フランス語習慣

仏検1級合格者によるフランスとフランス語のおいしい話。語学とフレンチに舌鼓。(Opera 推薦)

ガンダム

2009-08-30 22:23:08 | 旅行
明日が最終日とのことで、お嫁さんと一緒にお台場に出かけました。お目当てはガンダム。熱狂的なガンダムファンではないのですが、せっかく、東京に住んでいることだし、目も早く覚めたことだし、少し出かけようかみたいな軽い気持ち。



友人からはあちこちで「おおっ」という声が聞こえるとのことでしたが、そんなことはなく、ひたすら携帯で写真を撮ろうとしている人たち。かっこよくそびえ立つガンダムとは対照的に、携帯で写真を撮るポーズのかっこわるいこと。なんだか、間抜けに思えて仕方ありません。



九時頃には後にしたのですが、その後、東京地方は雨。早朝、ガンダムの足下を駆け抜けていた砂煙は消えたでしょうが、雨では傘のおかげでガンダムを拝むのも大変だったのではと思います。

なにはともあれ、これを考えて実行に移した人たちは偉い。

イレール

2009-08-24 15:59:25 | グルメ


イレール」もお嫁さんが以前からチェックしていたお店。イレールというのはフランス語の「irréel」という形容詞らとったお店です。「réel」というのが「現実の」という意味の形容詞。平たく言えば、英語の「real」というわけです。その「réel」を否定形にすると「irréel」となりますから、「非現実な」という意味。果たしてどのような料理が出てくるのか? 二人とも Menu B を選択しての出発。



「今が旬の鮮魚のカルパッチョ 春を感じさせる春菊と緑コショウのドレッシングで」

この日の鮮魚はマダイ。こんもりと盛られた野菜のためにマダイが見えません。写真としては間抜けな感がしますが、実際にいただくときには、こんなに野菜がある! とうれしいですよね。これはお嫁さんのチョイスですが、ぼくも分けてもらっておいしくいただきました。



「10種類の野菜と地鶏ささみのプレッセ 沖縄産シークヮーサーとハチミツのソース」

ぼくのチョイス。右上の点点がシークヮーサーと蜂蜜のソース。絡めて食べるのがベストでした。十種類も野菜がプレッセされていると宝石箱みたいですね。



「鴨燻製のムースとパータフィロのミルフィーユ グリーンアスパラガス添え」

お嫁さんのアントレ二皿目ですが、非常においしかった。単なる鴨なら感動は生まれなかったかもしれませんが、燻製ということが予想されないアクセントを与えていました。すばらしい一品。



「赤、黄パプリカとクリームチーズのテリーヌ カルダモンを香らせてクミン風味のパイエット添え」

このお店の特色に豊かな色彩感覚というのが挙げられるかもしれません。もちろん、フランス料理は見た目もきれいな料理が多いのですが、とりわけ色彩の対比がアクセントとして登場しました。ぼくの二皿目のアントレであるこの料理もその例。



「レッドビーツの冷たいスープ」

フランス滞在中苦手だった食べ物がレッドビーツ。思うに、そのときの味付けが合わなかっただけなんでしょう。このスープはとてもおいしかった。

La plupart de mes amis en France seront surpris de savoir que ce plat m'a beaucoup plu car la betterave rouge était une des rares nourritures que je n'ai pas aimées lors de mon premier séjour dans la région bordelaise. Vu qu'il y a de nombreuses façons de cuisiner de la betterave rouge, il est fort possible que celle que j'ai essayé ne soit pas allée avec mon palais !



