ハイビスカスは二日花、三日花？

我が家のベランダに３回目の冬を迎える鉢植えのハイビスカスがある。今年も初夏から真っ赤な花が次々と開いて僕の目を楽しませてくれた。秋になって開花のペースは落ちてきたが、それでも週のうち何日かは気温の低下に逆らってあでやかな熱帯のイメージを我が家にもたらし続けてきてくれた。

いくら気温が高めになって来たとはいえ、１２月の戸外で未だ咲き続けている上に、昨日、すなわち１２月３日に開花した一輪が今日４日になってもしぼまない（上掲の画像）どころか、あたりが暗くなった夜になっても花弁を閉じる気配がない。・・・まあ三日花になるとは考えられないが。

（追記：三日めの５日朝、ベランダに出て驚いた！　花の開き具合は昨日よりやや小さくなったが、まだ咲いている＼(◎o◎)／）

ハイビスカスは一日花で夜にはしぼんでしまう。事実我が家のハイビスカスも今まではそうであった。えーっ？！　と思って、インターネットで検索すると、二日花になったハイビスカスを記事にしたブログに行きあたった。場所は「神田川」の記事があるので東京である。時は「２００８年１０月１０日」、秋といってもまだ気温の高いころである。我が家の場合は初旬とはいえ１２月に入っている。まだ蕾が五つほどあるので、冬にもかかわらず（あるいは冬だからこそ）また二日花を楽しめるのでは・・・と期待に胸をふくらませている。

大丸心斎橋店・北館屋上庭園のアゲハチョウ

長い歴史を誇っていた「そごう大阪店」が２０００年に閉店。２００３年に建物が解体され、２００５年９月、新しいビルと共に「そごう心斎橋本店」がオープンした。地上７２．５ｍにある屋上にはオリーブや日向夏（ミカン）が植えられ、憩いの広場として（画像Ｂ）来店者に開放された。

２００６年１１月、僕は家族と一緒にここを訪れた。緑の木々の間を散策していると日向夏の細い枝に蝶の蛹の脱け殻が付いているのが眼にとまった。ミカンの樹だから、アゲハチョウ科の蛹、それも繁華街の真ん中だから、もっとも普通種のアゲハチョウ（ナミアゲハ）の蛹であろうと思った。それにしても大都会のこんな高い場所にアゲハがやってくるのだろうか？　周りのビルの屋上には樹木が植えられている様子はない。ひょっとするとこの屋上庭園に植えられる前からこの樹に付いていたのかも知れない。アゲハの成虫や幼虫などの生きている証拠を目にした訳ではないので、はっきりここで発生しているとの確証を得られなかった。

その「そごう心斎橋本店」も２００９年８月末に閉店、数ヵ月後に「大丸心斎橋店・北館」としておめみえした（画像Ａ・奥のビル）。名前と経営主体は変わったが、幸い「屋上庭園」はそのまま引き継がれて残った。今年（２０１０年）１０月、久しぶりに屋上庭園を訪れた。以前と同様、オリーブと日向夏が植わっていた。　・・・と、アゲハがやってきて日向夏の間をせわしなく飛び回っている。ひょっとしたらと思って持参したカメラを急いで取り出した。あわててシャッターを押した数枚にアゲハの姿が収まっていた（画像Ｃ、Ｄ）。

１分もたたない間にアゲハは飛び去った。「産卵したに違いない」、そう確信した僕は卵を丹念に探した。「あった！」（画像Ｅ）濃い緑の葉上に真珠のように輝いていた。林立する高層ビル群に囲まれた高い場所でも食樹を植えてやれば、蝶は必ずやって来る。そう確信した瞬間であった。