私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

秋の1日

2005-10-31 14:42:16 | Weblog
October 31, 2005

 昨日10月最後の日曜日は、
充実した1日だった。手しごと
は出来るだけ午前中に終わらせることにしたので、お昼ま
でに前日の続きの大人用のミトンを仕上げた。今回はぼん
ぼん飾りではなく、甲の部分に本体とは別色の糸で三つた
てにボップルをつけてみた。なかなか可愛いとまたもや自
画自賛。
 午後、3時近いバスでたまプラーザの東急デパートまで
出かけた。特に何かを買う目的があったわけではないが、
少し住まいから離れたところで気分転換を図りたかった。
4,5年前までは、洋服売り場を見て回ることに何の抵抗も
感じなかったのだが、どういうわけか最近違和感がある。
以前はわずらはしいと思ったのに、売り場の店員さんが近
付いてこないとなんとなく無視されたようで淋しい。もう
こういう場所は自分には場違いになってしまったのかもし
れない。気分を変えて一階にある本屋、有隣堂をのぞく。
本屋は居心地がいい。自由にみて周り、ちょっと立ち読み
していてもとがめる人はいない。図書カードがあったので
文庫本などを数冊買う。米原万里著「嘘つきアーニャの真
っ赤な真実」(角川文庫)、「旅行者の朝食」(文春文庫)、
「魔女の1ダース」(新潮文庫)、山室信一著「日露戦争の
世紀」(岩波新書)。米原さんの本は以前から読みたいと思
っていたのだが、なんとなく手にする機会がなかった。帰
りのバスの中で読み始めたらとても面白く、出版されてい
るものは出来るだけまとめて読むつもりだ。20世紀後半の
東欧の様子がよく分かる。夜は本を読み続け、11時から12
時半までテレビでフジ子・へミングの紹介と演奏の番組を
見る。何回も放映されたものだが、このようにまとめてゆ
っくり見るのははじめてだ。この方の演奏は「フジ子・へ
ミングの奇蹟」というCDで何度も聞いている。しかし、
演奏している姿を見ながら聞くとまた格別だ。もちろん生
演奏はもっとすばらしいだろうが。ラ・カンパネラを耳に
響かせながら眠りについた。

ジャム作り

2005-10-27 12:28:55 | Weblog
October 27, 2005

 夏みかんの季節と紅玉りんごの出回る今の時期、ジャム
を作る。夏みかんで作るマーマレードは皮を使うので、知
人の庭に実った無農薬の夏みかんをいただいて作る。今年
は20個ほどを5回に分けて作り、まだ大瓶が一つ残ってい
る。このジャムを入れたマンダリンケーキも、ずいぶん作
った。お菓子でもジャムでも、作っている最中に電話や来
客があると手が離せず困るので、たいてい深夜に作業する
ことにしているが、今日(26日)は朝から紅玉8個を2回に
分けて作った。これまでは姉に教えてもらった作り方で作
っていたのだが、さらし木綿の袋に入れて一晩つるしてエ
キスを取るといったことが面倒なので、今回は新聞に出て
いたジャムの作り方を使わせてもらった(うちの味「亡き
母の愛情の紅」朝日新聞17年3月5日)。
 出来上がりは色が美しく、りんご独特の酸味があってな
かなか美味だ。これを熱湯消毒した小ビンに分けて保存
し、いろいろな方にお世話になることが多い生活なので、
皆さんにささやかなお礼の気持ちで差し上げることにして
いる。今夜はこのジャムで久しぶりにパン食にしよう。

新聞のコラムから

2005-10-25 10:45:25 | Weblog
October 25, 2005

 朝日新聞のオピニオン欄の片隅に、各方面の著名な人た
ちがその日常を10日ほどの連載で綴っているコラムがあ
る。今は玉村豊男氏が「スローライフは忙しい」という記
事を書いている。この欄は、著名であっても文章の達人が
書いているわけではないので少し読みづらいものもある
が、いずれもその道で名をなした人たちだけあって味わい
があり、面白く読んでいる。
 さて玉村氏だが、文章もすばらしいうえに、生活に対す
る視点が共感できる。これは私だけではなく、多くの人が
思うことだろう。地に足のついた日常とはこういう方の生
活を指すのだろう。毎回そうだそうだと納得して読んでい
るが、一部を紹介させてもらおう。玉村氏はワイナリーを
作った時の借金を返すために、文章を書いたり講演をした
りなどで赤字を補填しているという。

 ・・・嘆いているわけではない。私は働くのが好きで、
 労働は義務ではなく権利だと思っているから、そのほう
 が仕事を取り上げられるよりずっとうれしい。
 ・・・公共施設への補助金や税金の無駄遣い、何とかフ
 ァンドが1日で設ける金額と比べれば2億などわずかなも
 のだが、私たちは、額に汗してモノを作り、腰を低くし
 て人と付き合い、背筋を伸ばして歩きながら、一生かか
 って少しずつ返していこうと思う。(朝日新聞、2005年
 10月24日)