「山形産三元豚フィレ肉のフォワイヨ風 マデラ酒ソース」

デザインされた料理の置き方が美しい。フォワイヨ風というのは聞いたことがなかったのでお嫁さんは興味津々でお願いをしたのですが、この賭は吉と出ました。豚肉が甘く感じられ、それがマデラ酒のソースといい相性。これは満足です。



「仔羊のロースト パプリカのソース セージとエストラゴンの香り」

パプリカのソースが左隅にあり、それをせき止める堤防のように仔羊のローストが配されています。デザイン性を感じる料理。

見た目ばかり強調しているようですが、味はもちろんしっかりしています。



お嫁さんのチョイスは確か桃のデセール。とてもすっきりしていて、個人的にはこちらの方がお勧め。



こちらはぼくのチョイス。食事はショコラとエスプレッソで締めくくりたいという気持ちを貫いてみました。

この日は夏と言うこともあって、白ワインでお願いしました。お安い Sancerre にしたのですが、ワインリストのメニューとしてはやや高めでしたので、ディナーで行くとなれば少し財布に気合いが必要かもしれません。

ただ、料理の味と卓越したデザイン性はユニークだと思います。若いカップルがデートなんかでランチに使ってもいいかもしれませんね。

Le Bourgignon

2009-08-15 18:56:09 | グルメ
五月の連休にランチでお世話になったとき、あるワインが目にとまりました。リーズナブルな価格と、そのワインの魅力のとりこになってしまって、とうとうディナーを予約。六月の初めですがル・ブルギニオンに出かけてきました。



Amuse-bouche はおなじみのグジェール。



「ニンジンのムース」



「海の幸のジュレ」

前菜の選択肢にこれを見たら最後、この魔力から逃れることはできませんでした。磯の香りや味が苦手な人にはお勧めできませんが、そうでない限りは、磯の味がビビッドかつフレッシュ。これはテンションあがります。

オレンジ色をしているのは、もちろん、ウニ。



本来、ワインは料理を引き立てる脇役です。しかし、主役ではなく、脇役が見たいから舞台に行く場合もあるでしょう。同様に、ワインが飲みたくてお店に来ることもいいとしましょう。

今日のスポットライトを浴びるのは写真のワイン。サンテミリオンの一番上のランクに属するワインです。

Château Ausone 1986

次埃の香りがするのは期待していたとおりですが、思ったより、最初は優しい味でした。サンテミリオンなら、もう少し強い腰を期待したのですが、Château Belair に似た優美な味。

しかし、そこはサンテミリオン最上級のワイン。眠っていた獅子が起き上がるかのように、徐々にサンテミリオンの力強さが主張をしてきました。

そして、最後はもう一度それが丸みを帯びて優しくなっていく。この変化が興味深いワインでした。なかなか市場に出回っていないので、飲む機会もあまりないと思って、今回試してみたのですが、期待を裏切らない手応え。予算に余裕のある方はお試しあれ。



「フォアグラのソテー ポートワインソース 玉葱のピュレ ベニエ」

フライドポテトのように見えるものは、玉葱のピュレを小麦粉で包んで焼いたベニエというもの。ポートワインソースとフォアグラのソテーは、マディラソースとフォアグラのソテーと同じように、とてもいい相性。甘いワインのソースとフォアグラのソテーは合うんですね。



「ウナギとフォアグラのテリーヌ サフランのリゾット」

先日のラ・ロシェル福岡の料理と似ていると言えば似ていますが、それはリゾットが下にあるから。お嫁さんの選択ですが、サフランのリゾットがおいしかった。ウナギとフォアグラという組み合わせもいいですね。

こんもり盛られた野菜が美しいだけでなく、食欲をそそります。



「コチのポワレ ルッコラ ボルドー産白アスパラ」

白アスパラが好きなぼくには逃れがたいメニュー。ルッコラの葉に隠れて、左側に白く見えるのが白アスパラ。しかも、ぼくの心のふるさと、ボルドー産。ノスタルジーも込めていただきます。

コチというのは「鯒」と書くそうですが、google してもらうと分かるように平べったい魚だそうです。写真を見ると少しグロテスクですが、お味はシンプルでつるつるっと行きました。魚は、強面がおいしかったりするのでおもしろいですね。



