にもおよび支援しました)と
南アフリカとアメリカが支援する他の2つの運動組織とのあいだに内戦があります。


そしてキューバが支援する運動組織、自由な選挙で勝利して
今日アンゴラで政権を握るMPLAは、内戦に勝利する寸前でした。

当時アンゴラのCIA局長が私に話したことをわかりやすく言い換えると、
最高の指導者と最高の計画を有する最も明確な政治意識を持った運動組織だったので、内戦に勝つ寸前でした。

そしてMPLAの勝利を妨げるために
1975年10月、ワシントンに駆り立てられて南アフリカが侵略しました。

そして南ア軍はルアンダに向かって進軍しました、
もしもフィデル・カストロが介入を決めなかったなら、
彼らはルアンダを占領してMPLAを壊滅させていたことでしょう。


1975年11月から76年4月の間に3万6000人のキューバ兵が
アンゴラに殺到して当時南アフリカが支配したナミビアに彼らを押し戻したのです。


そして、これには南アについて話す
南アの白人と黒人の双方に計り知れない精神的インパクトがありました。


そして主要な南アの黒人の新聞 The Worldが、
まだ南アの軍隊がアンゴラにいた1976年2月の社説に
キューバ人が彼らを後退させている、南ア軍が中心のアンゴラを撤退したと書きました。

彼らはアンゴラ南部にいました。書かれた記事は壁に貼られました。

そしてこの新聞 The Worldは、
「ブラックアフリカはアンゴラでのキューバの勝利によって生じる波に乗っている。
 ブラックアフリカは完全な解放を成し遂げる可能性という酔わせるワインを味わっている」と書きました。


そしてアンゴラにキューバの軍隊が到着したのを知った1975年に彼は刑務所にいたとマンデラは書きました、
そして何かを取り上げるのためではなくて、アフリカ人がその自由を成し遂げるのを助けるために
国が他の大陸からやってきたのはそのときが初めてだと書きました。


これは南アの解放へのキューバの最初の本当の貢献でした。
白人の巨人、アパルトヘイト軍隊が撤退を余儀なくされたのは
今でも人の記憶に残るはじめてのことでした。

そして白人ではない軍のために彼らは撤退したのです。
国内の植民地主義という情況においてこれはきわめて重要です。

そしてそのあとキューバ人らは南ア軍からアンゴラを守るためにアンゴラに残りました。
キューバ人たちがアンゴラの独立の引受人だったのをCIAでさえ認めました。

そしてアンゴラで彼らはマンデラのANC(アフリカ民族会議)を訓練しました。

両者のあいだに非常に緊密な関係が創り出されました。
このまま続けますか、それともなにか質問で中断したいですか。

http://www.fair-port.com/tama/No-411.html
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大月書店から発行されているフィデル・カストロの評伝を読むと、
かなり無理をしていたようで、必ずしも英雄的行為ではなかったことが知れるのだが、
少なくとも、アパルトヘイトに抗議するポーズを見せながら実際には友軍だった某国とは全く違うものだった。


アインシュタインがアフリカ人(植民地国の黒人)だったら、アインシュタインになれなかった。
カストロの訃報を知り、真っ先に思いだしたのが上の言葉だった。


いわゆる「非民主主義国家」の「独裁者」の演説にありがちなことだが、
カストロの言葉は「国際社会」の欺瞞を怒りを持って糾弾するもので、文字通り、レベルが違うものだった。


安倍晋三やヒラリー・クリントンやドナルド・トランプに果たして上のような演説が出来るものか。
甚だ疑問である。


アンゴラ内戦でキューバと戦ったアパルトヘイト陣営の中にはアメリカ・イギリス・フランスがいた。
それらの国は、現在、シリアで現地の武装勢力を「穏健派」とみなして支援を行っている。



それら「穏健派」の中で問題を起こすグループが表れると、
それはダーイシュ(IS,イスラム国)なりヌスラ戦線なり、固有名を与えられて「敵」にされる。


去年の11月にパリで同時多発テロが起きた際に、シリアのアサド大統領は
「今回の事件はシリアでは何年も前から起きていたものだった」とコメントした。


アンゴラでテロを支援していたアパルトヘイト陣営は、現在、シリアで同じことをしている。

マンデラもカストロも亡くなった今、シリアはどこへ向かうのだろうか。



テレビを見て腹立たしく感じたのが、あのオバマを善玉として描いたことだ。
曰く、歴史的な和解をもって、オバマはキューバに「民主化」の波を云々。


一緒にテレビを見ていた知人は「オバマさんは本当に平和のために働いているんだなぁ~」とつぶやいていた。


キューバは、かつてアメリカの保護の下、民主化された国だった。
そこでは医療も教育もろくに受けることが出来ず、宗主国とつながりのあるエリートだけが恩恵を受ける
凄まじい格差社会だったのだが、今、「民主化」の名の下に過度な経済主義を導入させようとしている
バラク・オバマのどこが偉大だというのか。私はキューバが鄧小平の頃の中国のようになるのではないか、

