ミエルの居心地のいい場所

乳がんが気付かせてくれた事【心地よい場所を沢山もっていればきっと大丈夫!】そんな場所を毎日探しています。只今バラに夢中☆

花の力

2007年10月15日 23時52分56秒 | 感動の素
佐野から帰った翌日、10日ほど前の土曜日のことですが、
私は筑波山のふもと、
茨城県石岡に1人で車を走らせていました。

同じ県内と言っても1時間半はかかりますので、
ちょっとしたドライブ気分です。
目的地は茨城県フラワーパーク。
県内のバラのメッカですね。

広大なスペースに植えられた650品種・3万株のバラは、
大変見事で、まるでバラ図鑑の中に入り込んだような、
バラ尽くしの世界に浸れます。
春に2回ほど行って、ずいぶんと勉強になりました。

が、この日はただ観賞に行ったのではなく、
あるイベントへの参加が目的でした。

【バラの育種家”河合伸志”と巡るガーデンツアー】

バラの専門家と一緒にパーク内を巡り、
実際のバラを見ながら、解説や質疑応答、
園芸相談などができると言うので、
願っても無いチャンス!と思った私は、
早々と申し込みをし、
この日が来るのを楽しみに待っていました。

この先生はNHKの園芸番組の講師もしていて、
作出したバラは数々の賞を受賞している有名な方だと、
私はその程度の予備知識しかないまま、
当日を迎えました。

10時半から始まるツアーですので、
少し早めに着いた私は、
苗の販売所に並んでいるたくさんのバラ達を眺めていました。

この売店には物凄い数の鉢バラが置いてあり、
ほとんどが開花しているので、
ここだけでも相当見応えがあるのです。

あっちウロウロ、こっちウロウロしながら、
香りを嗅いではうっとりとさまよっていました(笑)。

ふと気づくと、講師の先生と思しき人がいて、
私と同じようにあちらこちらを動き回っては、
香りを嗅ぎ、
手にとっては色々と思案しているようでした。

その誠実そうな姿が、
私の目にしっかりと印象付きました。

時間になり集合場所に行くと、
私を含め、7人の受講生が集まっていました。
こんなに少ない人数で受けられるなんて、
とてもラッキーですね。

そこへ先ほどの河合先生が登場し、ご挨拶されます。
硬派の柔道家のような雰囲気を持つ方で、
一見バラとは関連が無さそうに見えるのですが、
お祖父さんやお母さんの影響で、
小さな頃からバラに夢中だったそうです。

私より年齢は少し下の39歳ですので、
バラ歴は相当なものですね。(笑)

和やかなムードで私達は出発しました。
広大な敷地に植えられているバラを見ながら、
手入れの仕方や病害虫への対処の仕方などを、
丁寧に教えて頂きます。

『即効性のある化学肥料に頼ってしまうと、
 土も苗も弱ってくるので、
 ゆっくりと効く有機肥料で逞しい苗に育てましょう。』

『水やりも定期的にやっていると、
 根を伸ばそうという力が弱まってしまったり、
 根腐れを起こしてしまうので、
 葉がしおれかけた時に与える方が良いのです。』

『それぞれに皆状況が違うので、
 その苗を良く見て、施肥や潅水を考えて行う。』

『切るべき時に切る事で、
 その花本来の美しさを発揮できる。』

『ガーデニングが身近なものになってきている反面、
 思うように育たないと諦めてしまう人が多いですが、
 ぜひ育てる楽しさを知って欲しいです。
 今年うまく育たなくても、来年があるのですからー。』

多くの経験から語られる先生の言葉は、
一つ一つが深くてシンプルなので、
バラ初心者の私達受講生の頭には、
とても素直に入って来たのでした。

午後からは先生の作出したミニバラを使って、
寄せ植えを仕立てるところを見せていただきました。
紫のバラに白いアリッサム、
しだれるヘデラを植え込んだ鉢植えは、
とてもセンスのイイ組み合わせでした。

バラで寄せ植えが出来るなんて!
既成概念をはずしたところに、
新しい発見があるのですね。
私も早速やってみたいと思いました。

講習が終わり、再び苗の販売所に行ってみると、
先生の作出したバラが数種類置いてありました。
そこに書かれている先生の挨拶には、
こんな風に書かれていたのです。(要約)