「アイナメのポワレ」

こちらはお嫁さんの選択。スープがおいしそう。アミノ酸がどれくらい入っているんだろうというくらい、今から見てもおいしいオーラが漂っています。

アイナメは「鮎魚女」と書くそうですが、海底で暮らしているお魚。カサゴ目にあたることから分かるように、カサゴの仲間です。写真を見ると、立派な背びれや尾びれにカサゴの影響をみれます。



「レモンとミントのグラニテ」

調子よくワインが進んで酔っぱらってきました。お水もいただきながら、体制を整えます。



「北海道 仔羊 鴨を煮詰めたソース」

仔羊そのものは珍しい料理ではありませんが、ユニークだなと思ったのはソース。鴨を煮詰めてつくったソースだそうですが、確かに、仔羊にはやや明るい色のソースです。

でも、これが新鮮で、かなりお腹いっぱいでしたが、かなり粘りました。ソースが濃かったら、もっと早くギブアップしていたかもしれません。



「茨城産子牛の腎臓 マスタードソース」

この日のシェフのお薦め。ジビエや内臓系に強い菊池シェフが自らおいしいと言っていたという渡辺マネジャーの言葉は絶大です。それを信じて、お嫁さんは選んだのです。

こりっとしていて心地よい食感。臭みもなくて、ぼくも楽しめました。説明によると、腎臓は鮮度がよくないとアンモニアの影響が出てくさくなってしまうのだとか。そんなことはみじんも感じさせないおいしさでした。



最初のデセール。記憶なし。



フルーツ・ソース。このデセールは毎日食べてもぼくは大丈夫。飛び込みたい……



フルーツがなんだったか忘れましたが、夏らしく、涼しくておいしいデセールでした。



最後にコーヒーなどをいただいて満足。おかげさまで、とてもすてきな時間を過ごすことができました。ほろ酔い気分でタクシーに乗り込んだ二人です。

福岡ラ・ロシェル

2009-08-12 22:17:51 | グルメ
「フレンチに一度行ったら、三ヶ月は戻らない方がいい」というのを聞いたことがあります。というのは、そのお店の味が記憶に残ってしまうからですが、ディナーでお世話になってから数日で今度はランチでお世話になることになりました。

お嫁さんは何度もランチも来るべしと言ってました。夜は量がどんと来るのに対して、ランチはちょこちょこ出てくるので、まるで宝石を楽しむような感覚で出してもらえるとのこと。



「メロンとオマール海老 ソテルヌののジュレ」と言ったところでしょうか。海老の下にメロンが隠れていて、夏の涼しい食感を演出します。ペルノーのパスティスとソテルヌを使ったジュレがまたおいしい。昼間からテンションあがりますね~。



今日の白ワインはミュスカデからスタート。

Domaine de la Foliette 2008

冷えたミュスカデは夏には本当においしい。



「ラタトゥーユ (ratatouille) 仕立ての鰯のあぶり」です。パン粉がふりかかっています。その上にあるのは自家製のハム。自家製のハムなんか作っていたなんか知りませんでした。

最初の二皿はモダンなテイストあふれる料理。ポップな感じがいいですね。



三品目からいよいよ本格フレンチ。「フォアグラのソテー イチジクを添えて」というところでしょうか。上の大きな葉っぱは春菊。シェリービネガーのソースがいい相性。

フォアグラとイチジクの組み合わせがおいしいのは知っていましたが、春菊との組み合わせは初めて。



上のはサンセールの白。でも、これとは別におもしろいのがありますよとロワールの白をだしていただきました。

Château de la Roche 2004

少しマニアックなワイン。というのも、シュナン・ブラン Chenin Blanc) というマイナーな白ブドウの品種を使ったワインだから。

逆にメジャーなのはブルゴーニュでよく栽培されているシャルドネ (Chardonnay) に続いてボルドーでポピュラーなソーヴィニョン・ブラン (Sauvignon Blanc) の二つ。ドイツのワインならリースリング (Riesling)。というところですが、ロワールのワインというのがあまり知られていないので、シュナン・ブランという名前を口にする人はそうはいないでしょう。



