インディオ通信

古代アメリカの共感した者の備忘録8年。

『JIN~仁』の時代の人々

2009-11-16 15:30:00 | 映画や小説、テレビなど
 今、インディオ通信の命運を握っているのは、ヒヨコとJINであるため、もっと深く掘り下げて書かねばなるまい。

 主人公が仁(脳外科医)であるため、それを取り巻く江戸の医者がクローズアップされている。武田鉄也(緒方洪庵)がキンパチ先生をやっている西洋医学所と、悪人をそろえて腹黒そうな東洋医学の医学館(何という偏見な設定だ!)。

 門下生の不祥事(許可無く腑分けをした)の責任を取って、キンパチ先生が辞職しようとする際、弟子に向かって、
 「道を開くということは、自分だけの道を開くということではない!」と一喝する。宇宙人のような存在である仁は、この世界に対する私心が無く、キンパチ先生の代わりに西洋医学所を離れ、フリーになる(しかし、元々フリーだから関係ない)。

 一方の東洋医学館では、「あの男がいる限り我々は滅びる」として、妬み殺意を抱く?のであるが、西洋医学所からも妬まれていて、殺されかける。「江戸時代でリアルさを感じない」仁も、やっと生きていることを実感したのであった。

 個人的にはもっと東洋医学のいい所もアピールしてもらいたかったが、このまま西洋医学の噛ませ犬の役のまま進展するようだ(?)

 テレビを観て疑問に思うのは、現代の医者・仁が、幕末にトリップしても、誰も仁を理解できないのではないか?と思う。同じ日本人とはいえ、そもそも喋っている言葉が全然違うわけで、アメリカ人と中国人が会話しようというようなものでは。

 医学は科学の王様といわれるが、「科学」は翻訳語で、本来日本には無い概念を無理やり漢字やカタカナにして作り出したもの。

 …だが、訳語が決まらないのは、これらの語で表現されている概念がそれまでの日本になかったからだ。概念がないのは、考え方が違っていたからだ。考え方が違っていたのはかなりの程度まで、現実が違っていたからである。… 明治初期の大翻訳時代

 経世済民から「経済」が生まれたり、「宗教」とか「哲学」とかそんな概念は、そもそもこの日本列島には無かったわけである。そう考えてみると、インディオ通信でバンバン書いている屁理屈、言葉群も空虚なものなのかもしれない。

 今の民主党も、明治以来の「官僚制度」や「郵便」を改革しようとしているが、幕末以前への逆転現象?を目指しているのかもしれない。確かに今にあって江戸時代に無いものも沢山あるが、その逆も多いわけで、それが東洋化を目指すということか??

 江戸時代まで、日本人はあまり言葉やら概念に頼っていなかったようだわい(以心伝心か)

 屁理屈では救われないというわけですね(笑わせてください)


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