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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

くもりのちはれ せんたくかあちゃん

2006-07-20 17:33:20 | ひらきよみ(読み聞かせ)

 今日で、娘の通う小学校の1学期が無事終了しました。6月に風邪で数日欠席し、先週軽い熱中症で、初めて保健室のベッドにお世話になった以外は、とても元気に小学4年の1学期を終えました。いろんなことのがんばりに拍手を贈っておきました。

 さて、私の「読み聞かせ」、1学期分は、7月7日(金)にとっくに終了してました。パートナーのOさんは、お仕事の都合でお休みだったので、2年生のクラスで、2冊読んできました。

 最初に読んだのはこの絵本。みなさまご存知の『せんたくかあちゃん』の続編で、「こどものとも」から2002年4月号(553号)として出版され、つい最近ハードカバーにもなったようです。


くもりのちはれ せんたくかあちゃん
 『くもりのちはれ せんたくかあちゃん』

    さとうわきこ 作


 毎回、クラスで読む本を選ぶ時に‥たいていの場合「直感勝負」なんですが(笑)、何冊も候補を選び、家で読み比べてみたりすることもあります。そこで気が着くというか、再確認、再認識するのが、「自分の好きな本の傾向」で、私は、科学系の絵本よりは、断然ものがたり系が好きなんだなあ、といつもいつも思うのです。

 この本に決める前も、夏に育つ植物の話やら、虫に関する絵本やらも読んではみたのですが、いまいちしっくりせず。前週のミーティングの前に、大型絵本『せんたくかあちゃん』を1年生のクラスで読んでいるのを見学させてもらい、とっても楽しかったので、家にあった「こどものとも」からその続編を探して試しに読んでみたところ‥やっぱりこっち!と思ったしだいです。

 季節的にも「くもりのちはれ」を望む毎日でもあるし、ちょうどいいかなあ、と。それに、あんまり関係はないけれど、私、家事の中で洗濯が一番好きなんです。本の中のかあちゃんのように、たらいと洗濯板だったら、胸を張って好きと言える自信はしぼんでしまうけど、それでも、ほぼ毎日洗濯して、干して、乾かして、畳んで、しまってをやっています。

 『せんたくかあちゃん』の時はたしか、洗ってもらったかみなりたちの顔から、目や鼻や口が消えてしまって、後からマジックペンで描いてあげていましたよね?最初の顔より、かなりかわいい顔になるところがおもしろかった‥。
 こちらの『くもりのちはれ~』の方でも、かあちゃんは、かみなりたちを ごしごし さっさか 洗っていくのですが、乾いた後も顔はそのまんま無事でした。けれど乾き過ぎちゃって、みんなバリバリ ゴワゴワ。そこで、お風呂に入れるという名案をかあちゃんは思いつきます。
 かみなりたちが入るこのお風呂‥木の丸い桶型、とっても懐かしくなりました。私が子供の頃、うちのお風呂もこんな感じの木でしたから。

 一番の見せ場というか、楽しみどころは、見開きページいっぱいに、大凧に繋がれた洗濯ロープが雲の上まで昇って行き、干された服とともに、かみなりたちも大勢でゆらゆらしているところでしょう。2年生の子供たちも「すげぇ」と言って笑っていました。

 そらは いつのまにか いい てんき。
ゆらり ゆらり みんな きもちよさそうに かぜに ゆれています。



 
さて、2冊目の本ですが、「あえて」 かがくのともから選んでみたんです。
 2002年7月号(400号)
 『てとてとてとて』 浜田桂子 作
 
英語のタイトルだと“Our Hands with Miracle Power” こっちの方が中味を表わしていて、わかりやすいですよね。その題名通り、手を使っていろんなことができるよ、手はこんなに素敵な使いみちや、素晴らしい力を持ってるよ、という本なんです。たとえば‥

 ころんだり ぶつけたりして
 どこか いたいときは
 てで なでてごらん。
 いたみが ずいぶん おさまるよ。
 (P10より)


 なきそうになっている ひとの てを
 りょうてで そっと つつむ。
 「そばに いるからね。げんきになってね」って
 ては つたえてくれる。  
(P18より)

 最後のページに書かれている文章がとってもいいなあって思って、それでこの本を読みたいと思ったのですが。

 
 てって
 すごいなあ。

 もしかしたら
 ては
 こころが
 でたり
 はいったり
 するところ
 なのかもしれない。

 
 でも、なんか思ったほどの反応がなかったというか‥子供たちの入り込み具合は、明らかに『くもりのちはれ せんたくかあちゃん』の方だったなあと思い‥すっきりしない気持ちのままに、ずっと一緒に活動してきたHさんに相談してみました。
 本の内容が2年生に合わないのか。本そのものが「読み聞かせ」に向かないのか。私自身がこの本にマッチしていないのかなどなど‥。Hさんもこの本を持っていて、読んでみようかなあと考えたこともあったそうですが、なんとなく説教ぽい雰囲気を感じ、クラスでの読み聞かせは、「やめとこ」と思ったそうです。個人的に楽しむのには、いい本だと思うけどとのことでした。

 そうかもしれないなあ、と私も思い、まだまだ「読み聞かせ」の勉強は続くのでした。


 


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4 コメント

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私も・・・ (riru)
2006-07-21 09:13:58
せんたくかあちゃんのお話、楽しいですよね♪

私も知識・科学系より物語・空想系。

そして、シリアス・しっとり系よりお笑い・ワイルド系(!?)

読み聞かせ仲間には「山姥・魔女ものは任せた」と言われています(^^ゞ

でも、集団での読み聞かせでは、盛り上がらなかったけど

子供の心に残る本ってあるみたいですね。

1冊目に科学系で静かに、2冊目は物語で楽しく、

というパターンもいいかもしれませんね☆
返信する
riruさんへ (ruca)
2006-07-21 15:14:50
こんにちは。遊びに来てくれてありがとうございます。



そっか、riruさんは「山姥・魔女もの担当」の方なんですね(笑)。



私は何かな‥?



物語・おはなし系が好きなんですが、お笑い・ワイルドとなると、ちょっと自信がないかも。強いてあげれば、アジアの昔話が得意かな。自分が好きだから、入り込んでしまうし、練習もたくさんしたから、そう思えるのかもしれませんが。

あと、谷川俊太郎さんの詩や、お話を読むのはかなり好きですね。



1冊目に科学系・2冊目に物語っていうのも、いいかもしれませんね。今度試してみますね。どうもありがとう。
返信する
せんたくかあちゃん (新歌)
2006-07-23 23:26:47
続編、まだ読んでいないのです。

すごく気になります。せんたくかあちゃんといえばいいお天気か、雷の音!

でも曇りのち晴れ…是非読んでみたいです。

生徒さんたちの反応も良かったのですね^^私も以前『せんたくかあちゃん』を

1年生に読みましたが、やはり盛り上がりました。
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新歌さんへ (ruca)
2006-07-25 15:49:41
こんにちは。そして、お誕生日おめでとうございます。

ご両親から図書カードを貰ったとのこと、羨ましいです。



ところで、「せんたくかあちゃん」。

続編の「くもりのちはれ」は、文字通り、曇り空からお天気に変わっていくのですが。はじめの曇り空にも全然めげることなく、わしわし洗濯し、それを「雲の上はいつだって晴れなんだから、雲の上に干せばいいんだよ」というかあちゃんの豪快さが、とっても気持ちいい作品です。

やっぱり「かあちゃん」というものは、そういう太っ腹さを持っていなければ、と思ってしまいます。
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