fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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岩手の田んぼのこと

2017年04月01日 | 日記
 義父が亡くなって、岩手の田んぼをそのまま継ぎました。
 義父も高齢になっていたので、亡くなるまで十年くらいは、委託という形で知り合いに田植えと稲刈りのほとんどをやっていただいていたので、そのままその方にお願いするという形で続けることができていたのです。なにせ、私達は基本は東京在住なので。田植え、稲刈り以外の水の管理や草刈りは、義父の弟であるおじさんにお願いし、私達は、一ヶ月に一度行き、様子を見る、畦の草を刈る(私ではないですよ)、田植え稲刈りは四隅は私とおじさんとでやりました。ということで、9割は他人の手で維持していたわけです。
 経済的には、はっきり言って赤字です。田んぼを残すためにやっていたようなもの。
 田植機や稲刈り機は、もう処分していて、うちにはありません。

 さて、今年。委託をしていたその方が体調悪く、できないと言われました。あわてて他にやってくださる方を捜していたのですが、見つからず。その方はうちだけではなく、同じように田はあるけれど、人手のない農家を20軒以上請け負っていました。みなさん、大慌てだったと思います。
 結局、いたしかたなく、今年一年は、調整田という形にして、水を張り、米は作らないことになりました。
 
 となったとたん、不思議なのですが、寂しい気持ちがわき起こっています。
 あの9枚の田んぼが、今年はただ水を張るだけなのか、と。
 一枚くらい手で植えて、(四隅を9枚やることを考えたら、一枚分くらいになる)自家用だけ作ったら? と言ったらば、もう農協に「作らない」と報告したので、それはできないのだそうです。そう。米は勝手に作っちゃあダメなんですね。たとえ自家用でも。そうなんだー。

 今年は、ああ、そろそろ田植え。青田。稲の花が咲く頃、黄色くなってくるころ・・・と想像して過ごします。
 来年は、どうなるでしょうか。Sさんのご回復を心からお祈りいたします。

   去年の田植え後。
 ならば、今年は岩手へ行く回数が減るか? いいえ、他の用事もあるし、やっぱり行きますよ!