出会ってから2週間余りがたち、やっとこの絵本を手元に置くことができました。
題名は『ムニャムニャゆきのバス』 長新太 作
先日の長新太展で、初めてその存在を知り、原画の力強さに魅せられ、ふらふらと本を
開きはじめたら‥すとんと、穴に落ちてしまいました。そう、感動の落とし穴にです。
この本の何が凄いって、まず手描きのタイトル文字と、タイトルそのもの。見返しの、くねくね曲がっている
道が、よーく見るとちゃんと「ムニャムニャ」と書かれているところ。赤い大地を走リ抜けていく、生きている
(としか思えない)黄色いバス!
ダイナミックとか、ナンセンスとかいう言葉は、この絵本のために使いたい、と思います。
お話のはじまりはこんなふう。
はるか かなたより「ムニャムニャゆき」のバスが
やってくる。「ベエーベエー」と、ブザーのおと。
だれかおりるらしいよ。
「ベエーベエー」は、全編を通してのキーワードになっていて、懐かしい、昔のバスのブザー音を
思い出すとともに、アッカンベーのべーにも繋がっているような気がしてきます。なぜ、そう思ったのか
といえば、ベエーの後にこのバスは、吐き出すようにいろんなものを中から「降ろして」くるからです。
海のさかな・三角定規・トマト・ズボン・むかしの人(徳川家康)・
竜・目玉やき・バス・透明人間
これ全部、バスから降りて(吐き出されて)きたのです。
バスの中から バスがおりてきたぞ。
バスが子どもを うんだのかしら。 「ベエーベエー」
ここらあたりもかなり凄いと思うのですが。ただの「笑い」から「感動のため息」へと、私の気持ちを
高めたのは、お話もそろそろ終盤にさしかかったときに、突然現われたバスの「まえ」とバスの「うしろ」。
これはもう、実際に本のページを繰ってもらわないとわからないと思うのですが、竜と目玉やき の間に
突然、バスを前から見たところと、後ろから見たところの絵が入るんです。普通に考えれば、その「絵」は、
始めにはいってしかるべきですよね。ここまで、色々出しちゃってから今さら「紹介」もないんじゃない、って
感じなんですが。その「落とし具合」というか、その力加減の絶妙さに、足元から崩れ落ちてしまいました(笑)。
長さんは、すごい。長さんは凄い!っていろんな方が言っていますが、私が心底そう感じた瞬間でした、
このページ。
この絵本が出版されたのは、1991年。その頃、世界は湾岸戦争で、その前年にローリングストーンズが
初来日を果たしたことは覚えています。しかし、その頃の絵本の世界は、どのようなものであったのか、
私はまったく知りません。それから15年の年月が流れ‥こうしてこの絵本に感動を覚えることができる自分を、
私は「うれしい」と思います。
が、それにしても、なぜこの絵本はあまり「出回って」いないのでしょうか???
ちひろ美術館のショップにも、期待していたトムズボックスにも、大型書店にもありませんでした。
図書館の棚でも一度も見かけたことがありません。私だけがそうだったのでしょうか。それならそれで
いいのですが、もしも、みなさんも見たことがないのであれば、それはとってもとってももったいないことだと
思うのです。
題名は『ムニャムニャゆきのバス』 長新太 作
先日の長新太展で、初めてその存在を知り、原画の力強さに魅せられ、ふらふらと本を
開きはじめたら‥すとんと、穴に落ちてしまいました。そう、感動の落とし穴にです。
この本の何が凄いって、まず手描きのタイトル文字と、タイトルそのもの。見返しの、くねくね曲がっている
道が、よーく見るとちゃんと「ムニャムニャ」と書かれているところ。赤い大地を走リ抜けていく、生きている
(としか思えない)黄色いバス!
