「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「紅白の薔薇」

2012-05-13 19:10:44 | 和歌

 ご近所の生垣は、「難波薔薇・なにわいばら」が満開だ。

 この薔薇は蔓バラで、比較的手が掛らずに沢山の花を咲かせるので、最近は人気のようだ。蔓をフェンスに絡めて育てると、生垣にはうってつけで、数年で薔薇の館の設えが出来る。

 大阪の植木職人が植栽し広まったことから、「難波」の名が付けられ、棘が密生するので「難波茨」とも書かれるようだ。開花日数は比較的短いようだが、これだけの花数をつけて、次々と咲くのでかなりの期間楽しめる。一重の白薔薇は清純で親しみがもてるので、人気の程は当然かもしれない。


 
 「うつろ庵の紅薔薇」もほゞ満開近くになった。
この紅薔薇は、馥郁と漂う高貴な香りが自慢だ。珊瑚樹の生垣の向こう側にも、かなりの数の紅薔薇が咲いているので、うつろ庵のベンチ「虚庵居士の棺桶」に腰を下ろせば、馥郁たる香りに包まれて陶然となる。グラスを手に瞑目すれば、「このままあの世に誘われるのだろうか」との夢想世界に導かれて、将に夢うつつのひと時を愉しむこととなる。

 ブログでは、馥郁たる香りをお届けできないのが誠に残念だ。


 

          白妙の難波茨の生垣に

          沿いてじじ・ばば共に歩めり


          生垣のしろたえの薔薇あまた咲けば

          わぎもこ顔を寄せにけるかも


          珊瑚樹の生垣越える紅薔薇を

          道行く人は見上げて歩みぬ


          うつろ庵のベンチに坐せば馥郁と

          香るあの世の夢幻に遊びぬ







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