ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

NHKで外来生物

2009-08-19 23:12:48 | 外来生物
 今日なんとはなしにテレビを見ていたら、NHKで外来生物について特集が組まれていました。

ちょっと変だぞ 日本の自然「気がつけば様変わり 大激変SP」

僕は途中からしか見ていないのですが、この特集で主に取り上げられた外来生物はアライグマ、北海道のウチダザリガニ、沖縄の熱帯魚、カミツキガメなどでした。ほかに取り上げられた外来生物もクワガタやマツノザイセンチュウなど割とポピュラーな外来生物が多かったように思えます。また、外来生物と対比させる目的で在来生物のカワウも取り上げられていました。
 内容としては、正直なところ他の番組の焼き直しのような感じをぬぐえませんでした。なんというか浅い。アユやオイカワなどが出ているにも関わらず、国内外来生物の話がなかったのは残念でした。おそらく製作サイドが混乱をさけるためにあえてやらなかったのだと思いますが、いい加減、国内外来種についてもしっかり知らしめなくては遺伝子撹乱についての理解なども遅れるのではないでしょうか。
また、せっかく出演者たちが畑や田んぼでナスやトマトなどの外来生物にふれているのに、それらが外来生物であることには触れられないままでした。番組では古くからある外来生物としてナズナやクローバーを紹介していましたが、外来生物問題をより深く考えるには身近にある野菜類を紹介してもよかったのではないでしょうか。
できれば私たちの身の回りにあるトマトやイネといったものも厳密には外来生物であり、利もあり害もある外来生物たちとどう折り合いをつけていくのかまで踏み込んで欲しかったです。一緒に出演されておられた五箇先生(外来昆虫の研究で有名でメディアに出ることも多い)も基本的な話だけで踏み込んだ話はあまりありませんでしたし。ただ、五箇先生が外来生物問題の行き着く先として生物相の均質化を述べられていたのはよかったです。やはりそこが外来生物が問題視される要因の一つですから。
全体的に不満ばかりですが、それでもこういった特集が組まれること自体は喜ばしいので今後もやってほしいと思います。

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