ご近所の生垣は、「難波薔薇・なにわいばら」が満開だ。
この薔薇は蔓バラで、比較的手が掛らずに沢山の花を咲かせるので、最近は人気のようだ。蔓をフェンスに絡めて育てると、生垣にはうってつけで、数年で薔薇の館の設えが出来る。
大阪の植木職人が植栽し広まったことから、「難波」の名が付けられ、棘が密生するので「難波茨」とも書かれるようだ。開花日数は比較的短いようだが、これだけの花数をつけて、次々と咲くのでかなりの期間楽しめる。一重の白薔薇は清純で親しみがもてるので、人気の程は当然かもしれない。
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「うつろ庵の紅薔薇」もほゞ満開近くになった。
この紅薔薇は、馥郁と漂う高貴な香りが自慢だ。珊瑚樹の生垣の向こう側にも、かなりの数の紅薔薇が咲いているので、うつろ庵のベンチ「虚庵居士の棺桶」に腰を下ろせば、馥郁たる香りに包まれて陶然となる。グラスを手に瞑目すれば、「このままあの世に誘われるのだろうか」との夢想世界に導かれて、将に夢うつつのひと時を愉しむこととなる。
ブログでは、馥郁たる香りをお届けできないのが誠に残念だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/70/e844f8b52b872a273b24fbfab9803977.jpg)
白妙の難波茨の生垣に
沿いてじじ・ばば共に歩めり
生垣のしろたえの薔薇あまた咲けば
わぎもこ顔を寄せにけるかも
珊瑚樹の生垣越える紅薔薇を
道行く人は見上げて歩みぬ
うつろ庵のベンチに坐せば馥郁と
香るあの世の夢幻に遊びぬ
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