つまり、市場主義を急激に取り入れることで、
それまで保護されていた民衆の生存権が脅かされるのではないかと危惧している。



健康で文化的な最低限度の生活。
成功の度合いはともかく、生存権の獲得を模索し続けたのがカストロ政権だった。


今、民主化することでキューバが模索することすらやめるのではないかと心配でならない。
(年金カット法案を強行採決した国の人間が何を言っているのだという話ではあるが)



いい加減、バラク・オバマの崇拝から脱するべきだと私は思う。

日本は一時はジョージ・ブッシュという悪漢の登場のおかげで
アメリカの精神的奴隷から解放される寸前まで行ったはずだったのだが、
結局、聖者オバマの登場によって、それまで以上にアメリカに依存するようになってしまった。


繰り返し主張するが、今、アンゴラと同じことをしているのはバラク・オバマの軍である。
そして、オバマの外交政策を継承・強化しようとしていたのがヒラリー・クリントンである。



カストロが生涯、貫いた植民地主義に対する明確なNOの二文字を
私たちは受け継ぐべきではないだろうか。



国民レベルで中国は怖い、北朝鮮は危険だ、アメリカがいないと誰が日本を守る?といった感情に
支配されている限り、日本でカストロは生まれない。

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トランプ以降も日本のアメリカ追従に変化なし

2016-11-22 21:59:08 | 欧米
2週間前にドナルド・トランプが大統領選で当選して以降の各国の動き。


米国のTPP拒否にタイ、ベトナムが立場を表明
(https://jp.sputniknews.com/politics/201611173022109/)

北朝鮮、次期米大統領とのこれからの関係にコメント

(https://jp.sputniknews.com/politics/201611163019163/)

ドゥテルテ大統領、2022年までにフィリピンから外国軍の撤退求める

(https://jp.sputniknews.com/politics/201611113001533/)


軒並み、新大統領の誕生を機にアメリカとの関係変更を狙っている。


あわせて次の記事も読んでみよう。


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「さらば人殺し」
ワシントンにオバマ大統領の顔入り横断幕出現


米国防総省の建物に近いワシントンのアーリントン記念橋に「さらば人殺し」と書かれた横断幕が現れた。
そこには近く退任するオバマ大統領の顔が描かれている。 ​

この抗議行動については、ネットユーザーばかりでなく主催者たちも書き込んでいる。

​抗議行動参加者の一人は、自身のTwitterの中に次のように書いている


「我々はこうしたやり方で、間もなく大統領ポストを去る殺人者バラク・オバマと別れることを決めた。
 彼には、リビアやシリア、イラク、イエメンそしてウクライナで
 何千人もの平和的一般市民が非業の死を遂げたことに対する罪がある。

 大統領在任中、彼は多くの流血の戦争を勃発させた。彼はノーベル平和賞には値しない。
 ハーグの被告席に座る事こそが彼にはふさわしい、本当の勲章である。」


https://jp.sputniknews.com/life/201611113003277/
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アフガニスタンで、反米デモが実施



アフガニスタン北部で、アメリカ軍の攻撃により数十名の民間人が殺害されたことを受け、
同国の首都カーブルで多数の人々が抗議デモを実施し、同国からの占領軍の撤退を求めました。



アメリカ軍は今月2日、テロ組織タリバンへの対抗を口実に、
アフガニスタン北部の町クンドゥズ近郊の住宅地を爆撃し、これにより40名が死亡しました。



タスニーム通信によりますと、このデモの参加者は、
「アメリカに死を」というスローガンを掲げ、アメリカ主導の多国籍軍の無条件撤退を求めています。


これらの人々はまた、アフガニスタン政府と国際機関に対し、
クンドゥズを爆撃した実行犯の逮捕と処罰を求めました。


昨年10月にも、クンドゥズの病院に対するアメリカ軍の空爆により、
少なくとも30人が死亡、ほか30人が負傷しています。

国際NGO国境なき医師団と、国連人権高等弁務官事務所は、この攻撃を戦争犯罪と見なしています。

http://parstoday.com/ja/news/world-i20482

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アメリカによるシリアやイラクへの攻撃の犠牲者は民間人


国際人権アムネスティ・インターナショナルの中東・北アフリカ担当ニール・サモンズ氏は、
アメリカがイラクやシリアでの民間人の死者数の公表を回避していることを明らかにしました。


