時事解説「ディストピア」

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日本人の異文化研究のレベル

2013-09-29 20:53:04 | リビア・ウクライナ・南米・中東
イスラム研究者であり、「世界」や岩波新書に度々論文を投稿している
内藤正典氏がシリア爆撃を支持しているようだ。
ttp://watashinim.exblog.jp/19661204/

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ところで、今回の『世界』のシリア危機への沈黙の背景には、
同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科長の
内藤正典の言動があるのではないかと思う。

内藤は、今回のシリア危機に関して、
アメリカやトルコ等によるシリアへの軍事介入を
ツイッター等で極めて積極的に擁護している。

内藤は、岩波書店から単行本を出している「岩波書店の著者」であり、
『世界』での常連執筆者である。特に、清宮美稚子が編集長に就任した
2012年5月以来、登場頻度が増えており、2012年11月号、2013年4月号、
2013年6月号、2013年9月号に登場し、中東情勢について解説している
(その前の登場は2011年6月号)。

清宮は、トルコ贔屓の人間として社内では知られており、
内藤は、「日本トルコ協会」の常任理事である。

今回のシリア危機で『世界』編集部が内藤の見解を聞いていないはずがない。


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詳しくはリンク先を読んで頂くとして、本来は異文化を理解し、
異文化の視点から先進諸国(英米の侵略主義)に抗う理論の構築を
するのが学者の使命であるはずなのに、逆に侵略の片棒を担げと
大はしゃぎしているとは、一体学者とは何なのだろうか。


こういう輩が岩波のような反共左翼出版社や学会で
持ち上げられている日本のリベラル()っていったい・・・


もっとも、冷静に振り返れば、岩波という出版社は
常に一見左のように見えて、その実、右を後押ししている
ようにしか見えない異文化研究者とつるんできたところである。

たとえば、ベトナム研究者である坪井善明氏は
新自由主義を推し進める悪名高いWTOへの加盟を熱心に勧めていたり、
反共左翼にありがちなベトナム共産党政権の崩壊を望んでいるが、
岩波新書を2冊も執筆していたりする。

仮に今後、ベトナムで反政府組織が暴れまわり、NATOが
空爆をもくろんだその時には、坪井は躊躇せずテロリスト共に
肩入れし、攻撃を支持するだろう(今のシリアに対する内藤と同様に)

こういうアメリカや日本にとって都合のよい学者が
名実ともに日本の異文化研究のトップなのだから、
日本の異文化理解ってかなりレベルが低いと思われる。

アメリカ国内でリビア空爆を誤りとする本が出版される一方で、
重信メイ氏を除いてそういう本を一切出さない日本。


このようなざまになっている一番の原因として、
やはり戦後左翼(反共左翼)の反対決主義が挙げられると思う。

日本の左翼は「差別はよくない」とか「平和が一番」までは
大声で叫ぶが、実際に差別を行っていたり平和を脅かしている
大元(つまり国家そのもの)に対して攻撃することはない。


在特会を非難しても、北朝鮮報道に対して
「あれはミサイルじゃなくて人工衛星だったということが
 NASAも確認している事実だ」と擁護することはない。


要するに、波風が立たないようにしているだけであって、
間違っても竹島や北方領土はロシアのものだとかいう輩は
存在しない。その証拠に岩波は逆に尖閣諸島が日本領だとする
本を出版したりしている(決定的な証拠は学術レベルで発見されていない)



自国中心に考えているために他国の利益になるような意見は
決して言わないし、言わさせない。この問題を非常に強く意識している
人物が、在日北朝鮮人の立場から日本の差別問題を論じているZED氏である。

ttp://roodevil.blog.shinobi.jp/

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まず呆れるのは「右翼に対抗して抗議デモを行う人々の数が
右翼デモ隊の数を凌駕していることも新鮮な経験だ」という部分だろう。

これは言うまでもなくに新大久保などで行なわれた在特会デモと
そのカウンターの事を指しているのだろうが、
その在特会に対抗している「抗議デモ」とやらの正体は何なのか。

「レイシストしばき隊」と称しているこの集団は、
社会運動を装った詐欺師や、在特会とは別系統の右翼、
親日派在日朝鮮・韓国人、さらにはヤクザそのものにしか
見えないような連中が取り仕切っている。

中でもここの代表者である野間易通という男は
自身のツイッター上で頻繁に民族差別発言や
日帝の朝鮮植民地支配正当化発言を繰り返しており、
他ならぬ在特会に所属していても何ら違和感がないほどだ。


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しばき隊に限った話ではなく、日本では国粋主義とでも言おうか、
日本を持ち上げるために研究をしているような日本大好き病に
罹っている狂人が異文化研究の第一人者に数多く存在する。

