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親が残した布団の打ち直し相談

2018年01月12日 | 打ち直し
最近は「空き家になった実家の布団」に関する様々なご相談が多く寄せられています。

ただし、ご相談の半分以上は「布団を処分してほしい」という内容ですので、処分される場合は布団屋ではなく、地元の市役所かゴミ処分業者にご相談ください。中には処分代を出していただければ引き取ってくれる布団屋はあるとは思いますが、基本的に当店は布団の処分のみはお断りしています。

次に多いのが「布団の綿が勿体無いから布団屋さんで使ってください」という内容。確かに「綿が勿体無いから・・・」という気持ちは嬉しいのですが、さすがに見ず知らずの方が使った綿を、打ち直して第三者に売る訳にはいきませんので、快く引き取ってくれる布団屋は恐らくいないと思います。

ごく稀に「うちの布団はとても良い綿が入っているので布団屋さん買ってください」や「綿をタダであがげるから取りに来てください」というようなご相談が本当にあります。さすがにこれには布団屋も困りますのでどうかご勘弁ください。

そして本題である「打ち直しをお願いしたいが、親が残した布団なので出来るかどうかが分からない」というご相談。これは当店まで布団をお持ちいただければその場で判別いたしますし、近隣であればご実家に伺って判別もいたします。(距離によっては出張料をいただく場合もございます)

もしご自分で布団を判別したい場合は、先ずその布団の側生地の縫い目をほどいて中の綿を見てください。綿の色が白もしくは薄いクリーム色であれば出来ると思います。

ただし白過ぎる綿はポリエステルの可能性もあります。素人の方が見た目で綿を判断するのは難しいですが、その場合は綿を少し指でつまんで繊維の一本一本を引っ張ってみてください。そこで繊維がすんなり切れるようであれば綿である可能性が高く、ツルツルして切れ難いようであればポリエステルの可能性が高いので処分してよろしいかと思います。

中には綿とポリエステルが混ざり合ったミックス綿もありますので、そのような場合の判断はさらに難しいですが、綿の混綿率の方が多いようであれば打ち直しをお勧めします。

なかなか文章だけでの説明は難しいので、打ち直しが出来ない(やらない方が良い)布団と出来る布団を並べた写真を掲載します。今回のひとつの例としてご覧ください。



左側のネズミ色になった綿は相当古いもので、綿としては寿命ですので迷わず処分してください。右側のような綿の色であればほぼ打ち直しが可能ですが、時々表面の綿が綺麗でも内側(中心)の綿がネズミ色の場合があります。これは古い綿を新しい綿で包んで作った布団ですので、表面の綿だけ使うか、もしくは思い切って処分しても良いでしょう。

この先ますます増えるであろう空き家問題ですが、今後は布団屋も多少なりとも関わっていかなければならないと思います。このブログネタが親が残してくれた布団に限らず、現在お使いの布団が打ち直し出来るかどうかの参考になれば幸いです。


布団の打ち直しに関するお問い合わせはこちら。

ふとんのマスダ
電話:0297-52-3026
メール:m.futon@axel.ocn.ne.jp

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