サモンズ氏は、11日金曜、ロシア・トゥデイのインタビューで、
「アメリカが発表した、イラクやシリアの民間人の死者の数は、
 実際の死者数の5%か10%だけに留まる」としています。



また、人口数万人を有するシリア北部アレッポ州のメンビジ市で、
アメリカが主導する連合軍の空爆により、民間人250人以上が死亡したとしました。



さらに、人口100万人のイラク北部モスルでの連合軍の攻撃による民間人の死者数も、
発表された数字をはるかに上回っている」と述べました。



こうした中、シリアの人権団体は、同国の各地へのアメリカ軍の攻撃により、
少なくとも、民間人650人が死亡したとしています。




アメリカが主導する連合軍はシリア政府の許可なしに、
2014年から、テロ対策を口実に、シリアに対する空爆を開始しています。

この攻撃により、もっとも多く死亡しているのは民間人となっています。

http://parstoday.com/ja/news/middle_east-i20479
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日米が新安保法に基づく初の共同訓練を実施 専門家が解読


共同通信社の報道によると、日本の自衛隊と米軍は7日、
安全保障関連法の内容を反映した初の共同訓練を沖縄近くで実施した。


海外で武力衝突が発生し、かつ日本に対していわゆる「重要影響事態」が発生したことを前提に
米軍機が公海上で墜落し、自衛隊が捜索・救出を行うとの想定だ。


日本問題専門家の劉華氏は中国中央テレビ(CCTV)の取材に
これは日本が米軍及び第三国に対する自衛隊の後方支援の地理的制約を解除し、
 日本周辺に限られないようにすることを意味している。後方支援の内容、性質も大幅に拡大した。
 後方支援だけでなく、ある意味での戦闘支援任務も行える
」と指摘した。人民網が伝えた。


共同通信社の報道によると、今回の訓練は
10月30日に始まる米日共同統合演習「キーン・ソード」の一部であり、「重要影響事態」に基づき実施される。


新安保法の内容を反映して実施される初の米日合同軍事演習だ。
これまで自衛隊の後方支援は米軍に対してのみであり、また日本周辺地域のみでの活動だった。

安保法の主要な内容の1つである「重要影響事態法」施行後、日本周辺という地理的制限は撤廃され、
対象国も米国以外の国にまで拡大する。


日本メディアは、今回の訓練は世界的範囲での自衛隊の活動の準備だと言えると論じた。



劉氏によると、「重要影響事態法」は実際には以前の「周辺事態法」だ。
両法律の区別は「重要影響事態法」が米軍及び第三国に対する自衛隊の後方支援の地理的制約を解除し、
日本周辺に限られないようにしたこと、後方支援の内容、性質も大幅に拡大し、後方支援だけでなく、
ある意味での戦闘支援任務も行えるようにしたことにある。



また、共同通信の報道によると、日本防衛省は7日、
「駆け付け警護」任務を初めて担う自衛隊PKO派遣部隊が、
11月20日前後にアフリカの南スーダンでの任務遂行へ向かうことを決定した。

また、集団的自衛権を随時行使して、国連機関や他国部隊に特別な警護を提供する準備をしている。

これは自衛隊の任務が変化し、戦闘の危険性が高まることを意味する。

このため日本政府は現在の固定手当に加えて6000~7000円の特別手当を支給することを決定した。
これによって手当を1日あたり2万3000円前後に引き上げ、自衛隊員の不満を和らげる。

http://j.people.com.cn/n3/2016/1111/c94474-9140382.html
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平和の使者オバマが率いるアメリカ軍がやっているのは、上のようなものである。


「テロリスト打倒」を口実に他国に戦闘機を飛ばし、破壊の限りを尽くす。
 属国を抱き込んで、周辺を事実上の米軍の浮沈空母にしてしまう。


オバマ外交を二字熟語で表現すれば、「強硬」あるいは「恐喝」、「暴力」となるだろう。



このような平和主義者に対して被害者側から猛然と立ち向かっているのが
独裁者アサド、ドゥテルテ、金正恩、習近平、プーチン、要するにアメリカの敵国の元首である。

(不思議なことに日本のメディアでは彼らは否定的に評価されている)



