トリバネアゲハ・・・その言葉を聞くだけで少年のこころは打ちふるえた。
今でこそ僕はシジミチョウにとりつかれているが、子供のころは美しい大型の蝶にも魅かれていた。大きな蝶といえばアゲハチョウがその代表であるが、中でもトリバネアゲハは日本に産する種はいなくて図鑑でしか夢をふくらませる手段はなかった。昭和39年(1964年)、学生時代にボルネオへ出かけた時に各種のキシタアゲハとボルネオを代表するアカエリトリバネアゲハ に出会ってその大きさと美しさに深い感動を覚えたものであった。
インドネシアからニューギニア、ソロモン諸島、赤道近くを東西に連なる大小の島々はさらに各種の美麗なトリバネアゲハの産地である。上に掲げたメガネトリバネアゲハは普通種であるが、島ごとに翅の模様や色が違うので有名である。
なかんずく中央の赤橙色のメガネトリバネアゲハは研究者により別種扱いされるほどである。裏面と翅表の色彩はある程度関連があるが、アカメガネトリバネアゲハ(Ornithoptera croesus)は裏面の色彩から翅表の色彩は想像もつかず、初めて採集したウォレス(Wallace)はあまりにも興奮して熱を出して寝込んでしまったとのことで、僕にも彼の興奮ぶりは容易に想像がつく。最上段はOrnithoptera priamus urvillianus ♂でソロモン諸島・マライタ島の産。中段のアカメガネ♂はモルッカ諸島・ハルマヘラ島産。 下段はOrnithoptera priamus teucrus ♂でニューギニア島西部沖のビアク島産。♀は♂よりサイズは大きくなるが♂とは似ても似つかない黒色を基調とした地味な色彩である。下にそれぞれが分布する南太平洋の地図を掲げる。
今でこそ僕はシジミチョウにとりつかれているが、子供のころは美しい大型の蝶にも魅かれていた。大きな蝶といえばアゲハチョウがその代表であるが、中でもトリバネアゲハは日本に産する種はいなくて図鑑でしか夢をふくらませる手段はなかった。昭和39年(1964年)、学生時代にボルネオへ出かけた時に各種のキシタアゲハとボルネオを代表するアカエリトリバネアゲハ に出会ってその大きさと美しさに深い感動を覚えたものであった。
インドネシアからニューギニア、ソロモン諸島、赤道近くを東西に連なる大小の島々はさらに各種の美麗なトリバネアゲハの産地である。上に掲げたメガネトリバネアゲハは普通種であるが、島ごとに翅の模様や色が違うので有名である。
なかんずく中央の赤橙色のメガネトリバネアゲハは研究者により別種扱いされるほどである。裏面と翅表の色彩はある程度関連があるが、アカメガネトリバネアゲハ(Ornithoptera croesus)は裏面の色彩から翅表の色彩は想像もつかず、初めて採集したウォレス(Wallace)はあまりにも興奮して熱を出して寝込んでしまったとのことで、僕にも彼の興奮ぶりは容易に想像がつく。最上段はOrnithoptera priamus urvillianus ♂でソロモン諸島・マライタ島の産。中段のアカメガネ♂はモルッカ諸島・ハルマヘラ島産。 下段はOrnithoptera priamus teucrus ♂でニューギニア島西部沖のビアク島産。♀は♂よりサイズは大きくなるが♂とは似ても似つかない黒色を基調とした地味な色彩である。下にそれぞれが分布する南太平洋の地図を掲げる。