”人生のどんな時にも花は私達のそばで、
 そっと佇み、何も語らなくても見る人の喜びを大きくし、
 悲しみを和らげてくれる。
 見返りを求めない無償の愛を送る花に、
 幼い頃から興味を持ち、
 専門家になるべく機会を与えられた私は、
 大変幸せな人間である。私が若くして知った【花の力】を、
 多くの人に伝える事が、
 人生においての自分のするべき役割の一つと考え、
 18歳から始めた育種により、世に送り出した花達が、
 1人でも多くの人々の心に、
 潤いをもたらすことを願いつつ・・・。”

この文章を読んだ私は、河合伸志という人の、
感性と生き方、強い使命感に心打たれ、
この人の作ったバラを育ててみたいと強く思いました。

”和の心””日本流のバラ”を目指し、
先生が生み出した【禅ローズ】というブランドは、
日本の気候風土に合う、
伝統的な色合いを生かした美しいバラばかりです。

私はその中から”チャーリー・アンバー”と言う、
黄土色の蕾から渋い琥珀色に変わるバラを選びました。

大事に車で連れ帰り、早速自分流の寄せ植えに挑戦しました。
(今日の画像)
ペンタス、ヴィオラ、つる日々草、
バコパを使ってみましたが、
これからどのように育ってゆくか、とっても楽しみです。

生み出した人の想いが伝わってくるバラの表情に、
毎日魅せられている私なのです。

素敵な人と素敵なバラに出逢えたこの日は、
私にとってきっと、大きなきっかけとなる日。
そんな予感がしたのでした。



~☆~~☆~~☆~~☆~~☆~~☆~

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4 コメント

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薔薇の魅力 (kanon)
2007-10-16 02:15:12
薔薇の寄せ植え、綺麗ですね!
薔薇は、単独で楽しむものだとばかり思っていました。
ほんと、新しい発見ですね。

素晴らしくお花を愛する先生に出逢えて良かったですね。
先生のお花に対する気持ち、「見る人の悲しみをやわらげ、見返りを求めない無償の愛を送る花」
この言葉に尽きるのでしょう。

花の力の大きさは、はかり知れなく人の心に入ってゆきますね。

「禅ローズ」というブランド、知らなかったですがステキそうですね。
kanonさん (ミエル)
2007-10-16 21:50:13
kanonさん、ありがとう。

>薔薇は、単独で楽しむものだとばかり思っていました

 そうですよね。
 小さめのバラと、バラを邪魔しない植物を使うことによって、
 お互いを引き立てあう新しい魅力が生まれるんですね。

>花の力の大きさは、はかり知れなく人の心に入ってゆきますね。

 どんな花でも、人を癒し、元気にしてくれますね。
 黙って咲いている姿に、自分の心が向き合った時、
 その力を感じるのでしょう。
 これからも素直に花と向き合ってゆきたいですね。
 
 (ゆめごろ)
2007-10-16 22:44:42
ステキな方に出会えましたね。
師というものは、
ふとしたきっかけで出会うものです。

ことばの端々にも、
真摯な想いが伝わってきます。

『切るべき時に切る事で、
 その花本来の美しさを発揮できる。』

これは、
人の生き方にも通じる、
奥深いことばのように思います。

「切る」とはどういうことか。
「本来の美しさ」とはどう見つけるのか。

どんな道にせよ、
ひとつの道を真摯に歩いている人は、
含蓄のあることばを語られますね。
ゆめごろさんへ (ミエル)
2007-10-18 00:12:52
>ことばの端々にも、真摯な想いが伝わってきます。

 ゆめごろさん、ありがとうございます。
 感じていただけて嬉しいです。

>切る」とはどういうことか。
>「本来の美しさ」とはどう見つけるのか。

 とっても深いですよね。
 花と向き合っていると、様々な事を教えられます。
 すべてが人の人生に通じるんですよね。
 でもその答えは、
 一生かかって見つけられるのかもしれませんね。

>ひとつの道を真摯に歩いている人は、
>含蓄のあることばを語られますね。

 その言葉の中から、少しでも吸収したいですよね。
 すべてが魅力であり、
 豊かな心を養うことに、繋がるような気がします。