時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

消費税増税を主張していた朝日新聞

2012-08-17 18:08:59 | マスコミ批判
http://3coco.org/a/modules/d3pipes/index.php?page=clipping&clipping_id=3340

先日の記事で、消費税増税はマニフェスト違反なのに、
なぜ朝日新聞は批判しないのかと書いたばかりだが、過去の社説を
読んで、愕然とした。

上の社説サイトのページを読めばわかるように、
朝日新聞は、増税案に支持どころか増税せよと提言していたのである。


朝刊では、さしさわりのない表現で留めておき、
夕刊の社説では、本音をさらす。実に卑怯なことこの上ない。


消費税増税よりも先に、年々、減税してきた高額所得者、大企業
に有利な1000万以上の所得税減税と大企業に対する法人税減税を取りやめるのが
先だという単純な事実をなぜこうまで無視することが出来るのだろう。

消費税が上がっても、株式にかかる配当税、あるいは相続税、所得税が
減額されては意味がないし、現に、ここ数年の日本は、国も消費者も
財産が減ったのに、企業の内部留保だけが増大しているのである。

この種の事実を一切知らせずに、社会保障のために
増税だ!というかなり矛盾した理屈を唱えるのは一体どこの馬鹿か?


社会保障費は年々削減され、軍事費は上乗せされ、
その上での此度の増税である。そもそも、個人が自由に生活できれば
社会保障など、微々たる額で十分なのである。

それが、個人の生活を貧窮化させて、その埋め合わせで
社会保障を拡大させようなどとは、順序が逆だ。

本来は、個人の生活を豊かにさせ、その代わりに
社会保障を本当に必要な人間のためだけに行うのである。

一体全体、いつから新聞はここまで無恥になったのだろう?
情報に最も近いはずの彼らがこのような馬鹿馬鹿しい見解を
唱えるのは、怒りやあきれよりも先に、恐怖を感じてしまう。

韓国竹島・慰安婦の報道について

2012-08-17 17:52:04 | 国際政治
8月15日を記念に、竹島・慰安婦について韓国政府が積極的な姿勢を示したことについて、
日本の報道機関は、顔を真っ赤にして「けしからん!けしからん!」とがなりたてている。


個人的には、植民地から解放されたこの時期に、改めて侵略の歴史を、
もう一言付け加えれば未精算の過去について何らかのアクションをとることは
別におかしいことではないと思う。

日本にしても、原爆ドームや沖縄で毎年、8月15日では慰霊を行うではないか。
あれと同じ感覚である。むしろ、何十万もの犠牲を生み出した原子爆弾について
未だにアメリカに対してアクションをとれない日本のほうが情けないのである。

原爆の場合は、明らかな市民虐殺にも関わらず、先にアジアを侵略したのは
こちらであり、しかも再三、送られてきた降伏の勧告を無視した結果であるために、
なかなか言いづらいことではあるが、韓国の場合は、慰安婦にせよトクトにせよ
確実に侵略国に責任があるのだから、むしろ沈黙を保っているほうが国民の感情
を無視した態度だと言えよう。


ところで、イ大統領は当初、「天皇が訪問したがっているが、独立運動で
亡くなった方々を訪ね、心から謝まるならば来なさい」と発言した。



ということにされていた。


正確には、「天皇が訪問したいなら~心から謝るのが良い」であることが
すぐに判明されたのである。要するに、天皇が訪問するならば、独立運動の
縁の地で謝罪の意を表するほうが望ましい」ということだ。

韓国語と日本語との間には、当然ながらニュアンスがあるので、
完全な訳は出来ない。だからこそ、このような重要な文章には
原文をのせてほしいのだが、なぜかどこの新聞も掲載しなかった。


「謝るなら来なさい」と「謝るほうが良い」では、まったく意味が変わってくる。
現地の言語に通じた記者が一人でもいればすぐに気付いただろう致命的なミスを
大新聞は犯してしまった。朝日新聞は、記事の副見出しとして、でかでかと
「心から謝るなら来なさい」という文字を載せたのであるが、この訳の誤りに
ついては、翌日の朝刊、2面の左端のベタ記事にちょこっと訂正記事を掲載した
のみに留めた。わざとやっているのだろうか?


前からおかしいとは思っていたが、せっかくの終戦記念日なのに、
朝日新聞の論調は、どこか戦前のそれに近いものを感じた。


たとえば、引退記者のグチの場になり下がった天声人語では、
「大統領は、過去の問題で日本側に誠意が見えないと乱心を正当化するがどうだろう」
と書かれているが、実際、慰安婦にせよトクトにせよ、日本側は既に解決済みだとか、
竹島は日本の領土だとか、はじめから対話の姿勢を見せていないではないか。

特に竹島については、外務省をはじめとして、ねつ造した事実を吹聴している。
この件については、韓国側は、歴史学者をはじめとして、きちんとした研究を
行った上で、明治政府自身が竹島を韓国領とみなしていたこと、それは地図や
文書で確認することが出来ること等を根拠に主張しているのである。

このような向こう側の主張を無視、あるいは難癖をつけて否定しているのが
日本の現状なのだから、大統領が苦言を呈するのは当然だろう。

先の天声人語では、「殿、ご乱心」、「暴走を始めた権力者は手に負えず、
国民と周辺国に災いをもたらす」とまで書いているが、はっきり言って、
消費税増税を自民党と結託して無理やり決定してしまったどこぞの首相の
ほうがよっぽど暴走しているし、それを英断をほめたたえたどこぞの
A日新聞のほうが、よっぽど国民に災いをもたらしているのではないか?

(増税は明らかにマニフェスト違反なのに、マニフェストに記載されていなかった
普天間基地問題とは対照的なこの態度!どう思う?)


朝日新聞の16日の社説には、「互いにいがみ合う時か」というタイトルの下、
未来志向を基本として進むしか道はないと主張しているが、
過去を忘却し、日本にとって都合のよい態度を取れというのが
新聞が説く「未来志向」であるように筆者は思えてならない。

未来は、過去を認識した上で、初めて見えてくるものだ。
その作業を怠っている自国の体たらくを棚に上げて、相手国を
いたずらに貶めるのは、とても知的な態度とは言えない。

先日の尖閣事件にしても、今年の初めから石原都知事を皮切りに、
日本国がナショナリズムな動きを見せたことが原因に他ならない。

少なくとも、近年の韓国・中国のナショナリズムは、
日本の過去を見向きもしない態度を口実に行われているし、
改憲や国歌強制斉唱等の前時代的な動きに対して全く問題にならない
この国の今のあり方に不安を感じているからに他ならない。

要するに、自国の有り様を無視した上での議論はまるで意味を
なさないと筆者は考えるのである。

まずは、早急に謝罪なり賠償なり、何らかの措置をとり、
この問題の解決を目指す。そうした清算をとった上で、
改めて未来志向の道をともに進む。これがあるべき姿だろう。


とはいうものの、竹島を日本領と呼ばないものは人に非ず、
慰安婦を認めるものは日本国民に非ずとのたまう
昨今の日本を見るに、もはや経済的に従属するかさせるかでしか
解決(という名の暴力的圧殺)はなされないのかも?