出すことのない手紙

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Dr.コトー診療所(3)

2022-12-16 19:23:21 | 日々平安

  12月16日、『Dr.コトー診療所』の映画を、家内と娘と私の3人で見た。ドクターコトーは彩佳さんと結婚し、彩佳さんのお腹には赤ちゃんが宿っていた。16年間、ドクターコトーと彩佳さんの将来を心配していた私たちはそれを見てほっとした。これなら安心して映画を見られる。

  でも映画が終わったあと娘は泣いていた。

  彼女には本当に厳しい時期があった。(それに気づかなかった私の能天気。恥ずかしさのあまり顔を赤らめるしかない。)その時、『Dr.コトー診療所』はテレビで放映されていた。それを見て彼女は諦めないで頑張り続けた。幸いいい会社への就職が決まり、彼女はそこで7年間頑張った。その間、ロケ地の与那国島に旅行したことは私の記憶に鮮明に残っている。そしてお金を貯めて自費でドイツへ留学した。『Dr.コトー診療所』は彼女にとって特別な心の支えだったのだろう。

  脚本家もテレビと同じ方(吉田紀子)だったのでいいドラマを作ってくれるだろう。Dr.コトーと彩佳さんが結婚したというので私の中ではすべてOKだった。2人が結婚さえしたら、どんな困難も2人で力を合わせて立ち向かうことができる。しかしドラマは、私にとって想像もしない展開になった。娘の涙は理不尽さへの怒りだったのだろう。私にとっても、どう折り合いをつけたらいいのか迷っている。しかし、Dr.コトーと彩佳さんの子どもが生まれたことは本当によかった。それしか言うことはできない。

  話は変わるが、祝福された映画というのはあると思う。浮かぶのは『The Sound of Music』。50年後にキャストが集まったとき、みんながいいお年寄りになっていた。それと同じく『Dr.コトー診療所』も祝福された映画だろう。今年映画化する時、16年前の多くのキャストが集まった。映画で多くの登場人物と再会した時それぞれに16年前と変わらず生き生きと役割を演じていた。ほんとうに懐かしかった。今回の映画化でDr.コトーと彩佳さんの物語は終わる。でも、違った展開があって、Dr.コトーと彩佳さんの物語が続く方法はなかったのか、それが少し心残りである。


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