彼らはドナルド・トランプが新大統領に就任されると知るやいなや、
早々にアメリカの強硬姿勢を緩和させ、自国の地位向上を目指して活動を開始した。


一方、誇り高き日本人が納める某島国の首相は、世界でいち早く、ご機嫌を取りにニューヨークに飛び立った。
数十万する金のゴルフクラブを献上し、媚びに媚びた。


茶道の美学、「詫び寂び」を理解しない豊臣秀吉がこしらえた黄金の茶室を想起する事件だった。

悪趣味・下品・退廃。トランプ氏の趣味に合わせたと言えばそれまでだが、
さすがに、このような腰ぎんちゃく外交にメディアも批判をするはず。そう思っていた。


ところが、結果は、ご存知の通り、
「世界で一番早くトランプ氏と会談した!」「トランプ氏に気に入られた!」と逆に褒めちぎっている。


私は大統領選時のトランプ悪魔化報道(それはヒラリーの天使化報道でもある)を見て、
トランプが大統領になれば、ブッシュ政権時のようにマスメディアも米国を批判するようになるかもと期待した。


結果はご覧の通りである。何も変わらなかった。



だが、今となって思えば、トランプの移民政策についても、むしろ好意的な反応を示していた気がする。

難民受け入れに対して「日本人の職を奪う!」(by池上彰)という戯言が
政治バラエティ番組で当たり前のように叫ばれる昨今、当然と言えば当然の反応である。



主流左翼も主流左翼で、中国恐怖症から脱せないために、
ぶつくさ文句を言いながらも、日米同盟の破棄を主張できずにいる。
(この件については、ドゥテルテ大統領の鮮やかな手腕にも触れながら詳説したい)


結果的に、右も左も北朝鮮や中国に対抗するために
アメリカに軍事協力するようになっている。トランプが大統領になることで、
彼らもさすがにアメリカから手を切ることを考えるだろうと思っていたが、かいかぶっていたようだ。


韓国の閣僚、「トランプ氏の要請で軍事費を増加」

もっとも、番犬のごとき追従の姿勢は日本ばかりではない。
現在、急激に支持率を落としている韓国の朴槿恵政権も、
韓国政府は、もしトランプ政権から重要な要請が提示されれば、防衛費の増加の構想を歓迎する
と国防大臣が発言した。

(彼らにはプライドというものがないのだろうか?)


どちらが優秀なイヌか競う合う空しいレースが始まる気がする。

日本も韓国の後を追うのではないだろうか?


日本の防衛政策はトランプ氏の手中に
(https://jp.sputniknews.com/opinion/201611173023435/)


当のトランプは中国との関係修復を望んでいるような素振りさえ見せているが、
日本は相も変わらず、平和の使者オバマの教えを守り武器を振りかざし中国を嫌悪し、蔑視し、
積極的平和主義に向かって邁進するのではないだろうか?他ならぬ非暴力を愛する主流左翼の支持によって。

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トランプ氏の当選をとりあえず歓迎する。

2016-11-09 22:26:33 | 欧米
〇都知事選

 自民党が応援し、政治家としての経験も豊富な増田氏が当選するだろう→小池百合子が当選した。

〇大統領選

 恐らく怪物ヒラリーが当選するだろう→トランプが勝った。



・・・こうも読みを外すと、自分は競馬や株をやってはいけないタイプなのだなと実感する。
   まさに選挙は生き物。どう転ぶか想像がつかない。



自分はトランプを密かに推してきたのだが、まさかトランプになるとは。

これが日本だったら「どちらも信用できない」と言って、投票にいかない人間が多数いる中、
保守派と進歩派の人間が投票所に押しかけてヒラリーに票を入れただろうと思う。

(右翼も左翼も団結してヒラリーに入れたというのがポイント)


よくトランプの支持者=レイシストという構図が描かれるが、
ヒラリーこそ、あの有名な人種主義団体KKKに支持されていたことを忘れてはならない。



「KKKはヒラリー・クリントンを支持」(https://jp.sputniknews.com/us/201603161789025/

「Flashback: Hillary Clinton Praises ‘Friend and Mentor’ Robert Byrd (a KKK Recruiter)」
(http://www.breitbart.com/2016-presidential-race/2016/08/25/hillary-clinton-friend-mentor-robert-byrd-kkk/



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Clinton Email: We Must Destroy Syria For Israel




The email makes it clear that it has been US policy from
the very beginning to violently overthrow the Syrian government—
and specifically to do this because it is in Israel’s interests.



“The best way to help Israel deal with Iran’s growing nuclear
 capability is to help the people of Syria overthrow the regime of Bashar Assad,”


Clinton forthrightly starts off by saying.


