佐野から帰った翌日、10日ほど前の土曜日のことですが、
私は筑波山のふもと、
茨城県石岡に1人で車を走らせていました。
同じ県内と言っても1時間半はかかりますので、
ちょっとしたドライブ気分です。
目的地は茨城県フラワーパーク。
県内のバラのメッカですね。
広大なスペースに植えられた650品種・3万株のバラは、
大変見事で、まるでバラ図鑑の中に入り込んだような、
バラ尽くしの世界に浸れます。
春に2回ほど行って、ずいぶんと勉強になりました。
が、この日はただ観賞に行ったのではなく、
あるイベントへの参加が目的でした。
【バラの育種家”河合伸志”と巡るガーデンツアー】
バラの専門家と一緒にパーク内を巡り、
実際のバラを見ながら、解説や質疑応答、
園芸相談などができると言うので、
願っても無いチャンス!と思った私は、
早々と申し込みをし、
この日が来るのを楽しみに待っていました。
この先生はNHKの園芸番組の講師もしていて、
作出したバラは数々の賞を受賞している有名な方だと、
私はその程度の予備知識しかないまま、
当日を迎えました。
10時半から始まるツアーですので、
少し早めに着いた私は、
苗の販売所に並んでいるたくさんのバラ達を眺めていました。
この売店には物凄い数の鉢バラが置いてあり、
ほとんどが開花しているので、
ここだけでも相当見応えがあるのです。
あっちウロウロ、こっちウロウロしながら、
香りを嗅いではうっとりとさまよっていました(笑)。
ふと気づくと、講師の先生と思しき人がいて、
私と同じようにあちらこちらを動き回っては、
香りを嗅ぎ、
手にとっては色々と思案しているようでした。
その誠実そうな姿が、
私の目にしっかりと印象付きました。
時間になり集合場所に行くと、
私を含め、7人の受講生が集まっていました。
こんなに少ない人数で受けられるなんて、
とてもラッキーですね。
そこへ先ほどの河合先生が登場し、ご挨拶されます。
硬派の柔道家のような雰囲気を持つ方で、
一見バラとは関連が無さそうに見えるのですが、
お祖父さんやお母さんの影響で、
小さな頃からバラに夢中だったそうです。
私より年齢は少し下の39歳ですので、
バラ歴は相当なものですね。(笑)
和やかなムードで私達は出発しました。
広大な敷地に植えられているバラを見ながら、
手入れの仕方や病害虫への対処の仕方などを、
丁寧に教えて頂きます。
『即効性のある化学肥料に頼ってしまうと、
土も苗も弱ってくるので、
ゆっくりと効く有機肥料で逞しい苗に育てましょう。』
『水やりも定期的にやっていると、
根を伸ばそうという力が弱まってしまったり、
根腐れを起こしてしまうので、
葉がしおれかけた時に与える方が良いのです。』
『それぞれに皆状況が違うので、
その苗を良く見て、施肥や潅水を考えて行う。』
『切るべき時に切る事で、
その花本来の美しさを発揮できる。』
『ガーデニングが身近なものになってきている反面、
思うように育たないと諦めてしまう人が多いですが、
ぜひ育てる楽しさを知って欲しいです。
今年うまく育たなくても、来年があるのですからー。』
多くの経験から語られる先生の言葉は、
一つ一つが深くてシンプルなので、
バラ初心者の私達受講生の頭には、
とても素直に入って来たのでした。
午後からは先生の作出したミニバラを使って、
寄せ植えを仕立てるところを見せていただきました。
紫のバラに白いアリッサム、
しだれるヘデラを植え込んだ鉢植えは、
とてもセンスのイイ組み合わせでした。
バラで寄せ植えが出来るなんて!
