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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

ラチとらいおん

2008-03-08 14:55:52 | ひらきよみ(読み聞かせ)

小学校での「ひらきよみ」の記録が滞っていました。

2月15日(金)・6年生 『ラチとらいおん』を読みました。
卒業間近な6年生にふさわしい絵本は‥?と考えたとき
いつも読みたくなる本です。


ラチにとっての「らいおん」、の存在があったからこそ、
君たちもこんなに大きく、色々なことができるようになったのだよ、
という気持ち。

これから先、つらいこと苦しいことがあると思うけど、「らいおん」は
いつも君たちを見守り、君たちを励まし続けているからね、
という思い。

「らいおん」がいたらなあと思うことは、決して恥ずかしい気持ちじゃ
ない。大人だって、「らいおん」がいたらいいなあと、どれだけ
思っていることか‥。



本の中で、一番私が好きなページは、らいおんからの手紙を
読むラチが、素直に涙をこぼしているところです。
そして、読むたびに「見習わないとなあ」と思うところは、この箇所です。

「とりに いきたくないなあ」と、ラチは いいました。
「とりに いきたまえ」と、らいおんが いいました。
「いきたくないよ」と、ラチは いいました。
「じゃ、ぼくが ついていってあげよう」と、らいおんが
いいました。

ラチとらいおん
    『ラチとらいおん』
マレーク・ベロニカ 作 とくながやすとも 訳





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10 コメント

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思い出の絵本 (こもも)
2008-03-09 16:40:06
小さく、弱かった息子に、強くなってほしいと思って買った本。
息子に読んだら、泣いて泣いて・・・しゃくりあげる程泣いて、
「こんな本、もう二度と読まない」と言われた本。
強い子になるようにという親のエゴが、息子の心を傷つけた本。

rucaさんのように、私はここが好きって思った訳でもなく、
ただただ、これを読んだら、強くなれるんじゃないか?と思って読んだ本。
知育絵本と同じ理由で読んだ私。
この本の表紙を見る度に、あのときの自分の愚かさに胸が締め付けられます。

あれから何年もたった今。
今なら、きっと、違う想いで読んでくれるだろう。そんな気がしています。
だから、中学生になる前に、もう一度、開いてみたいと思っていたのです。
とうとう、6年生。その年がやってきました。

たった一度きり開いただけで、封印されてしまった「ラチとらいおん」。
成長した息子と読んでみたい本、ナンバー1なのです。
もちろん、私も・・・成長したよ、ラチくん。

rucaさんの素直な感想を読んで、ちょっと泣いてしまった、こももでした。
絵本を選ぶときは、選ぶ人も、こうやって心で感じなければね。
返信する
私も・・・。 (マーガレット)
2008-03-11 07:48:12
「ラチとらいおん」は 私も「子どもを元気にしてくれる本」だと思っていました。実際に読んで元気になった子どもを知っているわけでもないのに です。
もちろん世界中の子どもたちに力を与えてきた絵本だし、私も大好きです。
でも、こももさんちのお兄ちゃんのような感受性を持った子もいるんですね。息子くんはどんな気持ちだったんだろう、どんな涙だったんだろう、どうして2度と読まないと言ったんだろう、と何度も考えています。
rucaさんの大好きが溢れている絵本、息子くんの涙が溢れている絵本、私はもっと絵本を大切に読まなければいけないとものすごく反省しています。
返信する
こももさんへ (ruca)
2008-03-11 10:54:33
おはようございます。お返事遅くなってすいません。

こももさんの書いてくれたこと、ずしんと胸に響いて
何度も何度も読み返しました。私がこの絵本に出会ったのは
すごく遅くて、小学校での活動をはじめて、市の講習会に参加して、
そこで、講師の方が読んでくれて、知ることができたのです。
この絵本は小さい子向けではなく、むしろ高学年に向くと思うという
先生のお話とともに。

そういう出会い方ができてよかったと思っています。
私だって、泣き虫で甘えん坊でおまけにひとりっこの娘に
「強くなってほしい」という気持ちを、この絵本に代弁してもらおうと
思ったかもしれません、ずっと前に知っていたら。

ほんとに、親も成長しますよね。
今の私は、この絵本を読むたびに、死んじゃった私のおばあちゃんのことを
思い出しているのです。取りにいきたくないなあと言うと、
必ず一緒についてきてくれたおばあちゃんを。
甘やかされて育ってしまったと、自分と祖母との関係を嘆いたこともあったけれど、
自分が親になってみて、そういう下地がどれほど大事だったかが
ようやくわかってきたところです。
返信する
マーガレットさんへ (ruca)
2008-03-11 11:03:49
おはようございます。

私も、こももさんが書いてくれたことをこの2,3日
度々思い出しては考えていました。

絵本を、純粋に楽しむことって、簡単なようだけど、
難しいことなのかなあと思ったり。
子どもの心は敏感だから、なにやら魂胆(?)めいた
ものは、すぐに感じ取ってしまうのだろうなあ、とか。

ラチとらいおんは、さらに「特別」な絵本になって
きました。

返信する
Unknown (琴子)
2008-03-11 16:50:35
rucaさんのレビューもこももさんのコメントを読ませてもらっていて、
ずっと思っていたこと、考えていたことがうまく言えなかったけれど・・・
マーガレットさん、ありがとう。
書いてもらってそうそうとうなずいています。

