ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

ヨーグルトで学ぶ情報リテラシー

2012-02-18 01:08:45 | 議論
 最近、このようなまとめを読みました。

乳酸菌風呂

もう端からおかしいですよね。ちょっと画像も探してみましたが・・・・・・うわぁ、探さなきゃよかったorz
初めに断わっておきますと、梨は発酵については実家でカスピ海ヨーグルトを作るくらいの知識しかないですし、詳しいメカニズムも大してわかっていません。微生物系の勉強なんて大学で2単位分しか取っていません。それでもあの話がおかしいことは自分の経験からわかります。まず、ヨーグルトの作り方を見てみましょう。

ヨーグルトのタネを用意する。
清潔な密閉容器(←重要)にタネを入れる。
牛乳を500mlほど注ぎ込む。
保温(このとき魔法瓶やお湯を張った浴槽を使うこともあります。実家だと風呂に密閉容器ごと入れていました。無論、しっかりふたはしてます)
1日ほど置くと発酵してヨーグルトの出来上がり。

詳しい作り方は専門のサイトでも見てもらうとして、ここで重要なのは清潔な容器や器具(スプーンなど)を使うことです。ヨーグルトの作りの失敗の一つに雑菌の混入・繁殖があるからですし、そんなヨーグルトを食べたらお腹を壊しかねません。熱湯消毒などで容器や器具を清潔に保つのは基本中のキホンでしょう。
さて、ここで乳酸菌風呂というものを考えてみましょう。お風呂というのはカビが生えて掃除に手間取るくらい雑菌のあるところです。各家庭で差はあるでしょうが、熱湯消毒した密閉容器>>>>越えられない壁>>>>お風呂くらいの差はあるでしょう。日本で乳酸菌の代名詞とすら言えるヨーグルトでも乳酸菌の働きやすい環境を整えるために雑菌の混入に注意するのに、そんな注意も払わない雑菌だらけのお風呂で都合よく乳酸菌が増えるわけないでしょう?そもそもそんなに雑菌だらけの場所で乳酸菌が手間をかけずに増えるのならヨーグルトづくりに雑菌の存在なんて考慮されませんよ。
目新しく魅力的に聞こえる話は誰もが目にする機会があると思います。ただ、それを信用するしないにしろ、その前に考えてみたいのが「その話が本当だとすると現実にどんなことが起こるのか?それほど素晴らしいならなぜ今まで広まっていないのか?」ということです。逆に言えば、「その話が本当ならばこういうことが起きるはずだが実際は起きていない。ということは眉唾物なんじゃないの?」ということです。貴方の時間もお金も限りあるものなのですから、頭の中でちょっとシュミレーションしてから大事な時間やお金を投資した方が有意義だと思いますよ。

参考資料
プレーンヨーグルトの作り方

カスピ海ヨーグルトの作り方


寒くなったらベーコン作るよ!

2012-01-16 22:44:32 | 料理
 久々の料理記事です。寒くなってくると、燻製にはいい季節になります。なにせ、肉を乾かすために外に干しても腐りにくいですから。ま、僕はなんちゃって燻製で楽しんでます。今回紹介するのはベーコンです。ややこしいように見えて、手順は簡単です。

材料
豚肉塊 500g
塩 25g(肉の5%が目安)
コショウ 好きなだけ(僕の場合は5~10gほど。適当)
砂糖 10g
香草 お好みで(僕はタイムをよく使います) 

作り方
1.豚肉をフォークでめったざしにする(塩やスパイスを染み込みやすくするため)

2.塩と砂糖、スパイスをすり込む(肉の表裏きっちりと)

3.ジップロックに肉を入れて1週間ほど冷蔵庫でねかす

(写真では肉から出る水を取るためにキッチンペーパーで肉を包んでいます)

4.肉を一晩(6時間)水につけて塩抜き(水には塩を2つまみほど入れておくこと)

5.半日~1日干して、肉を乾かす(ラップなしで冷蔵庫でも可)

6.燻煙30分~1時間(やり方はこちら参照)

7.一晩ねかす(燻煙したばかりだとえぐみなどが強いため)

これにて完成!!


見よ!このジューシーさ!!


おすすめはベーコンエッグでしょうか。なんにしても美味しいですが、まずはそこからお勧めします。ではよい燻製ライフを!




