Even though all US intelligence reports had long dismissed
Iran’s “atom bomb” program as a hoax
(a conclusion supported by the International Atomic Energy Agency),
Clinton continues to use these lies to “justify” destroying Syria in the name of Israel.


She specifically links Iran’s mythical atom bomb program to Syria
because, she says, Iran’s “atom bomb” program threatens Israel’s “monopoly”
on nuclear weapons in the Middle East.


If Iran were to acquire a nuclear weapon, Clinton asserts,
this would allow Syria (and other “adversaries of Israel” such as Saudi Arabia and Egypt)
to “go nuclear as well,” all of which would threaten Israel’s interests.

Therefore, Clinton, says, Syria has to be destroyed.

http://yournewswire.com/clinton-email-we-must-destroy-syria-for-israel/
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上の記事を要約すると、イスラエルが軍事大国であり続けるためにアサド政権を転覆せよ
ということになるのだが、その際にヒラリーが口実として挙げているのが「イランの脅威」である。

実際に合衆国の全てのインテリジェンスのレポートが
イランの核保有計画はでっち上げだと結論付け、IAEAも追認しているにも関わらず、
イランが核を保有するとシリアも核を保有してイスラエルの利益を損なう、
それゆえにシリアを破壊しなければならないと語っているのである。

大量虐殺兵器があるという嘘を口実にイラクを破壊したブッシュ政権を彷彿させる。
あるいは「北朝鮮の脅威」を口実に軍拡に走る日本か。


ヒラリー・クリントンは正真正銘のファシストだ。


ドナルド・トランプがどれだけ排斥主義者のイスラモフォビアだとしても、
確実に悪党だとわかっているヒラリーにだけは票を入れてほしくなかった。

二人のレイシストの中から大統領を決めろというのが今回の選挙だったわけだが、
私がトランプを推したのは、仮にヒラリーが当選したらオバマの時と同様に


「アメリカ史上初の女性大統領!」「女性の人権を守るために奮闘した政治家!」
「民主主義の守り手!」といった礼賛の言葉が連日、ニュース番組で氾濫し、

ヒラリー・クリントン(アメリカ合衆国)の女神化と
習近平(中国)・プーチン(ロシア)・金正恩(北朝鮮)・アサド(シリア)、ドゥテルテ(フィリピン)
の悪魔化に拍車がかかり、結果的に国民レベルでアメリカに追従するようになるのではと危惧したからである。




「トランプ恐怖は日本の「対米従属」の表れだ!
 トランプの無茶に「だったら米軍は出て行け」となぜいえない」
(http://lite-ra.com/2016/11/post-2681.html)


すでにバラク・オバマに対しては広島に訪問しただけで反核の申し子であるかのように錯覚しているし、
軍事問題にしてもオバマ(アメリカ)に都合の良い反応、つまり日米同盟の破棄を恐れるようになっている。
国民レベルで(大事なので二度書いた)。


クリントンが当選したら、これと全く同じことが起きたのではないだろうか?
聖者オバマの来日時、国民が総出で歓待したあの時のように、
聖女クリントンを無批判に崇拝し、異端者アサドやドゥテルテを暴君とみなし非難したのではないのか?

さながら、戦時の「大東亜共栄圏」や「鬼畜米英」といったフレーズを本気で信じていた大衆のように
主流の右と左と中立が一致団結して、批判力を喪失し、全体に流されていったのではないだろうか?


トランプが当選したことで、ブッシュ政権時のようにアメリカを批判することが許されるようになった。
それだけでも日本にとっては有益な結果だったと私は思いたい。


そうは言えど、トランプの当選はベターではあるがベストではない。
そのことを示すため、以下の記事を紹介する。


アメリカ緑の党大統領候補、「アメリカには新たな選挙制度が必要」
(http://parstoday.com/ja/news/world-i20281)


今回の選挙は、いろんな意味で現行の選挙制度の問題点が露見されたものだった。
日本の小選挙区制と合わせて、アメリカの選挙制度に対しても、今後、批判的な研究が進むことを望む。



・追記

なお、フィリピンのドゥテルテ大統領はすでにトランプ氏と協力の用意をしていることを告げた。
(https://jp.sputniknews.com/politics/201611092993426/)

いかに平和の使者オバマがフィリピンにとって有害な人物だったかをいつか集中して書きたいが、
悪化した米比関係に改善の兆候が表れたことはとりあえず、喜ばしいことだとみなしたい。

(果たしてトランプ氏がオバマ外交から脱却できるかは謎だが)