数日前にお世話になったときに、菅原シェフのパスタが食べたいとか勝手なことをお嫁さんが言ったところ、「自信があります」とのこと。だって、フレンチのソースの技術を使ってパスタを作ったら、おいしいに決まっています。

登場したのは「オマール海老のクリームソースパスタ」というような料理。平打ちパスタが出てくるのかなと思っていたのですが、普通のスパゲッティというオーソドックスな組み合わせ。オマール海老がなんども登場してくるのはぼくが海老好きだからでしょう。いつも、ありがとうございます。



グラニテ。



この日一番のサプライズはメイン。野菜に隠れてわかりにくいかもしれませんが、「鶉のクスクス」です。フランス語なら couscous aux cailles と書くところでしょうか。

ぼくがクスクスが好きというのは横に置いたとして、菅原シェフのクスクスを食べたことがこれまでなかったぼくたちにとっては、すてきなプレゼントです。

本来、クスクスはとてもポピュラーな料理ですが、こうして一流のシェフが腕をふるうと、昇華されて芸術の域に達するんですね。今、写真を見てもあのときの感動と悦びが蘇ります。



この日の赤はメドックのものをいただきました。

Château Gallais Bellevue 2001

個人的にはポムロールとかサンテミリオンが好きですが、夏の時期はメドック地方のワインの方がいいですね。もっとも、サンテミリオンもメドックも行ったことがある地方なので、どちらも懐かしい気がします。



デセール一号。まずは控えめに。



何を選択されますかと聞かれて、ちょっとした遊び心のこもったデセールを発見。カメラに納めずにはいられませんでした。

知っている人は分かると思いますが、かつての名作アニメ「みなしごハッチ」です。眠そうな目が芸が細かい!



いつも思うのですが、豪華なデセール台。フランス語でなんて言うんだろう。chariot de dessert とでも言うのかな。デザート・カートか?



ぼくの選択したデセール二号。desserts assortis というところです。これだけ食べれば腹ぺこ隊もおとなしい。

最後は菅原シェフとお話しして終わりましたが、夜にお世話になってから数日で戻ってきたのに、ちゃんとメニューを考えていただいたお気持ちに感謝。そして、東京に戻る前に、福岡で良い思い出を残してもらいたいというお気持ちに感謝。

フランス語でレストランでいうほめ言葉の一つに

On a été gaté.

というのがあります。「甘やかされた」という表現ですが、おいしい飲みものにおいしい料理。心のこもったサービスと本当に至れり尽くせり。甘やかされとうよという感じです。ありがたや。

仏検1級2010 (2)

2009-08-09 11:55:51 | 仏検1級
夏といえば、花火、怪談などありますが、忘れてならないのが終戦。とりわけ、原爆が投下された歴史的悲劇は繰り返されないようにという願いが高まります。

Hiroshima appelle à un monde dénucléarisé

上の記事によると、オバマ大統領が11月に来日するそうですが、そのときに、歴代アメリカ大統領として広島を訪れるかどうかという疑問が投げかけられています。

個人的な予想としては、オバマ大統領はこの機会を逃しはしないだろう。つまり、広島を訪問するでしょう。広島・長崎の両方を訪問するかどうかは分かりませんが、どちらかは訪れるだろうと思います。

Epidémie de peste pulmonaire

肺ペストが発生したというニュースはグーグルで最初に知ったのですが、やはりフランスのメディアでも取り上げられています。この文章は文法的に大切なことが頻出します。たとえば、次の文章。

Le chien du premier homme mort de la maladie serait à l’origine de l’épidémie

「病気によって最初の犠牲となった男性の犬が伝染病の原因らしい」という文章ですが「est」ではなく、「serait」となっている点が重要。断定できるわけではなく、可能性としてそうらしいという推測の条件法が使われています。