え~、ここからはちょっとした注意事項ですが、こうして作ったベーコンは美味しいですが、非常に塩分が多く、タールなども微量とはいえ体に入ることはここに記しておきます。日持ちも市販品より長持ちしません。ジップロック等に入れて冷蔵庫で2週間をめどに食べ切りましょう。美味しいものはリスクを理解して食べましょう。


1万円と20時間

2012-01-07 13:43:24 | Weblog
カメ:あけましておめでとうございます。

ギル:管理人は今年もリアルで地獄を見ていますが、多くの人にはそんなことしったこっちゃないですわな。

カメ:「ネタはあるのに書く暇ねぇ・・・・・・orz」とか言ってたね。まぁ、去年は熊森も比較的大人しかったし、そこまでこのブログの必要性もないでしょうけど。

ギル:世界樹の迷宮2をクリアする時間は(ry

カメ:そこらへんにしとかないと・・・・・・、怨念と瘴気が漂ってくる気が・・・・・・。

ギル:はいはい。今回のタイトルは管理人がある分野の最低限の知識を得る際の目安だそうで。

カメ:大学レベルの教科書3冊を買う代金およびそれらを読むのにかかる時間でしたか。

ギル:まぁ、200~300ページの本なら一通り読むのに6,7時間で裏取りもかねてほかに2冊ほど読めばそれくらいだろってことらしいね。分野とその人の読む速度によって多少変動はするだろうけど。

カメ:新書や文庫はどうなんです?

ギル:そこらへんは地雷が多すぎて安定しない。確かに安くていい本もあるけど、確率で言ったら10冊に1冊かそれ以下。あれは確かな知識を伝える場でなく、自分の思い込みを高値で売りつける場。

カメ:言いきりますねぇ。

ギル:それこそ、長谷川眞理子先生みたいな教科書を書ける人が書いた文庫なら別だけどね。ある程度、基礎ができてから読むほうが管理人としてはおすすめらしい。

カメ:結局、情報に金を惜しむ人は重要な情報は得られませんってことですか。

ギル:でも新作ゲーム2本買ってクリアするよりはお金も時間も圧倒的に少なくすむけどね。

カメ:知識を得るのを楽しいと思えなければ本を買うよりゲームに走るでしょう。面白さがわかりやすいし。

ギル:ゲームはゲームで知識つけてからやるとスタッフの意図が見えた気がして面白いけどね。管理人はポケモンを十年ぶりにやったけど、ある敵組織(攻撃的カルト)のセリフにものすごく既視感が来てニヤリとさせられたらしい。純粋にそれそのものを楽しむことは否定しないけど、それとはまた違った面白さもあるよと。

カメ:話が脱線しましたが、今年もならなしとりをよろしくお願いします。


ひけらかしの専門知

2011-12-23 00:20:40 | いい加減なモノ
 このところ、群馬大の早川氏のおかしさが周知されつつあるようですね。それはそれでいいのですが、専門知識をファッションと勘違いした人も出てきているようで。ひけらかすための知識なぞ早川氏と同程度には世間の役に立たないでしょうね。つまりプラスの意味が0。

早川由紀夫先生の物理に対する理解や化学知識が乏しい理由

延々、どうして早川由紀夫のような人間が誕生したのか背景について語っているわけですが、一言で言えば「今、それは意味がないですね」と。いま必要とされているのはなるべく専門用語を省いて非専門家にもわかりやすくした地質学方面から見ても早川由紀夫はこんなにおかしいんだよという批判でしょう。早川氏のことを真に受けている人の多くは曲がりなりにも大学教授という専門家の肩書を持っていることを信用の担保にしているでしょうから、そこを崩さないと(つまり専門家としてもダメと指摘)一般の人はなびいちゃくれないんですよね。
背景というものについてはある程度、下地を作っておかないとほとんどの人は興味を持ってくれませんからね。下地を作ることの重要性は僕自身、熊森批判で実感しています。
一通り、間違いを指摘し終えたあとのネタバレみたいな感じで開陳するならわかります。でも、単品で出されてもわかる人にしかわからないというものすごく内輪向けのものにしかなりません。
コース料理でいきなりアイスクリームだけがドカッとこられても食べる方は困るみたいな。
そういう意味で捉えると、まとめ先で誰得な背景を語ってドヤ顔しているkikko_bot_r氏は“誰に向けているのかな?”という疑問が浮かびます。
話のつかみで失敗(というかそもそもやってない?)してれば、ほとんどの人は興味なぞ持ってくれないわけで。誰に向けた物でもない“私はこんなにすごいんですよ”と周りにひけらかすための知識の使い方でしょう。そういう知識の使い方をするのは個人の自由ですが、学を修めたものとして見れば、社会に還元できない専門知識なぞお呼びでないのよ?という感想を抱かれることはここで言っておきます。

