社長との打ち合わせについては、小欄にてたくさん書いてきた。「村役場」から「かっぱ」まで。だが、今回が社長との打ち合わせの最後になるだろう。
場所は、御徒町駅ガード下「金魚」。「かっぱ」なき後、社長が選んだのが、この店だった。
ボクにとって、社長のチョイスは意外だった。安価な大衆酒場しか見向きもしない社長が、ちょっとこぎれいな酒場に目をつけたのだ。そういう意味でも、展開的に波乱含みだったといえる。
本格焼酎の店。そして、地産地消を示す緑の提灯。いかにも純和風な店っぽいが、電飾管が光る店に、ちょっとした違和感を感じてきた。だから、今まで、この店に興味がわかなかったのである。
はじめて店に入ってみて、丁寧な仕事をしている印象を受けた。
社長はも生ビール。ボクは、「酎ハイ」で。
はじめにオーダーをとりにきた女性が、とにかくかわいらしかった。まだ、20歳そこそこっていう感じ。もしかすると、大学生かもしれない。「居酒屋さすらい」史上、最もかわいらしい店員さんと言っても過言ではない。
ただ、残念ながら、オーダーをとりに来たのは、この一回だけだった。
料理は一品一品が際立っている。しっかりとした料理。一切手を抜いてない。居酒屋というよりも、割烹っぽい。栃尾揚げや十日町の蕎麦など、新潟の料理が見られる。不思議なのは、酒どころ新潟に、何故本格焼酎なのか。このマリアージュがなんとも不思議だ。
社長は、その栃尾揚げを頼んだ。社長は新潟出身なのだ。
「君も何か頼みなよ」。
社長はわたしにそう促したが、ボクはそれどころではなかった。
社長への交渉があったのだ。
その交渉は、呆気なく了承してもらった。
ボクはホッとして、「酎ハイ」を飲み干し、おかわりを頼んだ。
いい店だと思う。
ただ、今回はタイミングが悪かった。
給与交渉がなければ、もっとリラックスできたのだろうと思う。
これでボクは、御徒町のガード下の酒場を全部制覇した。
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