日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

ニコンD70が1月に2度もご入院

2005-01-31 16:56:40 | 社会・政治
私が始めて手にした一眼レフのデジカメがニコンD70である。昨年5月に購入してさっそく東欧への旅行に持っていき大いに活用した。

大いに活用した、と云っても準備期間がなかったので撮影条件の設定をいろいろと自分で工夫するにはいたらなかった。あらかじめカメラ側に設定されているデジタルイメージプログラムを選択して撮るのが精一杯だった。フラッシュをたいてはいけないところでは「Auto」を外して「風景」を選び、花には「クローズアップ」を選ぶとか、そういう操作が楽しかった。また「夜景」や「夜景ポートレート」に設定すると、美しい映像がいとも容易く撮れることに驚嘆したものである。

教会のステンドグラスを綺麗に撮るのも今回の目的の一つであった。プラハ城のヴィート大聖堂のステンドグラスが特に印象的で、こころゆくまで撮影に集中することができた。写真はその作品の一つである。2週間ほどの旅行中にフィルムなら数十本分相当を撮り溜めた。

デジタルイメージプログラムから抜け出して露出モードを選ぶようになったのは帰国してからである。時間におわれることなく、使用説明書を手がかりに「プログラムAE」「シャッター速度優先AE」「絞り優先AE」「マニュアル露出」などのモードの使い方を学んでいった。

デジカメのいいところは、フィルムの消耗に気を使うことなく撮りまくれるところにある。露出モードで撮影条件を少しずつ変化させては撮った画像をパソコンで開き、気に入った映像を得るためにどのように撮影条件を設定すればいいのか、ああすればこうなる、と云う実験が遠慮なく出来た。私の思うままに振る舞ってくれるこのカメラにますます愛着の念が深まったのである。

ところがこの正月、久しぶりに集まった家族の写真を撮ろうとして室内でフラッシュをたいているのに、モニターにはほとんど画像が現れない。撮り直してみるとちゃんとフラッシュは光っているのに画像が現れない。

正月休みがあけるのを待ってニコンカスタマーサポートセンターに電話した。
担当者の指示に従っていろいろと操作をしたが状況は変わらず、結局大阪サービスセンターにカメラを送ることになった。これが1月6日、手元に戻ってきたのが15日である。処置内容は「発光不具合のため発光部の部品を交換いたしました」とのこと。その部品とは「上カバーFPC部組」である。何のことだかそれ以上の説明がないので分からないが確かにフラッシュは正常に光るようになっていた。

昨日30日、「プログラムAE」モードで撮影した際に露出補正を行おうとしたところ、メインコマンドダイアルを操作しても設定数値が変化しない。露出補正だけではなく、このダイアルの操作を必要とする他の機能も設定出来ない。明らかにダイアルが空回りしている。しかし何故そのようなことが起こったのか想像がつかない。例によってまた市内料金並みとは云え東京のサービスセンターに電話をかけ、前回と似たような経緯を辿ってまた大阪サービスセンターにカメラを送った。やっと退院したと思ったら2週間で再入院である。

品物が届いた頃を見計らって今日の昼前に大阪サービスセンターに電話をした。前回のように、はい、直りました、と送り返されるだけでは納得出来ない。どのような故障であったか、それをどのように修理するのか、納得のいく説明を求めたかったからである。それに対して先ほど電話があり、前回の内蔵フラッシュの故障は部品の不良で、今回のトラブルは半田付けの不良が原因であったとの説明があった。このように電話に出た担当者の対応が極めて機敏でまた技術的な説明が簡にして要を得てることで状況がよく分かり、私の気持ちも一応は落ち着いた。

この1月に2回も故障したことは、私のニコンに対するブランドイメージを全く裏切るものである。幸い保証期間内であったので修理に関する直接費用はかからなかった。しかし問い合わせの電話代はこちら持ち、カメラを送り返すために運送屋に連絡してパッキングする手間とそれに費やした時間、さらにあれやこれやと考えたり気をつかったり、このことで費やされたエネルギーも馬鹿にならない。もちろん使用できなかった期間中の不便さも被っている。この分に対する補償はない。こうした損失を製造会社が負担しなくても良い、という決まりが何処かで出来上がっているのだろうか。なんとも解せぬことである。この辺の事情をご存じの方にお教えを乞いたいものである。

保証期間の長さも問題である。多くの製品で1年間のようであるが、どうしてか保証期間が過ぎて動かなくなる製品が結構多い。最近もパナソニックのDVDドライブが不調になったので修理に出そうとすると、新しい製品を買った方がお得、とヨドバシの店員さんに諭された。

今回の私のカメラの故障原因は製品製造に本来はあってはならないことである。それを1年しか保証しないというのはメーカーとして矜持を疑わせるものである。大日本帝国海軍に世界一の性能を誇る測距機を納め、大砲だけの撃ち合いなら絶対にアメリカなんぞに負けるはずがないとの誇りを受け継いでいるはずのニコンが、その程度にしか自分の製品に自信をもてないとは信じがたい。おそらくは3年保証とか5年保証を打ち出すと他のメーカーからのやっかみが怖いので心ならずも右にならえをしているのであろう。ぜひ保証期間延長の検討をお願いしたいものである。

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