上の娘は、ALDOが大好きだったけれど、それは自分で選んで頼りにしていた、ということなのかもしれないですね。

こももさんちの息子くんの「ラチとらいおん」のような反応をした絵本が、
うちの場合、「ちいさいおうち」でした。
いくらハッピーエンドでも、途中の苦しさには耐えられないって・・・。
結局、読んだのは一度きり。
子どもの反応には、ときどきびっくりさせられ、親は反省もしますね。
返信する
みなさんの (jasumin)
2008-03-12 10:57:22
記事もコメントも、すごく感じさせられました。
こももさんも、書いてくださって、ありがとうです。
らいおんもALDOも、それから私がおせっかいで読もうとしてた「かぼちゃおばけのまほうのたね」も、いろんな感じ方があるのだと、改めて考えさせられました。
応援歌?応援歌?本当に?って思ってみることも大事ですね。
すごいですね、すごいですね。

私、一昨日から心していますよ。
「じゃあ、おかあさんが ついていってあげよう」って。

返信する
琴子さんへ (ruca)
2008-03-13 10:42:37
おはようございます。

なんか気合入れて、考えに考えて書いたことより、
さらさらっと3つまとめて書いてしまったほうが、
自分の気持ちが、素直に現われてしまうのかなあと
思ったりしています。
「ラチとらいおん」は何年か前の6年生にも、ほぼ同じような
気持ちで読んでいたのですが‥なんかおもしろいものですね‥

>途中の苦しさに耐えられない

そうか、そういうふうに感じるのですねー。
固まりきっていない柔らかな感性の賜物ですね。
なんだか、どきっとすることばかりです。
返信する
jasuminさんへ (ruca)
2008-03-13 10:51:08
こんにちは。

そうなんですよー。ついていってあげよーは大切なこと
なんです。
しかもらいおんってえらいなあと思うのは、始めから
持って来てあげるとか、付いていってあげると言うのではなくって、
最初は「取りにいきたまえ」と言って、それでも、ラチが
不安なのを見て、「じゃあ一緒に行ってあげる」というところですよね。

でもね。
わかってはいるんだけど、つい、「え~」とか、
「行かれるでしょ」とか言ってしまいます、わたし。
らいおんくんを見習わないと‥。
返信する
また長文で (こもも)
2008-03-14 10:13:11
ラチくんを知ったのは、近所の先輩ママの持っていた、お手製「らいおん人形」でした。
一年生にあがる娘さんに、作ってあげたお守りだったそうなのです。
ほつれては直し、ほつれては直ししていたのだけれど、
あるとき、「もう、直さなくてもいい。」と娘さんが言ったのだとか。
「もう、らいおんが一緒じゃなくても平気だから。」と。
「だから、今は、私のお守りなの」って言った先輩の言葉に、感動しちゃいましてね(笑)
いいなー!私も、それ真似したいなーって。
本当に、私って、何もわかってませんよねー。

調度そのとき、雑誌の特集で、
「こんな子には、こんな絵本を読もう!」みたいのがあって、
そこで、「ちょっと弱い子には・・」みたいな欄に、
この本が紹介されていて、もう、これしかない!と購入したのですよ。

ラチくんは、たぶん、息子そのものだったのだと思います。
だから、毎日のように、そのことで息子を攻め立てる
(今となっては)母の言葉が、きっと、絵本の言葉の
後から、ついてきたのだろうなあ。
とくに、
「ともだちさえ こわいのです。だから みんなは、ラチをばかにして、あそんでくれませんでした。」は、ショックだったのだろうなあと思います。
おまけに、なかまはずれにされて、一日中絵本を読んでいるとあって、それは、絵本が大好きであった息子には、かなりのショックだっただろうなと思うのです。
琴子さんの「途中の苦しさに耐えられない」は、全く、その通りだったんだろうなと。

その時期の息子に必要だったのは、
「何してるの!頑張って!」という言葉ではなく、
rucaさんのおばあちゃんみたいなことだったんだろうなと思います。
それもなく、らいおんに丸投げしようとしたんだから、そりゃあ、駄目ですよね。

もう一つ、この時期に読んで泣かせてしまったのが
『ねずみくんのチョッキ』でした。
ねずみくんの友だちを絶対に許さないと、息子が
ハッキリ言ったのを覚えています。
子どもの心って、本当に柔らかくて、でも、ガラス細工のように、すぐに、バラバラと崩れてしまって。
だからこそ、大人が、守ってあげなくてはいけないのですよね。

でも、このラチくんのおかげで、私は間違いに気づけ
たのですから、今の息子のたくましさがあるのは、
やっぱり、ラチくんのおかげなんでしょうね♪
今じゃ、たぶん・・・
『ねずみくんのチョッキ』も、「ありえねー」で大笑いだと思います。
返信する
こももさんへ (ruca)
2008-03-17 14:38:22
こんにちは。お返事遅くなってすいません。

お手製「らいおん人形」のおはなし、たまりませんね~。
そんな雑誌に載ってるみたいなことしている方が、
すぐお隣にいらして、しかも先輩ママだったら、
私も私もって、思ってしまうにちがいないです、私。

おばあちゃん子で、どこへ行くときでも、くっついていて、
気持ちも体も弱くって(むかしは小児喘息だったのです)
そんな自分が大嫌いで、そんな自分をあんまり思い出したくないから
おばあちゃんのこともあんまり思い出さないようにしていた
時期もあったけれど。
結局は、無条件で、自分を受け入れてもらっていたということが
大きくなってから、すごく大事なことだったのだと気がつき、
「無条件で」すべてを受け入れることの難しさを、母親になって
はじめて学びました。

こんなに大きくなった私とrを見て、と時々おばあちゃんに
自慢したくなります(笑)。
返信する

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