私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

妹の猫

2008-07-28 23:25:26 | Weblog
July 28, 2008

先週土曜日の朝日新聞紙上の落合恵子さんの随筆に、可愛がっていた飼い犬が亡くなり、介護されていたお母様に犬のことを尋ねられた時、「お散歩中」と答えたといったことが綴られていた。さまざまな思い出がおありになることだろう。ここ2,3日妹の飼い猫の19年目の命が尽きようとしていた。そして今旅立ったとの電話があった。私もこの住まいに引っ越してくる半年前に、20年飼っていた猫との別れを経験した。その後飼っていた文鳥のつがいのそれぞれとの別れもあったが、猫の時ほどは応えなかった。生きていればいろいろなことがある。長く共に暮らした猫がもういないのだと思うと悲しいが、寿命を全うしたという意味では、妹の猫も私の猫も幸せな一生と言えるだろう。
妹の猫は、私が以前住んでいたベランダでノラ猫が生んだ猫を、夫婦で旅行するのでよく留守をする妹にお願いしてもらってもらったという縁がある。それから20年近く、飼い主の生活にはいろいろな変化があっても、猫は知ってか知らずか変わらない生活を送っているように見える。しかし妹が大病した時は、猫がストレスで毛が抜けたといったことがあったというから、飼い主の心が猫に伝わったのだろう。
私はあまり感情移入しない性格なので、クールだと言われたりするが、妹の猫の死は、愛猫との別れを思い出したりして、珍しくしんみりした気持ちにさせられた。そういえば昨日10年以上前に買った直径2センチにも満たなかったシャボテンに、初めて花が咲いた。全く関係がないように思えることでも、考え方によっては別な生まれ変わりとも言えなくもない。デジカメで撮った写真を添付して猫の冥福を祈ろう。  


猛暑の中で

2008-07-22 15:21:22 | Weblog
July 22, 2008

猛暑の中では、エネルギーを使わないですむ読書に限ると決め、図書館にミステリーをどんどん予約し、入手できたという連絡に合わせて、一冊、二冊と借りて来ている。今回は、何度もブログで取り上げた、養老孟司『ミステリー中毒』を読んでいる時に記録しておいた本を主に予約している。まず、ローレンス・サンダーズ『大富豪のペルシャ猫』(早川文庫)を読んだ。私が以前飼っていた猫もペルシャ猫だったので、題名に惹かれた。サンダーズは初めて読む作家だが、ミステリー愛好家の間では当然読んでいるはずのシリーズらしい。アメリカ探偵作家クラブ賞を受賞した『盗聴』からこの作品まででも早川文庫から8冊出ている。私に限ったことではないと思うが、ミステリの場合、シリーズで読んでいる作家以外のものを読み始めるのは、何かきっかけが必要だ。数あるものの中から面白そうだと手にしてつまらないと、がっかりするし、何かお金と時間を無駄にしたように感じてしまう。私は友人に勧められることが多いが、今回のように著名人が愛読しているという情報に飛びつくこともある。
さて昨日は、午後にアイスクリームを届けてくださった友人とおしゃべりをした後、買い物があるという友人を送りがてら図書館に本を返して、用意が出来たとメールがあった予約本、ローラ・チャイルズ『ダージリンは死を招く』(ランダムハウス講談社)と、ダイアン・ノース『黒い未亡人』上、下(文春文庫)を借りた。『ダージリン・・・』の方は、最近友人のメールで知った本だ。さらに書棚から、ローレンス・サンダース『青い蝶の刺青』を借りた。これらの文庫本は、市のほかの図書館を経由して来て人々に散々読まれた後なので、手に取るのをちょっと躊躇してしまうほど汚れている。今日は、借りてきた本を、朝から真夏の太陽が照りつけているベランダに新聞を敷いて1時間ほど日光消毒した。サンダースを借りたのは、『大富豪のペルシャ猫』がなかなか面白かったからだ。食事の場面が多いのもミステリーにはよくあることだが、この本でも上流階級の家庭で料理人が作る食事から、若者が集うレストランでの食事まで、食文化を堪能できる。最近翻訳されたものまで含めると、サンダースのものだけでも今年いっぱい楽しめそうだ。

文学者の内面

2008-07-17 14:19:20 | Weblog
July 17, 2008

たぶん図書館を通してでなければ決して手にしなかったであろう本、辻井喬『書庫の母』(講談社)、『虹の岬』(中央公論社)を続けて読んだ。辻井喬は、西武グループの経営者堤清二氏の詩人、作家としての名であることは知っていたが、作品を読んだのは初めてだ。『書庫の母』は表題を含む6篇の私的短編集で、中では「書庫の母」が良かった。家庭の事情などであまり教育を受けられなかった母親が、歌人として名をなす過程で本を読むことで自分の足りない知識を補っていた力強い姿が、愛情深く語られている。フィクションなのですべてが事実ではないだろうが、「この母にしてこの子あり」という言葉を思い出させる内容だ。母という形で描かれてはいるが、絶えず努力を続ける一人の人間としての尊い姿に感銘を受けた。他の作品に登場する父親や妹も、小説の形はとっているが、共に暮らしたものだけが語れるような性格描写などが面白かった。
『虹の岬』は、ひと昔前(戦後まもなくの頃)「老いらくの恋」として有名になった歌人、川田順氏の夫人との恋の顛末を題材にした小説だ。この話自体は、多分ずいぶんと人の口の端に上った事件だっただろうと思うが、そういう目で読まれることを作者は望んでいないだろう。日常生活の中で営まれる数々の出来事も、文学、この場合は川田順の「歌」が織りなす出来事としてみると、違った意味を帯びてくる。歌人としての内面があったからこそこういった思い切った行動にも出られたのではないか。この本の中には「宿命」という言葉が何度も出てくるが、私も今この言葉が実感として分かるような歳になったのだと思ったりもしている。

