my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

かさかしてあげる

2007-07-09 11:16:36 | ひらきよみ(読み聞かせ)

 先週の金曜日に、2年生の教室で読んだもう1冊はこの絵本。 

  かさかしてあげる
       『かさかしてあげる』
        こいでやすこ 作

 

 雨に関する絵本は、やはり6月かなあと思い、図書館でいろいろな雨の日絵本を探して
いる中で、見つけました。

 開いてみたら、びっくり。表紙の女の子は、なっちゃんではないですか!!

 なっちゃんが主人公の『むんむんあついひ』という1999年8月号の、こどものとも年少版を
娘が愛読していたのです。

 なっちゃんのシリーズはそのあとに『なっちゃんもついてこーい』2003年11月号、
『なっちゃんのゆきうさぎ』2007年1月号があり、私は勝手に「なっちゃん3部作」だと思っていたの
ですが、今回見つけた『かさかしてあげる』は、1996年のこどものとも年少版だったので、
なっちゃんの初登場で、シリーズとしては4部作だったということを知りました。

 それがなんなの??という感もありますが、私的には、大発見です。


 そういう個人的な懐かしさもおおいに手伝い、すこし短いかもと思いつつも、とても愛らしい
話なので、読んでみることにしました。


  あめが ふってきた。

  かさが ないの。 こまったな。

  かさ かしてあげる。

  ありさんのかさは ちいさい かさね。


 雨宿りしているなっちゃんのところに、こんなふうに、虫や動物が自分用の傘を持って
きてくれるのです。どれも自分サイズの傘なので、なかなかなっちゃんに合った傘は見つかりません。

 『うみべのハリー』の時には、静かに聞いていた2年生も、次に現れる傘はどんなんだろうと
いろいろ推測し始めて、ああこれも小さすぎ。これじゃあ傘にならないよ、と感想がどんどん
言葉になって出始めます。

 くまさんが、自分の大きい傘を持って現れて、今度はよさそうだねと納得顔のこどもたち。

 だけど、くまさんの かさは おおきくて おもい のでした。


 そこでお話は急展開。いぬのジョンが赤い傘を持って走ってきます。
 赤い傘は、「なっちゃんの傘」でした。赤い傘をさしたなっちゃんを先頭に、傘をさした動物たちの
行列が続きます。  かさの ないこ いませんか? で、お話は終わり、最後のページには
雨に打たれているスズメさんが一羽…。

 えー、もう終わりなの? みじけえー。

 ジョンが出てきてからお話はすぐに終りになってしまうので、(私もそうですが)2年生も
もっともっと話が続くといいなあと、思っていたようでした。

 年少版の本を入れるのなら、やはり1冊目が多少長くとも、3冊読むべきだったかなあと
考えながら、教室をあとにしました。

 


 
 『かさかしてあげる』 初出 こどものとも年少版1996年6月号
 『むんむんあついひ』こどものとも年少版1999年8月
 『なっちゃんもついてこーい』こどものとも年少版2003年11月号
 『なっちゃんのゆきうさぎ』2007年1月号
 






コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« うみべのハリー | トップ | キュウリの匂い »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
子ども (こもも)
2007-07-09 15:14:37
くすくす。うちの息子も、しょちゅう言いますよ。
「みじけーっ!」
ツマラナイ訳でもなさそう。
もっと聞いていたい欲求が、その言葉なのかしら?
子どもって、使える言葉が少なくて、自分の感情をどう表現してよいかも、まだ、良くわかっていなくて。
だから、大人には、ちょっと、びっくりの一言が多いですよね。
面白いなあ。子どもって。
聞き読み。やめられませんね
返信する
なっちゃん (フラニー)
2007-07-09 23:20:27
おぉ!なっちゃんって、こんなにシリーズ化されていたんですね。
最近の「なっちゃんのゆきうさぎ」しか知らなくて。
あと、かがくのともで、「なっちゃんのなつ」というのがあるのですけど、これももしかして、同じなっちゃんでしょうか。
(でも、文は伊藤比呂美さん/2003/9月号)

↓チャコさんの画風って、いろいろあって多彩なんですね!
返信する
こももさんへ (ruca)
2007-07-10 10:31:54
おはようございます。

うちのほうでは、雨が降り出しましたが、こももさんちの
ほうはいかがでしょうか?
傘がなくてもぎりぎり自転車に乗れるかなあという
程度の(←人によって基準がちがうけど)ちょうどいい
感じの雨降りです。

ふふ。女の子はそういうとき「みじかっ」ってすぐに
言います。「すくなっ」とか「でかっ」とかも‥
(男の子もきっと言ってますよね?)
最初のうち「きもっ」って娘が言うと、違和感を覚えて
いたのですが、段々慣れて、しかもちょっとおもしろく
思えてきて、私も時々使ってるかなあ。

みじけえー は、さすがに娘は使わない言葉なので
男の子にそういうふうに言われると、すごく新鮮で
かわいかったです。そうなんだよ、おばちゃんも
みじかっ!って思ったのよ、と返してしまいそうでした。
返信する
フラニーさんへ (ruca)
2007-07-10 10:44:02
おはようございます。

フラニーさんだったら、なっちゃん、知ってるかなと
思ってました。

『なっちゃんのなつ』は、どうなのでしょうね?
発売された時に、書店で見て、これは‥と考えたような
記憶がかすかにあるのですが。
年少版のなっちゃんのシリーズには、ジョンという犬と
けんちゃん(だったかな?)といういたずらっこが
出てくるので、『なっちゃんのなつ』にも、その一人と
一匹の気配が感じられれば同じかな。あー、でも
テキストが伊藤比呂美さんってことは、ちがうかな。

※加藤チャコさんの絵。そうですね、いろんなタッチの
ものがありますよね。だいぶ前の「おおきなポケット」に
たまたま二人のお嬢さんの写真が載っていて、私の記憶の
中のチャコさんにあまりにも似ていたので、すぐに
わかりました。ただ、それだけなんですが‥
返信する
なっちゃん!! (jaune-brillant)
2007-07-31 05:11:52
こんにちは。ご無沙汰しています。
なっちゃんのシリーズこの1冊目、『かさかしてあげる』知りませんでしたよ~。
わたしは『むんむんあついひ』が最初でした。昨晩、娘達と久しぶりに読んだので、記事にしようと思っているところでしたので、うれしくなってしまいました。
『かさかしてあげる』も、探してみます!!
返信する
jaune-brillantさんへ (ruca)
2007-08-01 12:37:40
こんにちは。こちらこそご無沙汰しています。

『むんむんあついひ』

今日みたいな日にぴったりな1冊ですよね~。
麦わら帽子かぶって、庭での水遊び…
ああ、とっても懐かしい日々ですよ。
玄関の前にビニールプールを出して、
そこで遊ばせてたりもしていました。

そんな小さな女の子だった娘も、今日から
小学校の臨海学校へ行ってしまいました。
3泊4日、帰りがすでに待ち遠しい母なのでした。
返信する

コメントを投稿

ひらきよみ(読み聞かせ)」カテゴリの最新記事