| ポーの一族 1 (1) (フラワーコミックススペシャル 萩尾望都パーフェクトセレクション 6)萩尾 望都小学館このアイテムの詳細を見る |
なんで、今頃? というのは、つい2、3日ほど前に朝刊で、このマンガが紹介されていたからです。
漫画史を変えた一冊というふうに紹介されていたと思うのですが、新聞に載っていたのは、初版のコミックの表紙だったと思います。
小学校の頃、夢中になった漫画です。
私が持っていたのも、新聞に載っていた古いコミックでした。
5巻までありました。
もちろん今も持っていますが、表紙がボロボロになってたり、ページがはがれてきたりしてたので、近年出た、このスペシャル版を買いました!
何十年も(!)前の漫画が、こうして新聞のコラムに載るなんて、さすが萩尾望都さま。
この「ポーの一族」には、ほんの短いお話もいくつか収められていますが、「グレンスミスの日記」なんか、とても好きだったなぁ。大人になってからの方が、心に沁みるのです・・で、たまに読み返したりします。
このほかにも
「トーマの心臓」は、本当に好きでした。
これはとても文学的な漫画です。
ドイツ文学が好きだったのですが、「トーマの心臓」には、いくつかのドイツ文学的主題があって、たとえばマンの「トニオ・クレーゲル」にある金髪碧眼と黒髪という対比、純ゲルマン民族というテーマや(トニオもユーリも、どちらも母方の南国の血を引いていますね)、ヘッセの「知と愛」(ユーリはナルチス、エーリクはゴルトムントと重なりますね)にある主題など・・本当によく出来たストーリーで、すばらしい作品だと思います。
などと書いていると、ドイツ文学がいつも身近にあった頃が、懐かしくなってきました。
このほかにも萩尾望都のSF作品もすばらしいです。
火星をテーマにした「スターレッド」はもちろん
、「銀の三角」がとても好きです。
タイムパラドックスが主軸にあるのも面白いし、音楽が大切な要素になっているのも面白いです。
文学好きの方、是非ご一読を!