幻想伝説エッセイ

早く船を完成させて、大海原に飛び出したいのよ。

本物の魅力と原点回帰

2007-06-20 18:25:21 | エッセイ
自分がカードワースに参加したのは初期の作品があったからこそであり、何とかしたいと思ったのも初期の作品があったればこそです。

2002年の頃もカードワースは停滞していましたが、それを打破するためにはどうすればいいかと考えたとき、上っ面の技術などではなく、本物の魅力でなければ駄目だという思いがありまして。
自分が初期の作品に惹きつけられたように、自分の作品も初期の作品のような本物の魅力を持たなければならないと。
そうでなければカードワースを復興させるのは無理だと思っていました。

それで自分がシナリオを作るときに意識するのは、初期の作品のように生き生きとしているか、本当に楽しんで作っているか、評価を気にして守りに入っていないか、虚栄心などが間違った方向に作用していないか。
そう自分の心に問いかけながらいつもシナリオを作っていました。
そんな自分のシナリオより、自分から見ると上っ面の技術にばかり走ったシナリオの方が、絶賛されていましたけどね(笑)。

最近プロ野球で西武の裏金問題といった不祥事があって、観客が減少したという数値データがありますが、カードワースではそういったものがない以上、すべて観念論で片付けられてしまいますよね。
今のカードワースだって見方によれば、十分盛りあがっているということにしてしまえるわけですから。
今発表されているシナリオにしても、馴れ合いで誉め合っていれば、一見盛りあがっているように誤魔化せるわけですよ。
カードワースには自分から見ると、そういった嘘の世界で満足できる人間が多いなと思いますね。
まあ、中には天然もいるかもしれませんが(笑)。

初期の作品が生き生きとしてる理由のひとつとして、当初はまだカードワースに発展の可能性を感じる余地があって、それがシナリオ作者のメンタル面に良い影響を与えていたというのがあるかと思います。
とにかく昔は熱かったでしょ、今と違って。
で、様々な試みがありましたが、すべて失敗に終わってしらけムードが漂いはじめて、今に到るわけで。
可能性があれば人間は誰でもがんばれるし楽しいし、だけど何やっても無駄といった状態になればしらけた気分になるのは当然ですよね。
精神面がシナリオの出来にどのような影響を与えるかなんて証明するのは難しいですが、シナリオ作りにおいて一番重要なのは技術よりも魂だというのは、本来ならありきたりのことでしょう。

最近はゲーム業界で原点回帰の動きがあるそうで。
自分はフリーゲームばかりで市販のゲームは全然買ってなかったので知らなかったのですが、最近のゲームデザインはとにかく複雑な方向へと進んでいたらしく、それがゲームの売れなくなった原因と言われているのだそうな。
そこで任天堂がもっとシンプルにということでDSやWiiを作ったということらしいです。
カードワースで原点回帰と言えば、やはり初期の作品でしょう。
馴れ合い体質などは原点回帰しなくてもいいですけどね(笑)。

6 コメント

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見つけちゃいました (ceevol)
2007-06-21 20:54:38
お初にお目にかかります。
ceevolと申します。

ってことでこちらの自己紹介は勝手に終了w

いやぁ、本当に感動しました!!

CardWirthに惚れ込んで、随分と前からプレイし続けてきたんですが、最近はCW関連のサイトで更新し続けている方も少なくなってきたなぁ…

と、寂しく、公式ギルドを眺めておりました所、サーフィンの果てに、ここにたどり着きました。
(どういう経路をたどったか覚えてませんが…)

なにか自分のCWに対する思いを久々に共感できたというか。
まだ熱心にCWについて語っている人がいるんだなぁ、と感動してしまいました。

最近、CWで遊んでても過去の遺産を掘り返しているだけというか、何だか寂しい物がありましたから。

CWはとても魅力的で素晴らしいゲームだと思います。
それが、こんな所で終わってしまうのはとても寂しいです。

でも、今日、この元気なサイトを見つけることができて何だか癒されました。

これからもブログ読ませてもらおうと思っています。

頑張ってください^^

熱烈に応援!
見つけちゃいましたか (ロードリヴァー)
2007-06-21 22:50:08
はじめまして。
コメントありがとうございます。

カードワースは本当に魅力的ですよね。
多くのクリエイターが集まって一つの世界を共有できるというところが素晴らしいです。
今回はもしカードワースを再生できたなら、原点に戻ってスタートするべきという意味合いを込めてみました。
これが将来の糧になるかは判りませんが、とりあえず先のことは考えずに書いてます(笑)。
はじめまして (シュウ)
2007-06-25 02:52:10
はじめまして、シュウと申します。
ただいまメールが使えないため、不躾ながらコメント欄で質問いたします。
蜃気楼の塔の作者様でいらっしゃいますよね?
自分の手元にはなぜか2部までしかなく、残りの1部が検索しても見つからないままこちらへたどり着きました。
正直あと1部で完結というのが生理的に不快なのですが
現在公開はしていらっしゃらないのでしょうか。
それとも自分の勘違いなのでしょうか。
あ、遅くなりましたが以後よろしくお願いいたします。
はじめまして (ロードリヴァー)
2007-06-25 21:44:21
自作シナリオですが、現在は公開停止中でして。
再公開の予定はまったくなくて、どうしてもほしいという方へはメールで送付しています。

シュウさんは現在メールが使えないということで、もしお急ぎでないということでしたら、メールが使えるようになってから、「シナリオくれ」というメールを送っていただけたら、こちらから送らせていただきますけれど。

プロフィール欄にも書いてありますが念のためこちらにも。
lordriverアットmail.goo.ne.jp
応援 (杏)
2007-07-02 13:40:24
はじめまして、杏といいます。
アンテナからお邪魔しました。

このブログの充実ぶりには感嘆してしまいます。
思わず頷いてしまったり、違う価値観からの刺激をいただいたり、楽しく読ませていただいてます。

 無難さや見かけの作り込みに走る傾向と、それを空虚に賞賛する傾向。これはあたしも感じます。最近カードワースを始めて各方面を見て回らせていただいたのですが、"名作""良作"といわれる作品の中には、個人的に全く魅力を感じないものも少なくありませんでした。どちらかといえば面白いシナリオこそ"人を選ぶ""バランスが""絵が""ここはこうじゃないとおかしい"など的外れな批評を受けていますよね。

 カードワースっていう狭いコミュニティを選択した時点で既に人を選んでいますし、むしろもっと選んで、媚びずに自分が本当に作りたいものを気兼ねなく公開できる雰囲気になることを願って止みません。

 デートシナリオ大好きだ。
書き込み感謝です (ロードリヴァー)
2007-07-02 23:15:27
はじめまして。
恐らく多くの人が同じような感覚を持っているんじゃないかと思います。
単に表面に出てこないだけで。
ていうか、そう信じたいですね(笑)。

それが正しかったと証明するためには、もはや独立して新たなシナリオ追加型RPGを誕生させるしかないかなと。
そうなったとき初めて、ここで書いたことに意味が出てくるかなと思ったりします。

デートシナリオだと四季さんのシナリオが思い浮かびます。
プレイ日記でファルマ相手にプレイしようかと。
ファルマの片思いで終わってしまう予定ですが(オイ)。

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