医療通訳研究会(MEDINT)活動報告

医療通訳研究会(MEDINT)の日々の活動をご紹介します。
HPではご紹介できなかった活動の様子をお知らせします。

2008.10.12第4回看護職講座

2008-10-13 14:01:03 | Weblog
看護職者を対象にした看護講座第4回目テーマは「ケーススタディを通した現場への活用」、グループワークが中心の講座でした。実際に起きた事例を、まず看護師の視点から状況を判断、問題点を挙げて、各グループの人達と適切な対応を考えていくのですが、事例は緊急を要するシビアなケースを元に挙げられていたため、コミュニケーションによる様々な問題点が考えられました。
緊急時は、患者のインフォームドコンセントに関して、通訳者を間に入れて意思疎通を図るのはとても難しいですが、医師や看護師は、患者の国の文化背景や考えを推測や想像で判断するのではなく、少しでも不明と感じたことは必ず質問し明確にすること、丁寧な会話をしていく事の重要性を感じました。また、人と人との間に入り、調整を図る上で看護師の役割は大きいと痛切に感じました。
講座では、参加した方から、地域で働く病院で看護師の、外国人患者に対する様々な反応や対応を話して下さり、外国人患者への対応は働く医療者によって、かなり差異があることがシェアされました。
今後は、外国人患者側の視点に立つだけでなく、現場で働く医療者側の視点にも立ち、病院の現状や医療者が働く上での様々な問題点にスポットをあてていければなと思います。(N)

2008.10.4 医療スペイン語分科会(第2回)

2008-10-07 20:38:24 | Weblog
とても好評で毎回人数が増えていくスペイン語分科会です。参加者は11人。テーマは脳梗塞。ルルデス先生の医療文化やペルー人気質の解説など医療以外のお話もとてもためになります。今回は今年MEDINTで医療通訳向けの講座をご担当いただく松本先生もご参加くださり、脳疾患のメカニズムの解説をしていただきました。高校生や実際に通訳をして困ったことがある方、年代、国籍を超えてスペイン語での議論ができました。次回、1月17日のテーマは乳がんです。

2008.10.4 医療中国語分科会(第2回)

2008-10-07 20:37:55 | Weblog
今年2回目の中国語の分科会でした。参加者は4名。ネイティブと日本人が2人づつでしたが、中国語8割、日本語2割くらいの割合で話されていました。今回のテーマは糖尿病。李先生が糖尿病ハンドブックを配布してくださり、それにしたがって症状や言葉を学びましたが、中国語分科会は実際に通訳をしている方がほとんどですので、事例検討や自分の経験に従った質問など非常に活発にされていました。次回は1月17日です。毎回メンバーもテーマも違いますので、初めて参加される方も大丈夫。お気軽にいらしてください。

2008.10.4 医療英会話(第3回)

2008-10-07 20:36:39 | Weblog
医療英会話の講座も今年3回目になりました。参加者は12名。はじめてのかたも5名いらして、とても活気のある講座でした。ロールプレイは診察場面での会話で、問診の聞き取りや血液検査など、よくある場面の通訳でした。また用語に関しては消化器臓器の単語を口から順番に整理しました。1時間半の講座ですが、英語に触れる機会が多いので、みなさん楽しそうに参加されていました。次回は12月13日です。

2008.9.28 第3回看護職講座

2008-10-01 16:41:04 | Weblog
看護職者を対象にした看護講座「在日外国人の看護を理解するために」第3回目が行なわれました。テーマは「外国人の人から見た医療文化の違い」、講師として大阪大学人間科学研究科国際協力論特認研究員・エレーラルルデス先生に来て頂きました。南米スペイン語圏の生活習慣、医療習慣についてのお話は、海外を知らない人にとってもわかりやすい内容でとても面白かったです。
実際日本で医療通訳されていたルルデス先生のお話は、人への優しさや温かさと情熱に溢れていました。そして、医療現場のどういう点で困ったのか伺って、現在見過ごされている問題を知り考えさせられました。講座を受講する毎に強く感じるのは、外国語がわからなくても、看護師のちょっとした気遣いや質問の工夫で、患者の不安が軽減し、円滑な診療に繋がるということです。
電子カルテになったことで、画面やキーボードに集中して、患者の目を見て話さない医師がいるという話には失笑してしまいました。
医療現場の中で習慣化した事柄は様々ですが、いつでも一つ一つに疑問を持ち見直す姿勢が必要といえるでしょう。世界の国の文化の違いを知る前に、その既にある医療文化を改善させるだけで、看護の質が上がる事はたくさんあると思いました。
(N)