ダイナミックとか、ナンセンスとかいう言葉は、この絵本のために使いたい、と思います。
お話のはじまりはこんなふう。
はるか かなたより「ムニャムニャゆき」のバスが
やってくる。「ベエーベエー」と、ブザーのおと。
だれかおりるらしいよ。
「ベエーベエー」は、全編を通してのキーワードになっていて、懐かしい、昔のバスのブザー音を
思い出すとともに、アッカンベーのべーにも繋がっているような気がしてきます。なぜ、そう思ったのか
といえば、ベエーの後にこのバスは、吐き出すようにいろんなものを中から「降ろして」くるからです。
海のさかな・三角定規・トマト・ズボン・むかしの人(徳川家康)・
竜・目玉やき・バス・透明人間
これ全部、バスから降りて(吐き出されて)きたのです。
バスの中から バスがおりてきたぞ。
バスが子どもを うんだのかしら。 「ベエーベエー」
ここらあたりもかなり凄いと思うのですが。ただの「笑い」から「感動のため息」へと、私の気持ちを
高めたのは、お話もそろそろ終盤にさしかかったときに、突然現われたバスの「まえ」とバスの「うしろ」。
これはもう、実際に本のページを繰ってもらわないとわからないと思うのですが、竜と目玉やき の間に
突然、バスを前から見たところと、後ろから見たところの絵が入るんです。普通に考えれば、その「絵」は、
始めにはいってしかるべきですよね。ここまで、色々出しちゃってから今さら「紹介」もないんじゃない、って
感じなんですが。その「落とし具合」というか、その力加減の絶妙さに、足元から崩れ落ちてしまいました(笑)。
長さんは、すごい。長さんは凄い!っていろんな方が言っていますが、私が心底そう感じた瞬間でした、
このページ。
この絵本が出版されたのは、1991年。その頃、世界は湾岸戦争で、その前年にローリングストーンズが
初来日を果たしたことは覚えています。しかし、その頃の絵本の世界は、どのようなものであったのか、
私はまったく知りません。それから15年の年月が流れ‥こうしてこの絵本に感動を覚えることができる自分を、
私は「うれしい」と思います。
が、それにしても、なぜこの絵本はあまり「出回って」いないのでしょうか???
ちひろ美術館のショップにも、期待していたトムズボックスにも、大型書店にもありませんでした。
図書館の棚でも一度も見かけたことがありません。私だけがそうだったのでしょうか。それならそれで
いいのですが、もしも、みなさんも見たことがないのであれば、それはとってもとってももったいないことだと
思うのです。
ほるぷ出版の、この日本の絵本のシリーズ(イメージの森)、
わたしも、どれもこれも好きです。
今はこの絵本だけ品切れになっているみたいですが、
(しかも、けっこう長い間・・)
きっとまた重版しますよね。
だって、おもしろいもん。
そういう問題じゃあ、ないのかな。
15年も、前の絵本なんですね。
湾岸戦争も、15年も前なんですね。
そうそう、とちゅうで突然、
「まえ」と「うしろ」がデーンとあらわれるんですよね。
ベエーベエーばっかりあたまにこびりついていたけど、
rucaさんの思いを読んでいたら、また見たくなりました!
近くの図書館には、あるかな・・
さすがですね、こうめさん!この絵本1冊見ただけで、
「イメージの森」シリーズの中の本だとわかるなんて。
このシリーズ傑作揃いですよね?
すこし調べてみたら‥
あの本も、この本もこのシリーズだったんだあ!!
と私には驚きの連続でした。
ほるぷ出版は、B・クーニーの本もたくさん出して
いるし、私の中ではとってもよいイメージなの
ですが、やっぱり出版社の「色」ってありますよね?
この絵本のこと、全然覚えていないわたしって・・・!?と思いながら、おもしろそうで、読んでみたくなっています。
↑のシリーズのお話も、楽しいですね!
こういうシリーズがあることも知らなくて、1冊1冊にはなじみがあるものも、通してみると意外な感じがしたりして、おもしろ~いですね。
「ひっぱった」わりには、こんな出来栄えの記事で、なんだか恥ずかしいです‥。
美術館でこの絵本を知ってから、実際に図書館で借りるまで、かなり時間がたっていたので、手にしたときは、これだった?みたいな気持ちにちょっとなりました。もし、原画を見ていなかったら、こんなに感動したかなあとも。
でも何度も何度も読み返すうちに、またひたひたと感動が甦ってきました。書店においてもらいたいですね~ぜひ。
ワタクシも「ムニャムニャ」探しているのです。
そんなわけでこちらにたどりつきました。
探しているのは、実は3歳の息子でございます。
「キャベツくん」のファンでもあったので、ちひろ美術館へも足を運びました。
あまり興味のない両親とでしたが、それでも時間をひっぱって観てきたつもり。
一方、ちょろちょろしてて両親に「飽きてるみたいだから早く!」と言わせた張本人の息子。
それなのに数日後はっきりと「ムニャムニャゆきのバスほしいな」
初めはなんのことか分かりませんでしたが、よくよく聞いてみると
「きゃべつくんとこにあったじゃない!」ということで
長新太さんのご本なんだなと。
あれだけ観たつもりなのに、覚えていない自分にもショックでした。
それからも軽い気持ちで、本屋さんに行ったついでに探すカンジでしたが、ない!ナイ!どこにも無い!
思い切ってお取り寄せお願いしたら、できませんとのこと。
それで真剣に探してみようかなと、ネットに頼り始めました。
7月のオークションに出ていたようですが時既に遅し。
もしかしてrucaさんがゲットされたのかしら。
もし違うのでしたら、どちらで???
