3月になると赤と白の糸で作ったブレスレットをつけている子どもをギリシャではたくさん見かけます。子どもだけでなく大人の女性も、男性もつけている人がいます。
これはΜΑΡΤΗΣ マルティス、またはマルティッツァと呼ばれるお守りのようなもので、ギリシャだけではなくて、ブルガリア、ルーマニア、マケドニア、モルドヴァでも見られるという早春の習慣です。
3月1日に作って左手首または両手首につけ、糸が自然に切れるまで、つけたままにします。もし自然に切れなくても、3月31日には外します。
なぜ赤と白なのか、そもそもなぜ、つけるのか、様々な人に聞いてみましたがはっきりした答えは見つかりませんでした。
3月に四旬節や復活祭があることから、赤はキリストの血、白は断食を象徴するという人、いや、キリスト教以前の習慣で春の到来を祝う意味なのだという人、春の強い紫外線から肌を守るようにきをつけろという古い知恵なのだという人もいました。
作り方は映像で紹介しているように赤白の糸をねじっただけのものです。凝った造りのものもありますが、ミティリーニでは、自然に切れたほうが縁起がいいから、あまり太く強い糸で凝って作らない方が良いと教わりました。それもミティリーニだけの習慣かもしれません。
今日の東京地方は冷たい雨ですが、春を待つ気持ちで作って早速つけてみましたよ。春よ早く来い!
簡単ですので皆さんもやってみてはいかが。