ならなしとり、バス釣りを語る

2011-12-03 00:43:27 | いい加減なモノ
 世間では檜原湖で釣った魚を食べて白血病で死んだだの言っておられる方々がいるようですね。

檜原湖ルアーと白血病死


公式にはっきりと否定されているのだから、さっさと引き下がればいいものを何をうだうだとこだわっているのかわかりません。どうあっても“原発のせいで死んだことにしてほしい”のでしょうか。
もともと、日本のバス釣り(ルアー釣り)はキャッチ&リリース(逃がす)といって釣った魚はなるべく殺さないように逃がすのが主流です。意図的に殺すのなんて駆除目的くらいでしょう。僕みたいな駆除方面に関わってる人間ならともかく、ほとんどのバサーは釣った魚(特にバス)は食べません。というか、そもそも進んで殺しません。彼らにとってバスは資源で少しでも楽しみを増やすためにリリースしてるという人が多いからです。バサーにとってリリースという行為は楽しみの根幹に近いものであり、かつて滋賀県がブラックバスを含む外来魚のリリース禁止条例を制定した時には反発するバサーが裁判まで起こしました。それくらいリリースにこだわるバサーは多いわけです。
さて、今回亡くなられた人がコラムを書いていたのは、ロッド&リールという有名なバス釣り雑誌です。当然、キャッチ&リリース推奨。そこと懇意にしている人間がわざわざ釣った魚を食べるなんてことをスモールマウスバスでするかと。
日本でルアーやフライ釣りといった疑似餌釣りをやる人は食用魚でおなじみのニジマスだって逃がしますからね?それくらいリリースという行為は浸透していて常識レベルなわけです。そこらへんの本にいくらでも書いてあることも踏まえず、思い込みを垂れ流して悦に浸るのは止めてほしいものです。
僕はバス釣り業界が大嫌いな人間ですが、こんな下衆の勘繰りを彼らがされるいわれはありません。
まったく。バス釣り業界嫌いな人間がわざわざこういうことを書くあたり、いかに無理筋な論証をしているのか理解してほしいものです。

かんきつ風味のフルーツケーキ

2011-11-25 00:57:09 | 料理
 久々に料理の記事でも。本当はベーコンの作り方をupする予定でしたが、某所での約束のためこちらを先に書きます。クリスマスも近くなってきましたし、こういう素朴なケーキで大切な人をもてなすのもいかがでしょうか。

材料
バター 90g
砂糖(グラニュー糖または上白糖) 90g
ホットケーキミックス 100g
卵 1個
ラムレーズン 50g
ゆずピール 30g
干し杏 30g
ドライクランベリー 20g
ナッツ類(くるみ、松の実など) 40g

シロップ
砂糖 15g
水 大さじ2
コアントロー 大さじ2

下準備
レーズンはひたるくらいラム酒を注いでビン(タッパーでも可)に入れ冷蔵庫で3日以上置く。
ゆずを輪切りにするか、皮を削いで同量の砂糖とひたるくらいのラム酒かブランデーに付けて1日以上置く。白いわたは取り除いておくこと!
バターを柔らかくしておく(時間が無ければレンジで10~20秒温める。溶けないよう注意!)。

作り方
1.干し杏、クランベリー、ゆず、ナッツを粗く刻む。レーズンは汁けをきる。ゆずを輪切りで漬けていた場合はここでわたを取り除く。

2.ボウルにバターと砂糖を入れ、なじむまでゴムべらですり混ぜる。

3.(ハンド)ミキサーでかくはんし、白っぽいふんわりとしたクリーム状にする。

4.卵を溶いて、半分入れ、約2分かくはん。残りを入れてまた2分かくはん。3の状態の2倍くらいのかさが目安。

5.ホットケーキミックスを入れ、ゴムべらで全体をよく混ぜる。粉っぽさがなくなるくらいまで混ぜる。

6.1を加えて軽く混ぜ、全体を均一に混ざった状態にする。

7.型に6の生地を入れる。中央はへこませて、両端は型の縁の高さに合わせてなだらかにならす。

9.180℃のオーブンで45~50分焼く。

10.焼いている間にシロップを作る。砂糖と水を中~弱火で煮溶かし、火から下す。冷めたらコアントローを加える。

11.焼きあがったら、型から出し、2,3分置く。熱いうちにはけでシロップを残さずまんべんなく全体に塗る。冷めたらラップで包み冷蔵庫でねかす。3日目くらいから味がなじむ。

