何年前のことだったろうか。
夏休みに時間を持て余して、本屋に立ち寄り、ふと手にした1冊の分厚い文庫本。
わたしは、あまり長い話は好きではない。
長編は読まないのである。
読むとしたら、大抵は短編集。
まさか、本気?
そんな分厚い本、読み通せるわけがないじゃないの。
それとも、そんな本を読んでしまうほど、時間を持て余しているというの。
わたしは、自問自答した。
彼と別れたばかりだったわたしは、 . . . 本文を読む
2度目の鑑賞には、翌日、甥っ子と行った。 わたしは、昔、観た「ナイルの宝石」や「ロマンシング・ストーン」が大好きで、
「ああ、あんな作品を新作で観てみたいなぁ」と常日頃から思っていた。 その点で「サハラ」は、まさにわたしの待ち望んだ作品だったと思う。しかし、わたしの思いとは裏腹に、世間一般の評価はそれほどでもなく、そんなに盛り上がることなく、いつの間にか公開が終了していた。 その時に公開 . . . 本文を読む
映画館にサハラを観に行ったのは、随分と前なんです。
もう映画館では上映してないものね。
封切と同時くらいの時期に、観に行きました。
作品としては、随分おもしろかったような気がします。
でも、一緒に行ったのが、もう別れた彼と甥っ子だったから・・・。
あっ、3人で行ったわけじゃないの。
わたし、2回観に行ったのよ。
残念ながら、翌日、甥っ子と観に行った時の方が、楽しめたわ。
だって、別れた彼って、 . . . 本文を読む
もう2~3年前になる。
「minaちゃんは、確か80年代のロックが好きだったんだよね?」
そう言って、わたしの友人は、1枚のDVDを差し出した。
「なかなか良い曲が入っているんだぜ」
その当時、わたしはあまりDVDに興味がなく、プレイヤーすら持っていなかった。
今、思えば、随分ともったいないことをした。
だって、その時貰ったDVDには、わたしが聴いたこともないような80年代の名曲がテンコ盛 . . . 本文を読む
7月に入って、DVDは早くも10巻目がリリースされた。
毎回、楽しませて貰っている。
エピソード数で言えば、20話まで進んだ。
トゥルーの人生は、波乱万丈である。
心を許した恋人は、現在までに、とりあえず1度は死んでいるし、
本当に愛した恋人は、
消防士の彼にしても、
カメラマンの彼にしても、
トゥルーの力をもってしても、生き返らすことはできなかった。
助けられなかったのだ。
ヒーロ . . . 本文を読む
観るなり、「あっ、リベリオンの人だ」って思いました。
わたし、DVDとか映画とかをよく観るようになったのは、割と最近なの。 「リベリオン」は、DVDに夢中になり始めた頃、レンタルで借りてきて観たわ。それも、組み上げたばかりの自作パソコンで観ました。 「マトリックス」の2番煎じかな、なんて失礼なことを思ったのは、最初のうちだけ。 クリスチャン・ベールのクールな演技に、次第に心惹かれてゆきま . . . 本文を読む
高校生の彼が、わたしのためにどこかから探してきたレコードプレイヤー。
こんなのどこにも売ってないと思うよ。
彼は、ニキビ面の顔をほころばせて、自慢そうに言った。
銀色のパナソニックのロゴが鈍く光っていた。
型番も覚えていない。
わたしが東京から今の街に都落ちのように引っ越してきた時、失ってしまったからだ。
それは、リニアトラッキング方式というスイングするレコードアームがない不思議なレコードプ . . . 本文を読む