既成概念をはずしたところに、
新しい発見があるのですね。
私も早速やってみたいと思いました。
講習が終わり、再び苗の販売所に行ってみると、
先生の作出したバラが数種類置いてありました。
そこに書かれている先生の挨拶には、
こんな風に書かれていたのです。(要約)
”人生のどんな時にも花は私達のそばで、
そっと佇み、何も語らなくても見る人の喜びを大きくし、
悲しみを和らげてくれる。
見返りを求めない無償の愛を送る花に、
幼い頃から興味を持ち、
専門家になるべく機会を与えられた私は、
大変幸せな人間である。私が若くして知った【花の力】を、
多くの人に伝える事が、
人生においての自分のするべき役割の一つと考え、
18歳から始めた育種により、世に送り出した花達が、
1人でも多くの人々の心に、
潤いをもたらすことを願いつつ・・・。”
この文章を読んだ私は、河合伸志という人の、
感性と生き方、強い使命感に心打たれ、
この人の作ったバラを育ててみたいと強く思いました。
”和の心””日本流のバラ”を目指し、
先生が生み出した【禅ローズ】というブランドは、
日本の気候風土に合う、
伝統的な色合いを生かした美しいバラばかりです。
私はその中から”チャーリー・アンバー”と言う、
黄土色の蕾から渋い琥珀色に変わるバラを選びました。
大事に車で連れ帰り、早速自分流の寄せ植えに挑戦しました。
(今日の画像)
ペンタス、ヴィオラ、つる日々草、
バコパを使ってみましたが、
これからどのように育ってゆくか、とっても楽しみです。
生み出した人の想いが伝わってくるバラの表情に、
毎日魅せられている私なのです。
素敵な人と素敵なバラに出逢えたこの日は、
私にとってきっと、大きなきっかけとなる日。
そんな予感がしたのでした。
~☆~~☆~~☆~~☆~~☆~~☆~
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目的地は茨城県フラワーパーク。
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広大なスペースに植えられた650品種・3万株のバラは、
大変見事で、まるでバラ図鑑の中に入り込んだような、
バラ尽くしの世界に浸れます。
春に2回ほど行って、ずいぶんと勉強になりました。
が、この日はただ観賞に行ったのではなく、
あるイベントへの参加が目的でした。
【バラの育種家”河合伸志”と巡るガーデンツアー】
バラの専門家と一緒にパーク内を巡り、
実際のバラを見ながら、解説や質疑応答、
園芸相談などができると言うので、
願っても無いチャンス!と思った私は、
早々と申し込みをし、
この日が来るのを楽しみに待っていました。
この先生はNHKの園芸番組の講師もしていて、
作出したバラは数々の賞を受賞している有名な方だと、
私はその程度の予備知識しかないまま、
当日を迎えました。
10時半から始まるツアーですので、
少し早めに着いた私は、
苗の販売所に並んでいるたくさんのバラ達を眺めていました。
この売店には物凄い数の鉢バラが置いてあり、
ほとんどが開花しているので、
ここだけでも相当見応えがあるのです。
あっちウロウロ、こっちウロウロしながら、
香りを嗅いではうっとりとさまよっていました(笑)。
ふと気づくと、講師の先生と思しき人がいて、
私と同じようにあちらこちらを動き回っては、
香りを嗅ぎ、
手にとっては色々と思案しているようでした。
その誠実そうな姿が、
私の目にしっかりと印象付きました。
時間になり集合場所に行くと、
私を含め、7人の受講生が集まっていました。
こんなに少ない人数で受けられるなんて、
とてもラッキーですね。
そこへ先ほどの河合先生が登場し、ご挨拶されます。
硬派の柔道家のような雰囲気を持つ方で、
一見バラとは関連が無さそうに見えるのですが、
お祖父さんやお母さんの影響で、
小さな頃からバラに夢中だったそうです。
私より年齢は少し下の39歳ですので、
バラ歴は相当なものですね。(笑)
和やかなムードで私達は出発しました。
広大な敷地に植えられているバラを見ながら、
手入れの仕方や病害虫への対処の仕方などを、
丁寧に教えて頂きます。
『即効性のある化学肥料に頼ってしまうと、
土も苗も弱ってくるので、
ゆっくりと効く有機肥料で逞しい苗に育てましょう。』
『水やりも定期的にやっていると、
根を伸ばそうという力が弱まってしまったり、
根腐れを起こしてしまうので、
葉がしおれかけた時に与える方が良いのです。』
『それぞれに皆状況が違うので、
その苗を良く見て、施肥や潅水を考えて行う。』
『切るべき時に切る事で、
その花本来の美しさを発揮できる。』
『ガーデニングが身近なものになってきている反面、
思うように育たないと諦めてしまう人が多いですが、
ぜひ育てる楽しさを知って欲しいです。
今年うまく育たなくても、来年があるのですからー。』
多くの経験から語られる先生の言葉は、
一つ一つが深くてシンプルなので、
バラ初心者の私達受講生の頭には、
とても素直に入って来たのでした。
午後からは先生の作出したミニバラを使って、
寄せ植えを仕立てるところを見せていただきました。
紫のバラに白いアリッサム、
しだれるヘデラを植え込んだ鉢植えは、
とてもセンスのイイ組み合わせでした。
バラで寄せ植えが出来るなんて!