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なぜトランプが支持されるのか

2016-11-07 23:39:27 | 欧米
いよいよ大統領選の投票日が迫ってきた。
恐らく、怪物ヒラリーが当選するだろうが、それでもトランプを支持する者の声は大きい。


トランプが支持を受ける原因として日本のメディアは移民問題を第一に掲げているが、
そのような内政の問題とは別に、外交問題においても彼はオバマ政権の好戦的姿勢からの脱却を主張している。


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米大統領選の候補者で大富豪のドナルド・トランプ氏は、NBCテレビのインタビューで、
もしイラクのフセイン大統領やリビアのカダフィ大佐が打倒されていなければ、
中東情勢はより安定していただろう
との見方を表した。


トランプ氏は、

「論拠を得るためにはリビアを見てほしい。我々がリビアでしでかしたことを見てほしい。
 リビアは混乱状態だ」と語った。

トランプ氏は、
シリアのアサド大統領が倒されたら、シリアでも同じようなことが起こるとの見方を表している。


トランプ氏は、米国は実際に誰をサポートしているのかさえも分かっていないと指摘し、
「(サポートを受けている)人々の方が、アサド大統領よりも悪い可能性がある」と強調した。


またトランプ氏は、まさにイラクでの「カタストロフィー」が、
テロ組織「IS(イスラム国)」を生んだとの確信を示している。



トランプ氏はまた、シリアにおけるロシアのISに対する作戦への支持を表明し、
「私は、プーチン大統領が、ISを徹底的に空爆しているのが気に入っている。
 プーチン大統領はISを排除しなければならない。なぜならプーチン氏は、
 ISがロシアまでやって来ることを望んでいないからだ」と語った。


ニューヨーク・タイムズ紙とCBSニュースの世論調査によると、
トランプ氏は、米大統領選有力候補の一人。リア・ノーヴォスチ通信が伝えた。


トランプ氏は、トップの支持率を獲得しているだけでなく、
トランプ氏に対する共和党の潜在的な統一候補者としての認識も高まっている。



続きを読む: https://jp.sputniknews.com/us/20151006997384/
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トランプを支持しているのは、保守的思想を持つ白人中産階級だけではない。
アメリカの軍国主義に飽き飽きしている、つまり軍需産業を肥えさせるために他国に干渉する一方で、
内政をないがしろにしてきたオバマ政権に怒りの念を抱く左翼の中にも彼を応援する者が少なからずいるのだ。


また、オバマ政権が推してきたTPPに対しても反対の姿勢を示し、
石炭産業など、オバマ政権時代に国策として切り捨てられてきた産業界の復活も主張してきた。


要するにトランプの過激な言動は、平和の使者オバマと愉快な仲間たちによって散々な目に合ってきた
国民の声を上手く代弁しているというところがあって、それゆえに熱烈に支持されていると言えよう。


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〈ニュースの窓〉米単独支配体制の崩壊 反米・脱米の雪崩現象

米国の一極支配体制が終焉を迎えていることを示す象徴的な出来事が同時多発的に発生している。
それはとりわけ中国、ロシアの反米化とフィリピン、トルコの対米政策の大転換に見られる。



中露の露骨な反米姿勢

中国杭州市で開かれたG20(主要国首脳会議、9月4、5日)で外交的にはあり得ない事件が起きた。

18カ国の首脳の場合とは違って、オバマ米大統領が大統領専用機で杭州空港に降り立った時だけ、
VIP用の赤い絨毯付きタラップが用意されず、オバマは機体から出された普通の階段から降りるしかなかった。


米国の取材陣が飛行機に近づこうとすると阻止され、抗議すると「ここは中国の飛行場だ!」と怒鳴られた。

中国はオバマ大統領の習近平主席との共同記者会見要請を拒否した。

西側メディアは中国側の不手際と欠礼を強調したが、
中国がいかに米国に対して反発し強硬な態度に出ているかを如実に物語っている。



一方、中国は国連安保理を舞台にした米国主導による対朝鮮制裁騒動には冷たい態度を取り、
制裁強化はおろかむしろ貿易量を増やしており、朝鮮への水害復興支援にも積極的に乗り出している。

また、朝鮮戦争を米国の侵略戦争として描いたTVVドラマの大々的放映など
「抗米援朝」という原則的立場をはっきりさせている。



プーチン大統領下のロシアも明確な反米姿勢を打ち出し米国包囲網の構築に力を注いでおり、
BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の結束を一層強めるとともに
朝鮮との戦略的パートナーシップの強化を着実に進めている。