内藤や坪井だけでなくクリル諸島を併合したくてたまらない
ロシア研究者の木村汎やイラン研究者の宮田律、無法地帯だった頃の
イラクに滞在して「イラクの人は日本に感謝している!」という本を
執筆した大馬鹿者の吉岡逸男などはその典型だろう。

こういう連中は決して日本人に対して厳しい言葉を浴びせないし、
逆に「ほら、こんなに日本や日本人って善良で愛されてんだよ?」
というまやかしをみせることに腐心している。

こういう態度は言うまでもなく、国家の暴走を支持する行為であり、
結果的に国家の暴走を助長させている。しかも本人に自覚がない。


私はそれなりに異文化研究の本を読んできたが、一部の研究者を
除いては、自国と異なる政治体制の国家をぼろ糞にこきおろし、
自らの国家の罪を顧みようとしないものが非常に多い。
(特に冷戦や朝鮮戦争、アフガニスタン戦争など)

わかりやすく言うと、
「のび太は0点ばかり取ってるバカだが、まぁ虐めは良くないよ(ふふっ♪)」
といった調子で、攻撃されている国家の弁護になっていないのである。

本来は
「のび太は他人の幸せのために自分の不幸をいとわない奴だ。
 賢さっていうのは点数だけではかれるもんじゃないだろ」
 とか
「漫画では0点をとった所だけ編集しているのであって
 実際はスネ夫とドッコイドッコイでジャイアンより賢い」
 と反論すべきところを、まーこいつは馬鹿で弱くてクズだが
 イジメ(戦争)はほどほどにしとけよ~?と言っているわけである。

こういう罵倒しておきながら味方のポーズだけとる傍観者の
フォローになってないフォローほどろくでもないものはない。

こういう考えが学会として認められるばかりか、
権威化してしまうのは相当問題だと思う。

草思社

2013-09-29 00:19:42 | マスコミ批判
ネトウヨ顔負けの(というより連中が参考にしている)本を乱発した結果、
思った以上に売り上げが伸びず勝手に倒産したのが草思社である。

私は平然と嘘八百の誤情報を金で買わせる出版社は
詐欺同然であり、卑劣極まりない連中だと軽蔑しているが、
たまたま本を探していたところ、今年の8月末に朝鮮の植民地支配は
正しかった、彼らの発展のためになったのだという
恐ろしくも聞きあきた糞本が同社から出版されていた。


ttp://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refISBN=4794219970

日本の朝鮮統治を「検証」するというタイトルからして
あからさまだが、はっきり言って、まっとうな歴史学者ならば
「検証」とか「真実」とか言った言葉はタイトルに使わない。


先行研究の「見直し」や事実の「確定」は歴史研究の基本だからだ。
「何をいまさら」というタイトルよりも、自分の研究のオリジナリティを
より前面に押し出したり、あるいはシンプルに研究テーマをそのまま
表題にするものだ。歴史学に身を置かない人間にはピンとこないが、
意外とタイトルというのは大事で、表題と違う内容が書かれていると
それだけで論文の査読の際には減点対象となる。

それだけでも著者の悪意がうかがえて知れるが、
なんとこの本の作者であるジョージ・アキタという妖怪
(真珠湾攻撃時にハワイにいたらしい)は、近代日本政治史研究の
世界的泰斗らしい。

こんな恥知らずの大嘘は噴飯ものである。

はっきり言わせてもらうが
植民地支配を肯定する真っ当な
歴史家など存在しない。


そもそも、近代国家は自国の生存と発展のために
植民地主義(帝国主義)を採用し、他国を侵略してきた
というのが、世界史研究の結果、判明した事実なのであり、
大日本帝国の他国の併合も一連の流れに位置づけられる。

既存の研究成果を完全に無視しない限り、
植民地政策の美化などありえないのである。

そんなに朝鮮のために身を粉にして働いたというならば、
最初から併合もしないし独立を阻止しないだろと
赤子の頭でも想像できるものだが、この世界的泰斗とやらは考えもしないらしい。

私は近代史が専門だが、この男の名前は今まで聞いたこともなかった。
実際、こいつの論文を一切読んだ覚えも他の研究者に使われた覚えも
なかったし、Amazonでもこいつの日本史の本など見たことがなかった。

そこで調べてみたところ、驚愕の事実がわかった。
この男、あの極右のペテン師、慰安婦をはじめ大日本帝国の犯罪を
ことごとく隠蔽しようとし、被害者の心を何千何万回も凌辱してきた
あの櫻井よし子の恩師だったのだ。

そして、台湾支配のエリート養成所としてスタートし、
櫻井レベルのレイプ魔を沢山教授として召抱えている拓殖大学
に御呼ばれして講演会を開いちゃったりしているのだ。

とてもじゃないが、この大学やレイプ魔どもがしているのは
歴史学そのものへ対する冒とくに他ならず、自分が歴史学者だと
自覚している人間ならば、一切かかわろうとしないだろう。