 玉村氏の送っているような生活は一見贅沢に見えるが、
収入を得るということの本質を語っていると思う。
比較する立場にはないが、私もフリーランスの生活をして
きたので、年金に頼るわけにはいかず、死ぬまで働き続け
なければならない。しかしこれを良しとして受け入れて生
きている。自分の携わっていることにどこかでニーズがあ
るという確信があればこその生活だが、これがまた楽し
い。生きている証である。

手づくりの世界

2005-10-05 20:08:46 | Weblog
October 5, 2005

 手づくりの品物を委託している店に顔を出した。商品が
いくつか売れていたので驚いた。8歳と12歳の女の子のミ
トンを欲しいと言っている人がいるということで、急が
なければと引き受けた。赤ちゃん用ミトンは作ったが、
子供の年齢を言われてもどのくらいの手の大きさなのか
分からない。まあこれはネットで調べることにして、帰宅
する途中の本屋で何かヒントがあるかと編物の本のコーナ
ーを覗いてみた。そこで素敵な本を一冊見つけて購入した。
嶋田俊之著『北欧のニットこものたち』(日本ヴォ-ク社)
という本だ。最初のページにある赤いミトンにまず魅了さ
れてしまったが、手袋、帽子、マフラーが、すばらしい色
合いで並んでいる。私の現在の力ではすぐ作れるかどうか
は分からないが、見ているだけで楽しい。著者のプロフィ
ルを見て驚いた。音楽大学を卒業して海外の数々のコンク
ールでで優入賞し、音楽家として活躍しているという。ニ
ット界では有名な存在らしいが、私はこの世界の入口に立
ったばかりなので、全くの無知である。世の中にはすばら
しい人々がたくさんいるのだと思うと同時に、意を強くし
た。また、先日朝日新聞の文化のコーナーに、―手編みの
「いやし効果」魅力―という見出しで今若い人びとの間で
編物がはやっていて、ニットカフェが各地に出現している
という記事があった。冬に向かう時期、私の編物製作には
ますます力が入る。私と同年代の人は編物というと内職の
ようなもの(これはこれでいいのだが私の目指しているも
のの呼び名ではない)を連想するらしく、こちらが思って
もいないような言葉を発する人がいるが、そういう方々に
は、手づくりの世界のすばらしさをもっと知って欲しい。
私は今、何よりも自分の好きなことを思いっきりできる時
間ができたことを喜んでいる。帰宅して、早速この本の末
尾に出ていた手づくりを応援するポータルサイト「手づく
りタウン」の会員になった。

読書会(伊東温泉で)

2005-10-02 14:03:43 | Weblog
October 2, 20005

 読書会を一緒にやっている方がジパングの安い旅行を見
つけてくださったので、今回は伊東温泉で読書会をするこ
とになった。といっても温泉に入ったり、海料理を楽しん
だりが中心だが。本はグレイス・ペリー著村上春樹訳『最
後の瞬間のすごく大きな変化』(文春文庫)。チェーホフ
やマンスフィールドの短編に親しんできたものにとって、
1922年生まれで、帝政ロシアの圧制を逃れてアメリカにや
ってきたユダヤ系移民である著者の語る世界は、なかなか
馴染みにくい。しかしいつものごとくみんなで話し合って
いると、いくつか見えてくるものがあった。積極的に「面
白いですよ」と薦めるような本ではないが、文庫本である
し、アメリカの一面を知るという点では一読してみてもよ
いかもしれない。
 さて伊東への旅はとても楽しかった。特にお天気に恵ま
れたので、初島、大島を眺望でき、海風のなんともいえな
いにおいや、伊豆高原を吹く爽やかな風、また癖のない伊
東温泉の湯など、さすが別荘地や観光地として名をなして
きた場所だと実感できた。2日目は伊東駅前からバスで
城ヶ島に出て、海沿いの遊歩道をしばらく歩き、有名な門
脇つり橋を渡り、さらに車で伊豆高原駅まで来て、運転手
さんに案内された割烹でちょと贅沢な昼食を済ませ、再び
伊東から帰路についた。往復の電車の時間とホテルが指
定されているだけのまったく自由な旅、出かけることの少
ない私には大いにリフレッシュできた2日間だった。伊東
の街角のお茶屋で自由に飲める<ぐり茶>がおいしかった
ので、これをお土産に購入した。
 今日からまたいつもの日常が始まった。旅行で変更して
もらった生徒と温泉饅頭を食べて、10月26日の英検をがん
ばってとむちを入れた。