ペストには三種類あるそうですが、最初の腺ペストの説明で「un ganglion」という単語が登場します。おそらく、この単語を知っている人はあまりいないでしょう。ぼくも辞書を調べて分かりました。「リンパ節」のことだそうです。

上の記事では、住民の脱出までは触れていませんが、肺ペストは頻度としては低いけれども、致死率は極めて高いため、現地では住民が脱出をしているとか。死者3名という数値が本当に正しいのか疑問は残ります。

アラジン

2009-08-02 18:05:26 | グルメ
梅雨明けくらいになると食べたくなるのがカエル。昨年、川崎シェフのカエルを食べて以来、毎年、この時期はカエルを食べたいと決めました。そこで、先月、前もってカエルの予約を入れてアラジンに行ってきました。



まずはグラスの白ワインから。今日はシャルドネ。その後、メニューを決定。食いしん坊な二人は「季節のコース」(Menu de Saison) をいただくことにしました。それにカエルを追加という形です。



鮑のお刺身とインゲン豆とオクラのサラダ
Salade d’ormeaux, haricots verts, ambrette au jus de citron & huile d’olive

川崎シェフの料理で鮑(アワビ)といえば、キャベツで包んだ料理がおいしいのですが、夏の時期を考えると、こちらの方が涼しくて心地よいかもしれません。生と茹でたものと両方用意できますとのことだったので、お嫁さんが生の方をお願いしました。写真は生の方。



こちらが茹でたもの。違いはと言えば、生の方が食感が楽しく、茹でた方が甘みが楽しいというところでしょうか。予想される答えではありますが、二つ楽しめるのは贅沢。



この日のお供はかねてからの期待のワイン。St-Julien の二級のワインです。

Léoville Las Cases 1979
Saint Julien

団子三兄弟じゃありませんが、レオヴィルには三兄弟がいます。ソムリエまたはソムリエールになろうと志した方はご存じだと思いますが、念のためにあげてみると

Léoville Las Cases
Léoville Poyferré
Léoville Barton

どのように味が違うのかはすべて飲んだわけでもないのですが、まずは、ラスカーズが一番古いので、これからいっておこうというわけです。

やはり二級の古いものになると違うのはアロマ。香りだけで酔いそうになるほどすてきな香り。口に含めばなおさらです。酸味が丸くなって完全に消えると変化がなくなりそうですが、ラスカーズの場合は、酸味は丸くなりつつも、その存在を保っていて、その後、変化を楽しむことができました。



二皿目でカエルの登場です。おいしいソースを食べると、飛び込みたくなりますが、このソースなんかはその典型例。もちろん、ぼくが飛び込むわけにはいきませんから、パンがかわりに飛び込みます。骨までしゃぶっておいしい!



阿寒湖ザリガニとジロール茸の軽い煮込み&マッシュポテト
Ecrevisses aux girolles & purée de pommes de terres

昨年もこの時期に登場したザリガニ。そのときには、ザリガニを使った手製パスタに酔いしれたわけですが、今回は、マッシュポテトとの料理。ザリガニのエッセンスのうまさは逃したくない。それは、ポテトが拾うから安心しろという図式。

六月か七月はやはり外せません。カエルとザリガニは、ぼくにとっては外せない食材。これを一年逃したら後悔します。



鰻と蒸し水茄子、マンゴーとバルサミコ酢ソース
Anguille & aubergine

一見、後に控えている鮎(アユ)に見えますが、実は、鰻(ウナギ)。ナスをウナギで挟んでいるわけですが、これがなんともさっぱりしておいしい。ウナギと言えばこってりですが、こういうあっさりした食べ方もいいですね。パン粉を軽くまぶしてさらっと揚げてあるそうです。



鮎のムニエル、肝とタプナードソース
Ayu meunière, sauce tapenard

そもそも、「meunier」(ムニエ)というのが風車小屋を持っている人。風車で何をするかというと、粉をひくわけです。この場合は、小麦粉をつけて焼くわけですが、細かく刻まれたズッキーニがいいアクセント。ぼくは魚党ではありませんが、アラジンでは、魚はぺろりと行ってしまいます。