ゆずを入れることでほろ苦さを出しているのがポイントです。ゆずが無ければオレンジやレモンピールでもいいでしょう。もし手に入るのであれば、ドライオレンジ(皮でなく実を乾燥させたオレンジ)を入れると一層かんきつ類の味が出ます。シロップにコアントローを入れていることでかんきつ類の風味を強くしています。冷蔵庫で1週間は余裕で持ちます。参考にしたレシピでは2~3週間が食べごろとのことでしたので、このレシピでもそれくらいは持つでしょう。

醜悪

2011-11-21 21:38:07 | 議論
 他人を動かしたければ、道理をもって示すか、動きたくなるように働きかける必要があります。自らそういったことをしていないのに他人に対してああだこうだ言うのは、他人からすれば余計なお世話であり、他人を動かせない自分の無能さを他人に転嫁しているだけです。



ツキノワグマに興味を持ち、熊森に疑問を持った時に頼りになった人たちが、原発事故以降はそろって原発に優しい。なんで??御用学者批判をする人たちを批判するとか、被曝のリスクを証明しろとか言ってる。なんでだろう??


まさかとは思いますが、御用学者批判者ってきっことか東海アマとかエア御用のレッテル張りでいい気になってる連中じゃないですよね?
一例をあげるなら、きっこは数年前の外来生物法のおりにまったくモノゴトの本質の見えていない発言をしていました。

ザリガニの日


今年の1月31日に、モノゴトの本質がまったく見えてないニポンイチのバカ女、小池百合子の独断で、「特定外来生物被害防止法」の第1次指定の中に入れられたブラックバス。初めは、「国民の意見を聞いたうえで閣議決定する」と言って、一般からのパブリックコメントを募った。そして、集まった11万3792件のうち、9万5620件もの反対、つまり、84%もの反対があったため、1月19日の会議では、「とりあえず、ブラックバスについては、半年間は見送りして、もう少し実態を調査しよう」と言う結論になった。それなのに、厚顔無恥なバカ女王、小池百合子は、2日後の21日に、専門家を加えた正式な会議での結論や、多くの国民の声を完全に無視して、たった1人の独断で、「ブラックバスは害魚です!」って叫んで、大臣特権を使ってリストに加えたのだ。


環境省の議事録などを読めば特定外来に入れる根拠は十分だけどバス釣り業界がごねるから半年延ばしたのがわかりそうなものですが。
そもそもパブコメが人気投票でないことを理解していれば反対の割合など無意味なことがわかっているでしょう(ついでに言っとくと、外来生物法時のパブコメは一人で何通も送れたから件数=反対人数と言う単純な図でもない)。

この後も池田清彦の「底抜けブラックバス大騒動」に感化された文章を書くので、きっこのリテラシーについてはお察しくださいとしか。


原発マフィアとフクイチ3機メルトダウンに比べたら、熊森なんて可愛いもんでしょう


貴方がそう思う分には貴方の自由。でも、あなたの価値観をそのまま他人が受け入れるとは限らない。

・批判するのも結構大変
時折、書いてきたと思いますが、批判と言うのは大変な作業です。どこがおかしいのかわかるだけの知識、論理的思考は当然要求されますし、それを第三者がわかるように説明するだけの能力も必要です。僕は最初は外来生物関係で熊森を批判していましたが、それは僕が獣害について語るだけの力量が無かったからです。手慣れた論者なら自分の言えること言えないことの区別はつけており、力量がないのに批判などしません。さらに、力量をつけるために資料を取り寄せるお金も読みこなす時間も相応にかかります。僕は去年の熊森批判シリーズでざっと200~300時間は使いました。下手したらもっと多かったかもしれません。精神的にも疲れました。それでもやってきたのは“ただ文句を言うくらいなら少しでも他人を動かせる努力をした方がまし”と判断したからです。文句を言うだけの人間なんてこの世の中は一顧だにしないわけですから。

