1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

日本のイラクにおける油田開発を、阻止しようとするアメリカ

2006-05-27 | ラジオ
アメリカは日本がイラクで行うとしている、アサデガン油田開発を拒
否するか、もしくは担当を凍結するよう求めている。この油田は世界
でも最大級の油田のひとつに数えられる。日本の産経新聞が、ア
メリカ政府の情報筋として伝えてるところによると、ゼーリック国務次
官と軍備国際安全保障問題管理担当のジョセフ国務次官の2人は、
非公式に日本政府に対し、このような要求を行った模様。これに付
いて、ロシアの声評論委員は次のようなコメントを寄せている。

アメリカ政府内では、このような要求を行う場合の重要な論拠として、
イランの石油プロジェクトに大きな投資を行えば、それがイランの核
開発の促す恐れがある。両者の間に直接的、及び間接的な結びつき
は見られないものの、アメリカはイラクの石油利権が日本に渡る事を
反対している。
判りきった事だが、アメリカは自国内で石油資源を保障出来るため、
議員らはこのような立場をとっているが、日本経済にエネルギー資源
を保障する必要性に関しては、アメリカは一切保障していない。です
が日本にとってこれは重要な問題である。と言うのも日本は全石油輸
入量の15%をイランに依存しているからだ。

まさにこのためにアメリカへの圧力にも関わらず、日本は2年ほど前イ
ランとの間にアサデガン油田開発の参加合意を取り付けた。
プロジェクトの費用は20億$と試算されており、完成すれば運営の75%
は日本が受け持つことになる。
商用目的の採掘が開始されるのは2008年、1日15万バレルの産油が
見込まれている。完成すればこれは日本にとって、最大の石油利権と
なる筈のものだ。ところがアメリカ政府は日本の経済的利益など全く関
心が無いのか、この計画が頓挫した場合のせめてもの代替案さへ示そ
うとはしていない。

一方の日本はエネルギー資源の乏しい事で知られる国であり、この油
田開発計画を構築したのも、勿論イランからの石油供給を当て込んでの
ことだ。しかしイランと日本の公算が余りにも明確に現れているこの石油
に対し、アメリカ政府には独自の計画があるようだ。アメリカはイギリス
共にイラクへ軍事介入を行う場合も、日本に対し安保同盟国としての義
務を果たすことは絶対であるという理由で、自衛隊派遣を強要している。

それならば何故アメリカ政府はここで、自分の同盟国である日本に法的
に保障されるべき経済利益を無視し、制裁を振りかざして日本企業の投
資活動を脅かそうとするのだろうか。
アメリカ政府がこうした強硬な態度に出るのは、与党の間でイランに対し
軍事力を行使しようとする声が挙がっているからであることを忘れてはな
らない。
こうした場合イラクの悲劇は、さらに大きな規模で繰り返され又、事態が
拡大した場合、誰も利益を得ることなく被害を受ける地域だけが拡大し世
界大戦となりかねない。
現在、政治的影響力を持つ国や組織が、こうした事態を食い止めようと必
死に努力しているのはこの為だ。

3月21日ロシアのプーチン大統領と、中国の胡錦濤国家主席の間で交わさ
れた宣言の中では、両国は親密な相互関係を図り、イランの核問題に関し
政治的外交的手段を用いて事態の調停を行うと書かれている。
まさにこのような方法でのみ、この問題の解決に意見をすりあわせ世界の
安定を保ち、イランという石油輸出大国と多くの国々との間の経済関係の
発展の可能性を維持することが出来るのだ。

3月24日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。