とくに中ロは、南朝鮮へのTHAAD配置決定を機に米国との徹底対決姿勢を固めると同時に、
南を潜在的攻撃対象に定めるなど圧力を加えている。



同盟関係崩壊

もう一つの括目すべき出来事は、フィリピンとトルコという米国の対中、
対ロ包囲戦略の要である同盟国の指導者が同時に米国離れし始めたことである。


麻薬犯罪撲滅に乗り出し過激な発言で世界の注目を集めているフィリピンのドゥテルテ大統領が、
政治、軍事、経済的に大きく依存している米国との関係を根本的に見直し、
中国との接近、戦略的協力関係構築を進め始めたことは、オバマ大統領のアジア重視戦略に大打撃を与えている。


米国はフィリピンへの米軍駐留を再び実現し、
今年3月には5つの米軍基地を永久的に存続させようとする計画を立てていたが、
新大統領の登場でこれが頓挫した。米国が南シナ海を巡る領有権問題に付け込んで
中国を牽制するために繰り広げる米比合同軍事演習も中止になる見込みだ。


中国が米国大統領を招いておいて外交的に恥をかかせたのと同様に、
ドゥテルテ大統領はオバマを「娼婦の息子」「馬鹿野郎」と呼び、
9月初めラオスでのASEAN拡大サミットで予定されていオバマとの初の首脳会談をボイコットした。


それは、麻薬犯罪組織員の殺害をオバマが非難しようとしたからで、
反対に彼は米国が植民地時代にフィリピン人を大量虐殺したことを問題にした。

これがフィリピン国民のホンネである。


一方、中東の米国の忠実な同盟国であったトルコのエルドアン大統領が、
米CIAにそそのかされた自国軍部のクーデターをロシアの情報提供によって
事前に察知し制圧したのを機に、それまでの親米、反ロから、米国とは距離を置き
ロシアとの関係改善を目指す方向に政策転換したことも国際関係における新たな地殻変動だ。

これは米国の対テロ戦争、中東支配、中ロ包囲戦略を大いに阻害するものだ。

フィリピンの反米自主化と、イスラム国家で唯一のNATO加盟国であり
EU加盟を望んでいたトルコの脱米欧化は、冷戦後の国際関係を揺るがす一大事件である。(益)


http://chosonsinbo.com/jp/2016/11/sinbo-j_161107-3/
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>米国はフィリピンへの米軍駐留を再び実現し、
>今年3月には5つの米軍基地を永久的に存続させようとする計画を立てていたが、
>新大統領の登場でこれが頓挫した。米国が南シナ海を巡る領有権問題に付け込んで
>中国を牽制するために繰り広げる米比合同軍事演習も中止になる見込みだ。


平和の使者オバマが率いるアメリカ合衆国は、
先の国連総会第1委員会において、核兵器を法的に禁止する「核兵器禁止条約」決議に異議を唱えた。


他方で、NPT体制(米英仏露中といった大国の核の保有は是認し、それ以外の国の核保有を禁じる体制)の強化と
北朝鮮への制裁強化を訴える核軍縮には賛成の意を示した。要するにオバマの平和とはそういう類のものである。


いつか記事として取り上げたいが、フィリピンのドゥテルテ大統領が国内で強い支持を受けているのも、
長らく政府がアメリカの言いなりになってきたことに対する民衆の怒りを吸収しているからという背景がある。


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フィリピンのドゥテルテ大統領は7日、米国からの武器の買い付け取引を停止するよう指示した。
大統領はフィリピン政府はより安価な武器を探すことを明らかにしている。ロイター通信が報じた。


ドゥテルテ大統領はTVのビデオ会談で
「我々はより安く、おそらく信頼性のおける供給先を探さねばならないだろう」と語った。


米国とフィリピンの関係はドッテルテ大統領が米国を名指しで非難し大反響を呼んだ後、緊張しているが、
米国はフィリピンとの緊密な協力を目指すと前向きな姿勢を示している。

これまでのロイター通信がベン・カーディン上院議員の補佐らからの情報を引用して報じたところでは、
米国務省はフィリピン向けの武器輸出取引の実現を一時停止している。


ドゥテルテ大統領は先の決定の背後にいる者たちを猿扱いする発言を行っている。


続きを読む: https://jp.sputniknews.com/politics/201611072983603/
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オバマ政権はドゥテルテ大統領の「人権侵害」を非難し、
麻薬撲滅のために使われるとされる重火器の売買を禁じた。

