読書日記と読書ノート 第三部(2013年6月~2015年6月) 吉野三郎

退職してから読書中心の生活をしています。読んだ本の感想を日記に記し、要点をノートに書いています。その紹介です。

128、森炎『司法権力の内幕』(ちくま新書)

2017-03-20 05:36:43 | 読書日記

日記から

2014531()

『司法権力の内幕』を読んだ。裁判官を司法囚人と呼び、見えない権力の規制メカニズムに括られている、とフーコの規律論を引きながら批判している。裁判員制度はこの規制を外から壊す可能性がある、という。著者の批判はもっともだが、分析が浅い。すべてを内部規律による統制で説明する。刑事だけでなく、民事・行政事件の場合はどうか。例外的裁判官が出現するのはなぜか、その処遇はどうなのか。司法内部の規律だけでは説明できないだろう。

(了)


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