・何に時間を割くかは個人の自由
ぶっちゃけ、何の利益も得ていない一個人がなにを批判しようがその人の勝手でしょう。読者はあくまで読者であって顧客やスポンサーとは違います。
熊森を批判するのであれば原発も批判しなくてはならない論理的な必然性があれば別ですが、獣害問題と原発問題は基本的に異なる領域の問題です。環境問題と言うかなり大きなくくりで見れば同じものとみなせないこともありませんが、その場合は逆に原発を批判しておきながら熊森を批判しないのはおかしいなんてことも言いだせてしまえます。加えて、環境問題は獣害と原発だけではありませんから外来生物や気候変動、砂漠化などを入れろという声も出るでしょう。一個人がすべて過不足なくカバーするのはほぼ不可能です。「~を批判するなら、アレも批判すべきだ」というのはその必然性を示せなければ無意味で、領域の離れたもの同士ならなおさらでしょう。僕はこの手の論法を無敵論法(笑)と呼んでいます。

エア御用という空疎な言葉

2011-11-15 23:46:02 | いい加減なモノ
 お久しぶりです。「エア御用」という言葉をめぐるやり取りがここしばらく多いようで。で、「エア御用」という言葉の定義を確認しようと原発業界御用学者wikiを覗いてみたわけです。
ブラックバス問題に関わった人には懐かしい水口氏の名前が反原発の学者として挙がっていたりちょっとだけ面白かったですね。
ただ、御用学者wiki(とりわけエア御用の項目)について言えば、まぁ便所の落書きだわな、と。はっきり言って読みにくい。スレの発言をただ貼るだけで、情報量が無駄に多いうえに批判のポイントを抜き出すわけでもなし。ゲームの攻略wikiの方がよほど洗練されてます。これは逆に言えば、あそこに関わってる人間には他人からどう見られるかという視点がないことの証拠でもあります。他人からの視点を放棄している時点で社会に向けた活動としては失敗でしょう。ただの自己満足でしかない。
さて、ここから「エア御用」について書きます。

例えば、原子力産業とも原子力工学とも直接利害関係のない物理学者なんかが、
なぜか原発に都合のいい言説を垂れ流したり、原発事故を過小評価したり、
放射能はそれほど危険じゃないと触れ回ったり、反原発の人の足を引っ張ったり揚げ足とったりする。

単純に推進派vs反対派の「勝ち負け」構図で考えてる人

エア御用とは?よりいくつか引用
要するに疑心暗鬼。お前が言うなと言いたくなるようなものまでありますが。まぁ、はっきり言って政府や東電を利する発言であればだれにでも貼れるレッテルなので意味がないですな。水も塩も青酸カリもまとめて毒物と言っているようなもので。
不当なレッテル貼りかつ人格批判という議論の禁じ手を2つも含んでいるのですが、なぜか擁護する向きもあるようで。

科学的態度が、かえって取り返しのつかない事態を引き起こす - 教えたり、教えられたり

偉そうなことは言ってるんだけど、「エア御用」という造語の必要性は何ら論証しているわけでなし(「エア御用」というカテゴライズがどのように現実問題の解決につながるのか)。はっきり言って「俺が使いたいから使うんだ!」と開き直った方がいいようにすら思いますね。論者としての今後の信頼性はともかく。
上記の記事のブクマではこんな発言もあったり。

tari-G 有り体にいえば、今回の場合は、「エア御用」が科学的概念だと分かるだけの知性の有無が鍵になっているだけのことと思う

じゃあ、仮説の提示とその検証はやるんでしょうね?科学を名乗るのであれば。
「エア御用」関連の議論としては、

造語の必要性がない

とか、

 論法
などでほぼ論点が出尽くされているので僕が今更付け加えることも大してないわけですが。

はっきり言って僕はあと数年もすれば(下手すりゃ来年の今頃には下火かねぇ?)自然消滅するだろうし、関わった人間は何事もなかったかのようにしてると、ある意味楽観的に見ていますけどね。
ただ、呼ばれる方はたまったものではないですが。