マリファナ(大麻)を合法化しているアメリカにとっては、
麻薬撲滅に真剣な意を示すフィリピン政府は非人道的に見えるのだろう。


「テロ掃討」を口実にムスリムの虐殺を黙認するスーチーや
 自国の民衆に空爆を仕掛けるポロシェンコは特に非難されず、ドゥテルテだけが責められる。


話し合いの提案すらせず、問答無用で制裁を加える。傲岸不遜としか書きようがない。



こういう動きを徹底して非難しているのが
皮肉にもドゥテルテや金正恩のような「悪の独裁者」だったりする。


トランプもまた、彼らと同じ気質を持っていて、非常にアグレッシブで過激でありながらも、
現在のアメリカ合衆国に対して明確なNoを叩きつけており、そこに民衆が惹きつけられるのである。


こういうタイプの政治家は日本にはいないので、新聞社やテレビ局も彼を評価しきれていない印象を受ける。

我が国では橋下徹とか安倍晋三とか森喜朗とか日本を取り戻すと言いながらアメリカに追従し、
逆に日本の国土を米軍に売り渡しているような政治家しかいないのでピンと来ないかもしれないが、
外国のナショナリストの中には民族主義的であるがゆえにリベラルな政策を唱える人間も少なくないのである。


そういう点も含めた上でトランプを評価しないと、
結局、カダフィやドゥテルテ、金正恩同様に「乱暴者」というレッテルを貼るだけで終わってしまうだろう。


その種のラベリングがされる時は決まって比較対象として「乱暴ではない人間」が同時に作られるわけで、
平和の使者オバマ、女性の味方ヒラリーなど、およそリベラルとは言えない人間がリベラル化される。


つまり「トランプを否定的に評価するためにヒラリーを神聖視する」行為が行われている。
ドゥテルテが「暴言王」とされる一方で、オバマが「平和の使者」になる。


そういう認識の下で、米軍基地の恒久化を強いてくるアメリカの大統領を国民が歓迎する。
広島に来ただけでコロッと騙されてしまう。非常に問題があると私は思う。

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TPPが強行採決されたわけだが・・・

2016-11-04 23:45:39 | 日本政治
去年の9月にあった集団的自衛権の行使を巡る正真正銘の強行採決から全く進歩していないということか。

あの時は自民党議員が野党の隙を狙ってバリケードのように円陣を組み、
まさに「無理やり」「横暴」としか言いようのない決議とは言い難い決議を取った。

その後、自民党は沖縄の翁長知事への執拗な攻撃を続け、高江で機動隊を使って村民を弾圧する。
暴力という言葉がよく似合う。


そういう政党を強行採決から1年もしないうちに実施された参院選で支持してしまうあたり、
私たち日本人の掲げる平和とか民主主義という言葉がいかに薄っぺらいかがよくわかる。


韓国は韓国で凄まじい人間を大統領に選んでしまったわけだが、
それでも選挙では与党セヌリ党は大敗したわけだし、今や朴槿恵の支持率は5%まで低下した。

翻って日本を見ると、自分たちの生活を脅かす人間をわざわざ選ぶという自傷行為に興じている。
というよりも、安倍政権に反感を抱く人間が「政治に絶望した」とたそがれ、投票すらしていないのだろう。

真の独裁は民主主義から生まれるというのが私のモットーだが、
まさかとは思うが、東京オリンピックが開催されるまでこの調子なのだろうか。
日本は本当に終わってしまうのではないだろうか。不安しかない。



当初はミャンマー政権が先月行ったロヒンギャ族に対する弾圧を書くつもりだった。
現在、スーチーさん(笑)が来日しているが、この間、ミャンマー軍がロヒンギャ族の
住居を破壊し、女性に暴行を加えているという絶対に見逃してはならない事件について特に報道がされていない。


仮にスーチーさん(笑)が中国の首席だとしたら、
メディアは猿のように非難するはずなのだが、被害者がロヒンギャ族となれば話は違うらしい。


ロヒンギャ族に対するミャンマー政府・軍の凄まじい蹂躙は、
米インディペンデント紙などの海外の有名な新聞でさえ言及している。

それに比べて朝日や毎日や読売は平和の使者スーチーさんを演出するのに躍起になっていて、
前にも言ったかもしれないが、事実を伝えるためでなく事実を見えづらくするための報道を行っている。

日本を代表する合法詐欺師ジャーナリストである池上彰氏も
「ロヒンギャ族について知らない人が多すぎます!」とコメントしているのだから、
空気を読んで、ロヒンギャ族に対するミャンマー政府の暴挙を緊急特番を設けて語ってもらいたいものだ。
やるわけないのだけれど

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