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MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

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2011-10-10 00:00:00 | 私の室内楽仲間たち

10/10 私の音楽仲間 (317) ~ 私の室内楽仲間たち (290)



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         これまでの 『私の室内楽仲間たち』




 ピアノ五重奏曲というと、貴方はどんな作品を思い浮かべ
ますか?



 まず人気曲、シューベルトの『鱒』。 それに、シューマン、
ブラームス、ドヴォルジャーク、さらにフォ(ー)レ、エルガー、
ショスタコーヴィチ…といったところでしょうか。

 ほとんどが、[ピアノ + 弦楽四重奏]という編成です。




 では、ピアノ重奏は?

 あまり聞きませんね。



 私が最近、初めて体験した曲に、メンデルスゾーン
ピアノ六重奏曲があります。

 編成は、[ピアノ、Violin 1、Viola 2、チェロ 1、コントラ
バス 1]というものです。



 この作品、"Op.110" という番号がついていますが、1824年と
あるので、15歳の作品になります。

 なおメンデルスゾーンの場合も、作品番号と作曲の順番は一致していません。

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 全曲の長さは、15分少々です。




 第楽章は、ニ長調、4/4拍子、Allegro vivace。 抒情的
なソナタ形式の楽章ですが、随所でピアノが駆け巡ります。
Violin パートには、Beethoven の弦楽四重奏曲を思わせる
部分があります。

 第楽章は、嬰へ長調、3/4拍子の Adagio。 シャープや、
ダブルシャープの記号が、演奏者を悩ませます。

 ニ短調の第楽章は、メヌエットでありながら、6/8拍子。
Agitato と指示され、["シュトルム ウント ドラング" → ロマン
派]への流れを感じさせます。 トリオはヘ長調です。

 第楽章は、ニ長調、4/4拍子、Allegro vivace。 ピアノが
一段と鮮やかに、全体を取り仕切ります。 最後に "短調の
メヌエット" を回想してから、華やかに全曲を閉じます。



 今回のメンバーは、ピアノが T.さん、Violin N.さん、Viola が
私、C.S.さん、チェロ S.さん、コントラバスは H.さんでした。




 この編成、最初は[Violin 、Viola ]かと思っていましたが、
逆なんですね。 ピアノの右手が活躍するので、Violin は1台
で充分なのかもしれません。 

 Viola は、あるときは Violin やチェロと組み、また2台で一緒
になったりします。 しかし、中・低音楽器には、あまり独立性
が見られず、どうしてもピアノの蔭に隠れがちです。




    第Ⅰ楽章 再現部の第2主題への部分の演奏例]

             (談笑の声が入っています)




               音源サイト




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 他に "ピアノ六重奏" というと、どんなものがあるでしょうか。

 以下は、そのうちの主なものです。

       (共通する楽器、"ピアノ" は記してありません。)




 ショ (ー) ソン : Violin、弦楽四重奏のための協奏曲 (1891年)。

 プロコフィエフ : 『ヘブライの主題による序曲』 (1919年)。
           (クラリネット、弦楽四重奏)

 マルティヌー : 六重奏曲 (1929年)。
           (フルート、オーボエ、クラリネット B♭、2つのファゴット)

 プーランク :   六重奏曲 (1932年)。
           (フルート、オーボエ、クラリネット B♭、ファゴット、ホルン)

 ドホナーニ :   六重奏曲 (1935年)。
           (クラリネット、ホルン、Violin、Viola、チェロ)

 コープランド :  六重奏曲 (1938年)。
           (クラリネット、弦楽四重奏、1938年)

 ペンデレツキ : 六重奏曲。
           (クラリネット、ホルン、Violin、Viola、チェロ)



    このうち、私が一度だけ体験したことのあるのがプロコフィエフで、

   ユダヤ人の恩師、レフ・アーロンソン先生に連れられ、シナゴーグ

   演奏したものです。



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