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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

にぐるまひいて やくそく 他

2014-10-15 18:14:48 | ひらきよみ(読み聞かせ)

先週の金曜日、10月10日は、6年生のクラスでのお当番でした。

何を読もうか迷いましたが、次の2冊と、もしすこし時間が
余ったら‥の、もう1冊を準備しました。


最初は、秋になったら一度は読みたい絵本。



題名を言った時に、え~ にぐるま~?!(いまどき~)みたいな
雰囲気が漂い、ちょっとざわついたので、この絵本は、今から
200年くらい前の19世紀はじめの、アメリカ東海岸で暮らしている
ある家族の1年の様子を描いたものです、と説明を加えてみました。

お話は、ドラマチックなことはなにも起こらず、10月に、
家族が1年かかって作ったものを、にぐるまに積み込んで行く場面から
始まります。

印象的だったのは、読み進むにつれて(おとうさんがすべての荷を
売り払っていくあたり)、ざわついていたクラスがしんとしずまりかえった
こと。

おとうさんが、はっかキャンディを買って家に帰り、10日ぶりの
家族団欒の時に、皆でそれをひとつづつなめた、という私の大好きな
シーンのあたたかさや、家族総出で、1年間かけて、自分にできる
ことやものを作っていく生活が、6年生にも伝わっていればいいなあと
思いました。


2冊目の絵本は、(迷ったすえに)こちらを選びました。



なぜ迷ったのかというと、書き出しからこんな感じだからです。

子どものころ、わたしがくらしていたのは、
ぎすぎすして、ずるくて、すさんだ街。
ほこりっぽい通りは、
雨のめぐみをうけることなく、
夏の暑さや冬の寒さにさらされていた。
黄色い砂まじりの風が
おなかをすかせた犬のように
ビルの壁をひっかいていた。

その街では何もそだたず、何もかもがこわれていた。
笑顔を見せる人もいなかった。

そこに住む人たちも、ぎすぎすして、ずるくなり、すさんでいたのだ。
そして、わたしも。

わたしは、スリだった。


主人公 の女の子が「スリ」だという話を、朝から、小学校の教室で
読むのはどうなのだろう?と思って、迷ったのですが、
話の展開は、明るい方へ向かっていくわけだし、読み終わったあとに
嫌な気持ちは残らないので、あまり深く考えず、さらりと読んで
みることにしました。 

クラスの雰囲気は、うーん、どうだったのでしょうね。
特別に「スリ」ということを気にしているようには思えませんでしたが。

題名の「やくそく」は、主人公がおばあさんからカバンを盗もうと
したときに、そのおばあさんから告げられたもの。
女の子は、ちゃんと「やくそく」を果たし、自分の街に潤いと希望を
与えたのち、次の街、また次の街へと移っていきます。
そして最後に、かつての自分のように盗みを働こうとした
わかいどろぼう「やくそくするんならね」と、にっこりしながら
言うのです。 

絵の感じも好きだし、なかなかいいお話だと思うのですが、
読み聞かせの絵本としては、どうなのでしょう?またそこへ戻って
いきます。


そして、最後に、すこしだけ時間が余ったので、この絵本を
一緒に読みました、というより、文字がほとんどないので、
一緒に見て、終わりました。

 

 


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