既成概念をはずしたところに、
新しい発見があるのですね。
私も早速やってみたいと思いました。
講習が終わり、再び苗の販売所に行ってみると、
先生の作出したバラが数種類置いてありました。
そこに書かれている先生の挨拶には、
こんな風に書かれていたのです。(要約)
”人生のどんな時にも花は私達のそばで、
そっと佇み、何も語らなくても見る人の喜びを大きくし、
悲しみを和らげてくれる。
見返りを求めない無償の愛を送る花に、
幼い頃から興味を持ち、
専門家になるべく機会を与えられた私は、
大変幸せな人間である。私が若くして知った【花の力】を、
多くの人に伝える事が、
人生においての自分のするべき役割の一つと考え、
18歳から始めた育種により、世に送り出した花達が、
1人でも多くの人々の心に、
潤いをもたらすことを願いつつ・・・。”
この文章を読んだ私は、河合伸志という人の、
感性と生き方、強い使命感に心打たれ、
この人の作ったバラを育ててみたいと強く思いました。
”和の心””日本流のバラ”を目指し、
先生が生み出した【禅ローズ】というブランドは、
日本の気候風土に合う、
伝統的な色合いを生かした美しいバラばかりです。
私はその中から”チャーリー・アンバー”と言う、
黄土色の蕾から渋い琥珀色に変わるバラを選びました。
大事に車で連れ帰り、早速自分流の寄せ植えに挑戦しました。
(今日の画像)
ペンタス、ヴィオラ、つる日々草、
バコパを使ってみましたが、
これからどのように育ってゆくか、とっても楽しみです。
生み出した人の想いが伝わってくるバラの表情に、
毎日魅せられている私なのです。
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私にとってきっと、大きなきっかけとなる日。
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薔薇は、単独で楽しむものだとばかり思っていました。
ほんと、新しい発見ですね。
素晴らしくお花を愛する先生に出逢えて良かったですね。
先生のお花に対する気持ち、「見る人の悲しみをやわらげ、見返りを求めない無償の愛を送る花」
この言葉に尽きるのでしょう。
花の力の大きさは、はかり知れなく人の心に入ってゆきますね。
「禅ローズ」というブランド、知らなかったですがステキそうですね。
>薔薇は、単独で楽しむものだとばかり思っていました
そうですよね。
小さめのバラと、バラを邪魔しない植物を使うことによって、
お互いを引き立てあう新しい魅力が生まれるんですね。
>花の力の大きさは、はかり知れなく人の心に入ってゆきますね。
どんな花でも、人を癒し、元気にしてくれますね。
黙って咲いている姿に、自分の心が向き合った時、
その力を感じるのでしょう。
これからも素直に花と向き合ってゆきたいですね。
師というものは、
ふとしたきっかけで出会うものです。
ことばの端々にも、
真摯な想いが伝わってきます。
『切るべき時に切る事で、
その花本来の美しさを発揮できる。』
これは、
人の生き方にも通じる、
奥深いことばのように思います。
「切る」とはどういうことか。
「本来の美しさ」とはどう見つけるのか。
どんな道にせよ、
ひとつの道を真摯に歩いている人は、
含蓄のあることばを語られますね。
ゆめごろさん、ありがとうございます。
感じていただけて嬉しいです。
>切る」とはどういうことか。
>「本来の美しさ」とはどう見つけるのか。
とっても深いですよね。
花と向き合っていると、様々な事を教えられます。
すべてが人の人生に通じるんですよね。
でもその答えは、
一生かかって見つけられるのかもしれませんね。
>ひとつの道を真摯に歩いている人は、
>含蓄のあることばを語られますね。
その言葉の中から、少しでも吸収したいですよね。
すべてが魅力であり、
豊かな心を養うことに、繋がるような気がします。