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2023年振り返り。(その2)

2024-01-26 15:41:31 | 君がいない窓に響く空しい「ひとりごと」
 ちょっとずつでもPCに向かえる時に書いておこうと思います。
 (スマホから書くと、眠くなる→間違って消す→)

 『リバース』(湊かなえさん)(講談社文庫)
 (2017年3月第1刷/2015年単行本として刊行)

 2022年末の夜中にドラマが一挙放送されていて、1話の最初だけ見て気になったので、原作を図書館で借りました。
 
 湊かなえさんの作品を読むのが初めてで、人物描写(短い言葉で嫌な人はイヤな人として、良い人は感じのいい人として描いているの)がすごいし、
 物語ももちろん面白くて、本を開くたびに集中力がすごい状態で読んでいて、
 最後の展開も
 「うわぁ~!!」
 「これがイヤミスかぁー!!」
 と思いました。
 
 そして、
 「ドラマを見てなくて良かった」とも…。(苦笑)

 原作は、就職3年目(物語のはじめで2年3ヶ月)の主人公が、大学最後の夏休みにゼミの仲間4人と旅行に行って、
 そのうちの1人が事故で亡くなってしまいます。
 そして現在、主人公が通っているコーヒーハウスの店長ご夫妻、そこで知り合った女性。
 亡くなった友人のご両親。主人公(文具メーカーの配達)が出入りする学校の人。
 (このあと物語が進んで、亡くなった友人の同級生に会いに行くのですが、主な登場人物は、このくらい)

 でも、ドラマのHPを見たところ、事故が起きたのが10年前の冬に起きていて、
 登場人物もさらにゴチャゴチャ…(ゼミ仲間が結婚して妻や子どもや妹やらが出てくる)

 これを見て、山本文緒先生がエッセー(『残されたつぶやき』)で、

 『(自分の小説がドラマ化されたとき)私は嬉しい半面、オンエアを見て「これは違う……」と思ったことも事実です。
 というのは、やはり小説って、細かいところも妥協なく、長時間かけてひとつの世界を緻密に練り上げてゆくもの。
 たとえばですが、私が類型的にならないように作り込んだ複雑な人間造形や読後感を、みんな笑顔の前向きハッピーエンド、
 みたいにされてしまうのはどうなの…という気持ちも正直持ったりしました。


 と書いていたのを思い出しました。(なので湊さんはどうなんだろうなぁ~?)
 
 こんな風に読んだことなかった作家さんの本も読んでいきたいなぁ~と思った去年の春先でした。


 『火花』(又吉直樹さん)(文春文庫)
 (初出『文學界』2015年2月号/単行本2015年3月/文庫2017年2月10日)
 (文庫化にあたり芥川賞受賞記念エッセイ『芥川龍之介への手紙』(文學界2015年9月号)を収録。)

 又吉さんの『火花』を図書館で見つけたので借りました。
 「お笑い芸人さんの話」というのは、なんとなく知っていたものの、どんな話なのかも知らず(予備知識なしで)読み始めて……。
 正直、わかりませんでした。(笑)

 受賞記念エッセイ『芥川龍之介への手紙』で、

 『芸術の鑑賞は芸術家自身と鑑賞家との協力である。
 云わば鑑賞家は一つの作品を課題に彼自身の創作を試みるのに過ぎない』(『侏儒の言葉』)


 という芥川の本を引用して

 『「わからない」と「おもしろくない」を混合して、作品の前から逃亡するのを止めました。』 

 という書き方をしているのですが、そんな感じ…?
 又吉さんは、太宰治や西加奈子さん好きを公言していますが、私は太宰を読んだことが無くて、
 西加奈子さんの小説は、途中まで好きなんだけど、ラストに向けてのバーッと走っていく感じが付いていけなくて、
 置いて行かれちゃうんです。(ファンの方すみません。2冊くらいしか読んだことがないので、他は違うのかも…。)
 なので、そういう風な「読みやすいけど、難しい言葉(言い回し)のある文章」というか…。

 裏表紙の紹介文に
 『笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説。』
 と書いてあって、ひとことで言えばそんな内容でした。


 今回も更新出来るうちに更新しようと思うので、2冊だけで投稿します。

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