幻想伝説エッセイ

早く船を完成させて、大海原に飛び出したいのよ。

人は発展を求める

2005-07-18 08:14:51 | エッセイ
カードワースは個人で成り立っているわけではありません。
大勢の方がいて始めてひとつのゲームとして成り立つわけですから、自分ひとりが良いシナリオを作っていればいいというわけにはいかないのがカードワースです。
もし自分だけがシナリオを作っていればいいというのであればツクールあたりの方が他人の存在に惑わされることなく自分のやりたいようにできるでしょう。

自分がシナリオを作る際にはカードワースの発展というものを心の中で意識しています。
自分の中にそういう意識があるということを最初から認識していたわけではありませんが、自分の心を分析してみるとそういうことになるわけですね。
そしてそれが個人で創作活動をするのとは違ったカードワースにしかない魅力であり、それと同時に個人で解決できない難しさがあるわけです。
ツクールあたりが個人競技ならばカードワースは団体競技といったところですね。

またカードワースの発展に貢献するということはシナリオ作成の大きなモチベーションとなります。
自分の作ったシナリオが多くの人に影響を与えて、より多くのシナリオ作者を生み出すきっかけになったりすれば、それだけでワクワクするでしょ?
逆にいくらがんばっても自分がカードワースに取って必要とされていないのではないかといった考えが心を支配してくればもう最悪です。
実際に自分もそういった気持ちになったことがありましたし、そういう時は全てを消して撤退したくなります。
撤退しなかったのは他の人が撤退するのを見て残念だと思ったからに他なりません。
自分がされて嫌だと思うことを人にするわけにはいきませんからね(笑)。

自分達のような個人もそうですが、カードワースのようなひとつの集団も時間が立つに従ってその姿や形態は変化していきます。
また生じてくる問題というのも時期によって様々です。
自分がカードワースに参加した頃も問題を抱えていましたが、あの時の問題はとにかく良いシナリオを作れば良かった、その事によってカードワースが発展していくと信じることができて、そして実際に多くの良いシナリオが作られ、その状態は去年まで右肩上がりで続いてきました。
つまりあの当時の問題はすでにクリアしているわけです。
で、今カードワースが抱えている問題は当時の問題とは本質的にまったく別物なのだということです。
今の問題はせっかく新しく入ってきたシナリオ作者に対する誹謗中傷問題であり、カードワースの評価システムを考え直さねばならないこと。
それ以外にもクロスオーバーや撤退される方のシナリオの問題など様々です。
今の状態は良いシナリオを作ったからといってカードワースが発展していくわけではなく、そのことだけをしていても閉塞感しか生まれないこと、シナリオ作成に対して虚しさを感じさせてしまうところに問題があるのです。
多くのシナリオ作者がそう感じてしまったらカードワースに対して野心的に取り組む者も出てこなくなるでしょう。
そうなったらカードワースはダラダラとした活力のない世界となってしまうでしょう。

こういった問題はもはや個人でクリアできる問題ではありません。
ですからカードワース全体で物事に対処していかなければならないのですが、この問題というのはカードワースの体質、構造的な問題なので口で言うほど簡単な問題ではない。
とにかく言えることはカードワースはその歴史始まって以来、最大の壁にぶち当たっていると自分は認識しているということです。

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