こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

カラヤンのワーグナー・ガラ・コンサート

2010年08月21日 01時05分10秒 | ワーグナー
あっという間に8月も下旬になってしまいました。今週の半ば、岡山で一騒動ありまして、しばらくは滞在しなければならない様子になってしまいました。お盆での滞在に続いてのことで、なかなか大変であります。岡山も暑いですね。屋外でなうだるような暑さです。少し作業をしたなら、汗がだらだらですね。しかし、朝晩はけっこう涼しいのです。夜も10時を過ぎると、エアコンもいらないようになります。まあ、その点は過ごしやすいですねえ。

そんなわけで、今回は、前々々回取り上げたザルツブルク祝祭大劇場開場50周年記念盤(25CD)からです。カラヤンのワーグナーであります。1987年8月15日、ザルツブルクの祝祭大劇場でのマチネ・コンサートのライブです。・ワーグナーの『タンホイザー』序曲、ジークフリート牧歌、『トリスタンとイゾルデ』~前奏曲と愛の死。ソプラノは、ジェシー・ノーマン。カラヤン指揮のVPOによる演奏です。カラヤンの最晩年の演奏、それもライブということで、たいそう話題になったものです。これが発売されたときには、これは欲しいねえ、とおもったCDでありました。ここで取り上げている曲も、よくわからないのですが、まあ変わった組合せでしょうか。タンホイザーについては、カラヤンが唯一スタジオ録音をしていない歌劇です。

晩年のカラヤンの演奏については、その究極的な美しさを指摘することがあります。まあ、当然批判的に言われるむきもあるのですがね。最近は、カラヤンの残したライブ録音が次々に紹介され、そのスタジオ録音とは少々異なる様子の演奏に、けっこうな関心も集まっているのです。ただ、この演奏は、生前に発売されたライブ演奏ですが…。カラヤンの演奏と言えば、磨きに磨き抜いたBPOなどを駆使した極上の美しさがいいのでね。没後20年が絶とうとしていますが。演奏についてもけっこう支持をすることが多いです。加えて、けっこう話題にのぼることも多いのもさすがですね。

さて、今回の演奏ですが、まず『タンホイザー』序曲ですが、冒頭からの美音に驚かされます。
木管、そして弦の音が実にきめ細やかでやわらかい、絹糸のような音です。全体を通して、大きな音やたいそうな演奏はまったく見られず、VPOの美音がドンドン展開され、こんな音をひきだしているカラヤンは、すごい指揮者ですねえ。いろんな批判があるのしても、カラヤンの指揮による演奏に聴かれるオケの奏でる音色は、すごいものですよねえ。『ジークフリート牧歌』もいつ果てるとも知れない曲の展開が、VPOの美音と合わさって、ゆったりとさわやかな曲に仕上がっています。そして、『トリスタンとイゾルデ』。まず前奏曲、ここでも、VPOはなめらかで、やさしいです。それから、最後の『愛の死』。これはジェシー・ノーマンに尽きます。ノーマンがイゾルデを歌った全曲のCDは、残念ながらありません。できたら、録音して欲しかったですね。このイゾルデ、もう圧倒的なノーマンの声量を惜しげもなく使っているところが、もう大満足です。こんな歌唱ももうなかなか聴けないですよ。先日、最近のバイロイトの公演をテレビで少し見ましたが、まあ、ノーマンとの差はなかなか厳しいものがありますねえ。

結局のところ、VPOの素晴らしさが一番印象的でした。こんな演奏をVPOから聴かせてくれる指揮者もなかなか見られないですよね。カラヤンのライブを含めた演奏も、もっともっと聴けるといいですねえ。
(DG 477 9111 2010年 輸入盤)

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