超心理学と心理学(10-0)
・知覚との関係
ESPは、感覚外知覚の省略であり、「感覚器官を通さない
超常的な知覚」を意味する。この知覚について、心理学で
知られていることは、そう多くない。知覚とは、脳に集まって
くる大量の感覚情報が、どのように取捨選択され、知覚
される内容になるかという過程をあつかう。つまり、意識と
無意識の研究と深くかかわる。
超心理学でも、知覚に関する実験は多くなく、かぎられた
実験でも、知覚との関連性はほとんど見出されていない。
たとえば、ミッチェルら(1982)の実験では、言葉で言い
当てる言語ターゲットと、正解の箱にボールを入れる運動
ターゲットで、ESPスコアを比較した。作家やダンサーなど、
言語を職業にする人や、運動を職業にする人を集め、
言語能力と運動能力を測定して、どちらの実験で高得点を
得るかを調べた。その結果、ターゲットのタイプによる差は
検出されず、得意な能力による差も検出されなかった。
しかし、唯一、どちらのタイプの実験が好きかによっては、
好きなほうの実験で高得点が得られる傾向があった。
つまり、知覚ではなく、関心動機によって違いが出たという
ことになる。
超心理学における知覚研究は実りがすくないようなのだが、
本章では、4つのトピックに分けて解説する。
・知覚との関係
ESPは、感覚外知覚の省略であり、「感覚器官を通さない
超常的な知覚」を意味する。この知覚について、心理学で
知られていることは、そう多くない。知覚とは、脳に集まって
くる大量の感覚情報が、どのように取捨選択され、知覚
される内容になるかという過程をあつかう。つまり、意識と
無意識の研究と深くかかわる。
超心理学でも、知覚に関する実験は多くなく、かぎられた
実験でも、知覚との関連性はほとんど見出されていない。
たとえば、ミッチェルら(1982)の実験では、言葉で言い
当てる言語ターゲットと、正解の箱にボールを入れる運動
ターゲットで、ESPスコアを比較した。作家やダンサーなど、
言語を職業にする人や、運動を職業にする人を集め、
言語能力と運動能力を測定して、どちらの実験で高得点を
得るかを調べた。その結果、ターゲットのタイプによる差は
検出されず、得意な能力による差も検出されなかった。
しかし、唯一、どちらのタイプの実験が好きかによっては、
好きなほうの実験で高得点が得られる傾向があった。
つまり、知覚ではなく、関心動機によって違いが出たという
ことになる。
超心理学における知覚研究は実りがすくないようなのだが、
本章では、4つのトピックに分けて解説する。