熊森活動忘備録について

2011-10-30 17:44:23 | 熊森
 このブログの読者の多くはご存知かと思いますが、今年の春に「熊森活動忘備録」というブログがありました。
ブログ主のJohn Smith氏は、元熊森の中枢にいたというふれこみで、文章も巧みで読み手の興味をそそられる内容でした。
僕自身、このブログを全面的に信頼できるとは考えていませんでしたが、熊森ならそういうこともあり得るだろうという気持ちで読んでいました。僕のモンハン仲間(笑)のM先生もブログで紹介していたり、それなりに各方面から注目されていたと思われます。
そんな「熊森活動備忘録」ですが、ブログ開設からしばらくして突如削除されてしまいました。John Smith氏によれば、彼やその周りの人間に熊森から圧力がかかったのことです。これを信用するしないは読者の方々にお任せします。
このブログについてですが、有志がweb上に残る記事のリンクをまとめたのでそれを紹介します。

『削除された「熊森活動備忘録」を拾ってみた 』


読み返したいけど、削除されたので読めなかった。話に聞いていたけど読んだことはなかったという人は読んでみてもいいかもしれません。

追記
最近はツイッターで虫屋さんともやり取りをすることがありますが、彼らの考え方は実にバサーとかぶるなと思う日々です。捕獲圧の話をすると文脈無視で誰彼かまわず噛みつくのは社会から孤立するだけでしょうに。さすがに絶滅の渦の話も通じないのはごく一部だと思いたいですが。

教科書を読んでテストに挑め

2011-09-28 21:15:53 | 議論
 きっかけは産経新聞のこの記事。

世界遺産とトンデモ科学


「生物の同一種が同じ形態になるのは、形態形成場に時空を超えた共鳴現象が起きることによる」
十数年前に英国の生物学者ルパード・シェルドレイクが提唱した「形態形成場仮説」だ。外部の集団と教えあったり真似(まね)しあったりしなくても、どこかでいったん「形の場」ができあがれば、他の同一種は時間や空間を超えた「形の共鳴」というプロセスで導かれていくという仮説である。

 例えばロンドンの実験室でラットの集団にある行動パターンを学習させると、まったく交流のないニューヨークの別のラットはもっと短い期間で身につけるという。これは進化には科学の力をもってしても解き明かすことができぬ、何やら大きな力が働いているというオカルト風な発想であり、このためシェルドレイクの著作は科学誌から「焚書(ふんしょ)もの」と糾弾された。しかしこの仮説、小笠原の固有種をみるとあながちホラ話と決め付けられないような気もする。


・・・・・・わけがわからないよ。小笠原と同じく大陸から離れた海洋の島であるガラパゴスでダーウィンが進化論のヒントを得たのは有名な話ですが(ほかにも育種学などからもヒントは得ている)。これくらいは進化生物学の初歩的な教科書に書いてあることなんですが・・・・・・。
 僕自身が常々考えていることに「何か問題に取り組むなら、まずその分野の大学1年レベルの教科書を読め」というのがあります。特に科学的なことなら、誰もが論文を読める必要はなくて、大概の事は教科書にある基本を押さえておけばなんとかなります。僕の経験も含めた身近な例を挙げれば熊森や池田、武田に代表される疑似専門家たちの言うことは基礎を抑えておけば最低限、違和感くらいは得られます。
無論、教科書を読んでなお、おかしな方に向かう人もいますので、基準としては目の粗いところはあります。とはいえ、教科書も読まずにおかしな情報に嵌る人の方が多いので、教科書で基礎を抑える時点でかなりのアドバンテージになります。
逆に言えば、教科書を読もうとするかはあなたのやる気を可視化する方法となります。
 ここで一つ問題があります。それは「あなたの妥当性は誰が保証するんですか?」ということです。自分で自分のことを妥当と思っていても、それ単体ではどうしようもないですよね。妥当な考えと自分で思っていても、他人からは妄想にしか見えないかもしれない。他者からテスト(評価)されることで初めて集団(社会)内での位置づけが決まりますよね。
僕にしてもブログに何か書くというのは自分の発言の確からしさを読者にチェックしてもらおうとしているわけで(たとえばこの前のGMO記事とか)。その結果としてここがおかしいんじゃないのと言われることもありますが、逆にそういう評価(否定にしろ肯定にしろ)をされないとテストの意味がありません。
科学なんてテストの連続で生き残った仮説が現状の主流なわけで。テスト(論文、実験を含む行動に対する妥当性、説明能力の評価)をするってのは科学の根幹ではないでしょうか?
教科書を読まずにテストに挑むと引用した記事のようになるわけで、悲惨な結果になりたくなければ教科書を読んだ方がいくらかましな見込みがありますね。




・・・・・・ここに書いたことって誰もが学生時代にやることやん。