鶉(ウズラ)が好きなお嫁さんが選んだメインはウズラのロースト。これまで、ウズラのターキーライスを彼女が食べるのは何度も見てきましたが、ローストは初めて見ました。焼き上がりがとてもおいしそう。少しいただきましたが、ワインととっても合いますね。



子羊背肉のノアゼット、木の子とクレッソンのデュクセル包み焼き
Noisettes d’agneau en croutes de Duxelles de champignons et cresson

ぼくは、仔羊をセレクト。添えたトマトや野菜が彩りきれいですが、かなりボリュームがある料理。ワインによる酔いも回ってかなりおなか一杯になりました。こうなっては、フロマージュはとばすしかありません。



白桃のシャーベットとミント風味淡雪
Sorbet à la pêche & mousse légère de menthe

はっきりしない写真ですが、白桃のシャーベットがでんと写っています。ほんのり甘い味は、いくらお腹いっぱいでも食べるべし。というか、勝手に胃袋にスペースができます。



柔らかい焼きチョコレート、アプリコットソース
Mousse au chocolat cuite, sauce a l’abricot

焼きチョコレートがおいしい。お嫁さんはパスしましたが、ショコラまで食べて完了という気がします。



最後に、ハーブティーをいただきながら、いつしか、川崎シェフと談笑。ずいぶん長い間お引き留めして申し訳ありませんでした。でも、川崎シェフの話はとても興味深く、ユーモアのセンスもあっておかしいのです。おかげで、とても楽しい時間を過ごすことができました。

また、ジビエの季節が始まる頃に訪れたいです。

BITTO

2009-08-01 08:42:40 | グルメ
家の近くにあるのになかなか行かなかったお店。オープンした頃は、店の中が通りから見えていたので、正直、行くことをためらっていましたが、今は、外からは見えなくなったこともあり、ついに訪問してみました。



いつもは混んでいる店内ですが、ぼくたちがお邪魔したときには時間の関係もあってか、ゆったりとしたムード。まずは、挨拶代わりに白ワインを一本いただくことにしました。



2980円のコースだったのですが、まずは前菜。こんなに立派な前菜が出てくるとは思わなかったので驚き。右上の黒いのはイカスミのリゾット。左上にはキッシュもあります。



ここは、オーダーをするときに、パスタの種類を選べます。目の前にサンプルが登場し、そこから、視覚的に選ぶことができるのがうれしい。もっとも、ぼくはスパゲッティなのですが……

写真はオイルをベースにした魚介類のパスタ。ぴりっとした辛口のソースがスパゲッティとからみあって抜群においしかった。後でシェフと話をしましたが、パスタに対するシェフの細部へのこだわりは並々ならぬもの。こんなに熱くパスタを語るシェフはこれまで見たことがありませんでした。



一見、卵のパスタという感じですが、実際は、コーンのピュレを主体にしたパスタ。お嫁さんのチョイス。



本日のお肉料理。確かピカータだったと思うのですが、驚いたのはソース。フレンチと来ればソースですが、イタリアンと聞いてソースを連想することはあまりありません。しかし、この料理は、柑橘類(たぶん、柚子)がアクセントを添えたしっかりしたソース。お嫁さんもこれにはかなり喜んでいました。



ぼくは本日のお魚料理をいただきました。スズキですが、こちらはイタリアンらしく素材を使った料理。白ワインが行ける。



最後にはすてきなドルチェにコーヒーもついてきます。これで2980円はお安い。日曜日もやっているので、近所さんにはうれしいです。

シェフからたくさんお話をいただいて家路につきました。夜には手製パスタが出されるようですから、今度は夜にふらっと立ち寄りたいお店です。

>BITTO
TEL 03-3441-8113
東京都港区白金2-1-5

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