ところがこの妖怪はレイプ魔よし子と対談までする始末で、
しかも明治日本(大日本帝国)の美化という現歴史学では
完全に否定されている解釈を押し付けてくるという醜態をさらしている。

現在の主流解釈はナショナリズムに根ざしたねつ造などと
よくもまぁ日本人の誇りだの愛国だのを連呼する馬鹿どもと
つるんでおきながら、人が必死の思いで完成させた研究を
コケにできるものである。今年で87歳のはずだが、とっとと
鬼籍に入ってほしいものだ。老害極まれりである。

こういう生ける怨霊を持ち上げる煽り文句を平気で
書く草思社はとっとともう一度倒産すべきだろう。

ここに限った話ではない。中央公論社も筑摩書房も
いい加減な情報を売りつける詐欺集団はいずれも
一度は潰れているのである。そのくせ「新社」と称して
墓からよみがえり、前より一層でたらめを垂れ流すその様は
まさにゾンビそのものだ。こういうゾンビ会社は自分たちが
恥の多い生き方をしていると自覚しなければならないだろう。

キャロライン・ケネディおよびテレビ朝日について

2013-09-20 20:16:20 | マスコミ批判
ピッグズ湾事件(キューバへのアメリカ侵略作戦失敗事件)の際に
CIAに対してキューバを侵略したことではなく、失敗したことについて
激怒したというエピソードを知って以来、J・F・ケネディは私の中で
ニクソンやレーガンに並ぶほどの冷血人間として覚えているのですが、
その娘が今日のワイドショーで絶賛されているのを見て気味が悪い思いをしました。


くだんの番組、娘ケネディが日本とアメリカ双方の利益をかんがみた
意見を発言♪と報道していたのですが、発言の内容を見れば、

TPP→アメリカの製品がより輸出されるよう専念(米国の利益優先)
沖縄基地問題→日米安保の強化(つまり基地継続。場合によっては増設)
尖閣→日中間の問題だ(アメリカは関与したくない)

と、どー考えても日本の都合なんて知ったこっちゃねーだろとしか言えないんですが……

当然の話ですが、娘は政府の代表として発言をしているわけで、
彼女自身の意見を話しているわけじゃないんですよね。

上の発言だって、これまでのアメリカの見解を
そのまま伝えているだけですよ。こういう何でもない言葉を
あたかもケネディの娘だからこそ言える見識高い発言として
吹聴して回るテレビ朝日って一体なんなんでしょうね?

五輪について

2013-09-08 23:32:16 | 日本政治
東京オリンピック開催決定とのことで賑わっているなか、
大変申し上げにくいことだが、この五輪は大きな目で見れば
喜ばしいどころか嘆かわしいことになるだろう。


この五輪で誰が一番得をするのか。安倍政権と猪瀬知事だ。
アベノミクスと称し、大企業優先・労働者冷遇の奴隷経済を打ち立てようとし、
慰安婦問題をもみ消し靖国神社に閣僚が参拝する極右政権のイメージ・アップに
この五輪誘致成功という手柄は大きく貢献するだろう。

この五輪は、石原の走狗となり、君が代を歌わない教師を学校から追放し、
秘密裏に都内の高校生を自衛隊に強制入隊させる猪瀬都政の大手柄となった。

今や、ほぼすべての国民は彼らを極右・超保守派の政治家とは
みなさないだろう。危険視しないだろう。彼らの言動を疑わないだろう。

おそらく、日本を次のオリンピックの開催地として下さった猪瀬知事様を
都民や日本人は盲目的に信奉し、極右政権が2020年代前半まで続くと思う。

その間に個人に対する増税と福祉軽減、
軍事化と改憲の動きが嵐のように吹きすさぶだろう。

いまだ14万7千の住民が福島に帰れず、約3千人の作業員が
放射能に汚染された第1原発で作業にあたっているこの時期に、
二十億の札束で審査員の頬をペシペシ叩いて勝ち取ったこの勝利は、
ゼネコンと官僚、その他の国家に寄生し甘い蜜をチューチュー吸い取る
連中以外の誰を喜ばせると云うのだろう?

何度も言うが、慰安婦を特集したNHKスペシャルに干渉し、
内容を歪曲させたあの極右政治家を誇り高き日本を栄えある
オリンピック開催地へと導いて頂いた素晴らしい国家の英雄とばかりに
報道する今の無批判・権力追従の風潮(日米同盟の見直しやIAEAの独善性に言及した
鳩山氏に対する態度とは対極的だ!)は危険極まりない。

自分たちの首を絞める人間に対して、
「僕たち日本人!良い国日本を五輪の地に誘致するのに
 一生懸命に頑張った君は仲間!恩人!神様!」という喧伝を妄信し、
 喜んで殺されようとするのは愚の骨頂極まりない。