安物買いの・・・

2008-07-15 15:30:48 | Weblog
July 15, 2008

今年もすでに半年が過ぎた。梅雨も近じか明けるだろう。湿気を含んだ天気のせいか、朝から脱力感があって、身体を動かしてくれる源のようなものが欲しい。というわけでいったん休止することにした身辺のスリム化を開始することにした。本の整理はまだ終わっていないが、今日からは、以前絵画教室に通っていた時に描いた絵の始末だ。15号以上のものが50枚近くある。キャンバスを木枠から外していくエネルギーはとてもないので、カッターでキャンバスを切り取り、小さな釘で止めてあるキャンバスの縁を残したまま木枠を分解する。何年もかかってゴミを製造していたのかと、少々哀しくもあり、また恥ずかしくもあるのだが、こういう無駄の積み重ねが生きていることなのかもしれないと、都合のよい言い訳でごまかしながら、作業を進める。ほとんどがしっかり見つめるのも嫌な下手な絵ばかりだが、何枚かその絵を描いたときのちょっとした思い出がからむものがあって捨てがたい。いつかは捨てられるとしても、当面は残しておこう。さてこのキャンバスと木枠の廃棄の問題がある。市役所に電話して訊いてみると、キャンバスは50センチ四方以内ならば燃えるゴミ扱いということなので、ハサミで切って捨てることにした。枠の方は釘が付いているので、しばらくベランダに保管することにした。この作業はまだまだ続きそうだが、そんなに重労働ではなく、2時間ほどならば身体を活性化させるにはちょうど良い。イタリアのナポリではゴミが街中にあふれて異臭を放っているとか、ゴミはCO2と同様に、地球の環境汚染の原因になっている。私もたぶん今ならば古いキャンバスを何度も使うとか少しはエコを考えただろうと思うと、ここ10年の間に人々の意識も変わりつつあるのではないか。ただあまりに無駄をなくした後に残る無味乾燥な生活も恐ろしいが、たぶんそんなことにはならないだろう。
午前中ひと働きしたので、午後は住まいから3分ほどのところにある100円ショップ(ダイソー)に出かけて、荷造り用のひもやビニールの袋などを買った。そういえば100円ショップが出来たころはいろいろなものをを買った記憶がある。あの頃100円で買ったキッチン用品などはひとつも残っていないのに、同じ用途のものでも10倍の1000円で買ったものは今でも重宝している。「安物買いの銭失い」は、あまりにも無駄のない人生にも通じることかもしれない。

姉妹で遊ぶ

2008-07-11 09:29:51 | Weblog
July 11, 2008

いつも中心になって母を見守ってくれている一番下の妹が、子供たちも独立し、夫婦で一ヵ月ほど旅行に出かけたので、私も2度ほど母の暮らしている老人ホームに顔を出し、母を訪れた中部地方に住む妹と、母の近くに住むもうひとりの妹の家に泊って、久しぶりでにぎやかに過ごした。いつも独りで行動しているので、姉妹でレストランで食事をしたり買い物をしたりするのも楽しいが、一番は皆でやる手仕事だ。今回は若山美樹『包み紙でつくる靴』(雄鶏社)を参考にして小さな靴作りに励んだ。昨年もこの本を参考にしてサンダル(写真左側の靴)を作ったことをブログに書いたような記憶がある。あの時よりははるかに難しかったが、この本は著者の頭の中をのぞいてみたいほどよくできている。つまようじやきりを使ってする細かい作業だが、型紙どうりに進めていくと、私のような不器用な人間でも可愛い「靴」が出来上がるから不思議だ。包装紙を使うという発想も面白いと思った。私は、妹が最近眼鏡を買った「コンソメ」という店の包み紙がきれいだったので、それを使わせてもらった(写真の右側の靴)。
私の家にも2泊して、昨年作ろうと意気込んで型紙だけ用意したままになっていたワンピースを仕上げてくれた妹を、新幹線の「新横浜駅」まで送って帰宅すると、私の日常が戻ってきた。姉妹でわいわいと過ごす時間も楽しいが、やはりいつもの生活が一番くつろげる。妹たちも同じように思いながらそれぞれの生活を取り戻していることだろう。
ここまでの話は7月5日から昨日までのことだ。今日は近くの友人宅へ小さなお土産を届け、図書館に寄って、辻井喬『書庫の母』(講談社)を借り、本屋でジェフリー・ディ―ヴァー『エンプティー・チェア』上、下(文春文庫)を買った。学校もそろそろ夏休みに入るので、部屋の片付けはひとまずお休みにして、私ものんびりと読書三昧の日々を過ごそう。

今週の作品

2008-07-03 21:14:15 | Weblog
July 3, 2008

2~3歳サイズの女児用ベストです。とても可愛いです。素材はオーガニックコットンですが、毛糸でも作りました。
        (参考 『春夏のベビーニット』ブティック社)