3歳の息子さん、すっかり「ムニャムニャ」の虜になって
しまったのですね。長新太さんがお聞きになったら
さぞ喜ぶことでしょうね。私が、100回、文章に書いて
誉めるよりも、3歳のこどもに「その本が欲しい」と
言われたほうが絶対嬉しいはずですもの。
ところで、本のことですが。当初私も、すぐに買えるだろう
と軽い気持ちでいたのです。が、トムズボックスにも
なかったので、四日市のメリーゴーランドにならあるだろう
(7月にちひろ美術館とはまったく別で、長新太展を開いた
お店なので)と期待していたのです。しかし、展覧会が
過ぎたせいか、お店にもそう多くは長さんの本はなく、
ムニャムニャもありませんでした。
私は、市の図書館で予約して借りて、この記事を書いたので
自分の持ち物ではないのです。また、どこか購入できる
サイトがあるのかどうか、探してみますね。もしも1冊
見つけたら、MMさんにお知らせします。私が持っているより
3歳のお子さんに読んでもらいたいという理由からです。
(HPか、メールのアドレスにリンク貼っていただければ
連絡します)
ちょこっと、しかもいきなりおじゃました者ですのに・・・
世の中、良い方ばかりで嬉しいです。
ワタクシの周りは。
とりあえずこちらも図書館で探して、一度は親子で
読んでみようと思います。
Profile拝読しました。
ワタクシもこどもが生まれる前から「絵本」好き。
これからもおじゃまさせていただきますね。
そうですね、とりあえずは図書館で借りて読むしか
なさそうですね‥。お近くの図書館ですぐに見つかる
ことをお祈りしています。
お子様と一緒にムニャムニャを楽しんだら、ぜひ
その感想も聞かせて下さいね。楽しみしています。
でもワタクシの感動とはウラハラに、初めの息子の反応はイマイチ・・・
時が経ちすぎてしまったからでしょうか。
こどもは正直ですからね。
近くの図書館にはなかったので、実家の父ご用達の図書館で借りてもらい、
延長までして計1ケ月持ち歩き、ちょっと時間があれば
電車の中や、カフェやレストランでの待ち時間などで
楽しみました。
だんだん記憶がよみがえってきたのか、新たな気持ちでかは分かりませんが、
ふたりではまってました。
ハロウィンで盛り上がっているディズニーランドでの行列待ちでも
「むにゃむにゃだして!」
息子は「バスからバスが降りてくる」ところが一番のお気に入り。
「徳川家康」も強烈だったようで、よく「とくがわいえやすはむかしのひと」
とつぶやくあやしい3歳児になっております。
さよならは名残惜しく、返却に付いていったら図書館お休み。
また借りてきてもらったむにゃむにゃは、読み終わると必ず
「としょかんおやすみだったねえ」
と本とは全然別のコメントになっております。
そんな息子が最近はまっているのが、中川ひろたか氏。
rucaさんがお気に入りの荒井良二さんの友人代表を名乗っていらしてので
ご紹介してみました。
鎌倉に中川さんが開いていらっしゃるカフェ兼本屋さんがあるのです。
3回中2回はご本人がいらして、一緒に遊んでくださいました。
先週おじゃましたときは、ふたりで(ひろたかさんと3歳児)
Beatlesを熱唱して、また歌いに行きたいと勘違いしております。
荒井良二さんのノルウェーでの授賞式に同行されたそうで
トナカイ料理のお店での思い出の絵を飾るとこでした。
機会がありましたら、rucaさんもぜひ♪
『ムニャムニャ~』のこと、中川さんのこと、楽しいエピソードを含め、色々お話くださって、ほんとうにありがとうございます。
もしも、道ですれ違ったとしても、たとえ手を繋がれている3才くらいの子が『ムニャムニャゆきのバス』を持っていたとしても、「あのその本どこで‥?」とか「わたしもその絵本が大好きで‥」とか話し掛けたりは決してできないのに、ブログを通してだと、こんなにもいろんなことを共有できることに驚いています。(会ったことのないMMさんちのお子様に、すでにとっても親しい気持ちを抱いているし)
どうにかして、もう少し『ムニャムニャ~』流通するようにできないものでしょうかね‥。せめて、どこの図書館でもすんなりと借りられるくらいに。
鎌倉はうちからだと、1時間半くらいかかるので、気合を入れないと行きにくいちょっと旅行気分の場所なのですが、いつか、機会を作って、中川さんのお店にも行ってみたいと思います。荒井良二さんの友人代表を名乗っている方ですものね、ぜひお会いして、何か話し掛けてみたいです。