読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない 竹内孝仁 講談社+α新書

2013-10-06 22:13:08 | 読んだ
楽天が優勝して以来、気が抜けた状態になりました。
毎日がドキドキハラハラ、イライラニコニコだったのが、まあCS(クライマックスシリーズ)まではどうでもいいか、と思いだした。
そうしたら、楽天は負け続き。
そろそろ、何とかせにゃならん!状態になってきた、楽天と私であります。

さて「水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない」ですが、まあ、若干、眉に唾して読み始めたのであります。

筆者は医学博士・国際以上福祉大学大学院教授でありまする。
なので、その辺の民間療法の話ではなくて、実際の臨床を基にしたものである。
なので、フームとうなったり、ナルホドと頷いたり、ヒエーと驚いたりする。

先ず竹内先生は「認知症は認知障害である」という。
当たり前といえば当たり前である。
しかし、認知症は記憶障害と日本中が勘違いをしているのだという、認知症は物忘れではない、今の状況が認知できないのである。
ナルホドなのである。

つまり「そもそも」の話なのである。
こういうそもそも論は、私の大好きなものである。
したがって、この序章を読んで「眉唾」は一挙に吹っ飛んだのである。

人間の体の水分量は、子供が75%、成人60%、65歳以上で50%だそうである。
そして、この水分量が1~2%欠乏しただけで意識障害がおこるのだそうだ。
つまり、体重が50㎏の65歳以上の人は250~500cc欠乏しただけで意識がおかしくなるのだそうだ。

そして、実際の例をあげて、老人に水を増やすと認知症が完治もしくは著しい改善が起きた例を紹介される。

65歳を超えたら、一日1500ccの水を飲むことが、認知症の予防と治療になると、先生は断言する。
認知症の治療とケアは、水に始まり、水に終わる。
とさらに断言する。

そしてもっと言えば
「水、メシ、クソ、運動」
が大事なのだそうだ。
メシ、クソ、運動には、まず水を摂ることなのだ。

この本の面白いところというか特徴は「断言」である。先生は自信を持って断言される。
それが、非常に心地よい。

認知症とは記憶障害ではない、認知症を正しく理解することから、認知症対策が始まる。
ということから始まって、そもそもの人間の体とはどういうものか、という総合的な人間の体の理解。
そして、多くの患者たちの例から、人間を理解する。

専門的とは視野が狭い、ともいえる。
しかし、人間は胃だけで生きているのではない、心臓だけでもない、多くのパーツと精神から成り立っているものである。
そうであれば「病」というのは、広い視野と専門的知識とによって対応すべきものであると思う。

近頃は専門的分野からの発言に重みが置かれているが、実は、広く深い視野に基づいていなければ、結局はその対応が偏ってしまうのではないだろうか。

いっぱいいっぱい紹介したい文言があるのだが、それより興味のある方にはぜひ読んでもらいたい。
というわけで、近頃は水を十分摂取するようにしている。

なお、水とは水分であるので純粋に水ではなくてもお茶・牛乳・ジュースなどでもいいのだそうだ、が、お酒はいけないそうである。
心しなければ、と思った次第であります。

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