日本史学習拾遺

日本史よもやま話、授業の補足、学習方法

薬師寺東塔のてっぺんが目の前に・・・奈良国立博物館「白鳳-花ひらく仏教美術-」

2015-08-12 23:21:14 | 飛鳥時代
現在、奈良国立博物館では、「白鳳-花ひらく仏教美術-」(開館120年記念特別展)を開催中です(9月23日まで)。私も6日に見て来ました。
http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2015toku/hakuhou/hakuhou_index.html

白鳳文化といえば、頭に浮かぶのは、興福寺仏頭です。普段、興福寺にいらっしゃいますが、8月18~27日までこの特別展にお出ましになるそうです。期間中いつもいらっしゃるのは、薬師寺金堂の、高さ3m以上もある月光菩薩立像(一度東京にも来ました)をはじめとして、たくさんの白鳳仏です。

ちなみに、「白鳳」という言葉は、「白雉」という年号(650~654年)の別の言い方だという説明がされている古文書が展示されていました(正確なことを書けていなくてすみません 暑くて注意力が散漫に)。

「なら燈花会」に合わせて、15日までは、19時まで開館しています。しかも、17時以降は、一般の入場料が1500円→1300円と大幅に安くなってとてもお得です(他に毎週金曜日)。なら燈花会は、興福寺以外は19時から始まり、しかも、19時過ぎてもなかなか空が暗くならないので、出かけるのは遅くてもいいのです。それまでの時間つぶしに、この奈良国立博物館を観覧するのもいいですよ。

実際、私もそんな感じで入りました。奈良大学の学生の場合、キャンパスメンバーズということで、なんと400円で入場できました。かなりお得です。学生のうちに何度か行きたいものです。

白鳳仏は、そのポーズなどがどれもかなり似通っています。私も白鳳の時代、つまり飛鳥時代、天武・持統天皇の時代は好きです(好きでしたと過去形にしそうな今日この頃)から、おなかいっぱいになりました。

特に印象に残ったのは、薬師寺東塔のてっぺんについている、水煙と相輪が、現在解体工事中のため、この目の前に下ろされて、間近で見ることができたことです。
「檫銘」といって、この塔を建てることの由縁が刻まれたものも横にありました。
これらは、工事をしていなかったら、天高く塔の上に据えられていて、こんな近くで見ることのできないものですから、自分が生きている間に二度とない貴重な機会かもしれません。まじまじと見てきました。

この日も近畿地方は猛暑で、昼間、秋篠寺と薬師寺を見てすでに疲労困憊だったため、一つ一つをじっくり見る体力がなく、駆け足で、およそ40分で一回りしました。
全体に、展示内容はすばらしいものでしたが、暑くて疲れ切った状態でしたので、じっくり見ることができず残念でした。

見終わった後、燈花会にはまだ時間がありそうだったので、地下のカフェで夕食にしました。私は疲れて喉を通らなそうだったので、シンプルなパンケーキにしたのですが、たっぷりの生クリームが載っていて、とてもおいしかったです。上に飾ってある小さい板チョコレートを見ると、「La Pause」(ラ・ポーズ)の文字。これは、冬に宿泊したホテルの1階にあった、おいしいことで有名なケーキ屋さんのだ、と気が付きました。以前、校倉クーヘンの記事をここでも書きました。それを作っているお店です。紅茶もおいしくいただきました。おすすめです。

こうした、地下のカフェとミュージアムショップは、入場料を払わなくても入れますので、奈良公園散歩に疲れたら、休憩に使えます。椅子・ソファもたくさんあります。

というわけで、奈良国立博物館について今日は書きました。旅の全貌は、なかなか紹介しきれませんので。そして、同じ日の昼間に見た、秋篠寺と薬師寺の画像を少しお届けします。
秋篠寺は、私もだんなも見たことがなかったため、薬師寺は、だんなが見たことがなく、東塔が工事中で見られないといっても、だんながそれでもいいというので、行きました。まあ、珍しい風景ではありました。本当は、他に、唐招提寺や垂仁天皇陵、菅原道真さんの神社、西大寺など計画していたのですが、この炎天下では、全くムリ。でした。


秋篠寺は、秋に行くのがよさそうです。ただし、この炎暑の季節は逆に、お客さんが少なくてゆっくり心静かに見られるかも。とても落ち着いた、よい雰囲気のお寺でした。

中は撮影禁止なので外観だけですが、伎芸天は、一般に言われているとおりのイメージでした。首をかしげ、ほほえんでいるような表情は、独特の個性的なものでした。衣服に色が残っているのも印象的でした。


解体工事中の薬師寺東塔は、このようにすっぽり覆われていました。


東塔の代わりに西塔。

にほんブログ村 歴史ブログ 考古学・原始・古墳時代へにほんブログ村

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。