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居酒屋さすらい 0450 - Oh!三冷! - 「銀楽」(千代田区丸の内)

2011-06-27 14:42:52 | 居酒屋さすらい ◆東京都内
「吉乃川酒蔵」を出て、我々ホッピー研究会ははしご酒をするべく、次なる店の物色に移った。東京駅側のガード下にちょっとした赤提灯が見え隠れする。その方角に足を向けてみると、なんと昭和の色濃い「丸三横丁」という狭い小路に行き当たった。
まるで高度経済成長の時代にタイムスリップしたような錯覚に陥った。「ラーメン博物館」のあのセットのような感じである。
凄い!30mくらいの横丁に7,8軒の店が営業している。なんとディープなんだろう。



その中の一角に「やきとり」と紺に染めた暖簾を粋に掲げる店を見つけた。
雰囲気は抜群である。
店に入ってまた驚いた。
おんぼろなのである。しかも店の奥の小上がりでは宴会をしているようなのだが、まるでこの人たちは自分チに集まっているかのようにリラックスしているのだ。店の小さなテーブルに我々は陣取った。

いきなりホッピーを頼んだ。
店のおじさんはうんともすんとも言わず、冷蔵庫からジョッキとキンミヤ焼酎、そしてホッピーの瓶を出した。
お!三冷じゃないか。正真正銘の三冷。氷を入れずに出てきたジョッキにわたしは歓喜の声をあげる。
値段はセットで580円とかなり値が張る。だが、三冷ならば文句は言えない。
ホッピー研究会が正式発足してから、初めてとなる記念すべき店、それが「銀楽」だった。

実は、これは後から知ったのだが、同店は怖いおばあちゃんがいる有名店だったという。橋本健二先生の「居酒屋考現学」によると、そのおばあちゃんは現在施設に入所され、一緒に働いていた息子さんは亡くなられたという。先生は記事の最後を「戦後の生き残りのような店が、また一軒消えてしまった。」と結んでいる。

確かに有楽町駅前は「やきとり屋」が軒を連ねることで有名だったという。橋本健二先生の「居酒屋ほろ酔い考現学」でも、当時の写真が掲載され、当時を偲ぶことができる。
しかし、先生が著作でも触れているように、その当時のやきとりとは鶏では決してなく、おもにやきとんであったという。実は、この「銀楽」にも焼きとりのメニューは皆無。あるものはまさにホルモンなのである。

試しに串焼きを注文した。
多分、ハツとカシラ、そしてシロが出てきたと思うのだが、そのいずれも味は悪くはなかった。丁寧に焼かれており、身も小さくはなかった。いうまでもなく、ホッピーの最高の友はやきとんであると思う。ただ、ひたすら「うまいな」と思いながら口にほおばった。

橋本先生は「味は、以前に比べて明らかに落ちている。」とブログに書かれている。
かつての店を知る人からみれば味の違いは歴然のようだ。

有楽町の焼き鳥屋はもはや当時からの流れにある店はなくなってしまったのだろうか。
この辺のところを探ってみると、けっこう興味深いものがありそうだ。

それにつけても、「銀楽」、本当にここは東京の真ん中にある店なのかと疑いたくなるほどの内装だ。まるで、田舎のしかも戦時中のどこかの家ではないかとさえ思えてくる。
ここだけ時間が止まってしまったかのような。

三冷ホッピーは素晴らしかった。
ホッピーそのものの味がズシリと伝わってくる。ホッピーとは安易に氷で薄めてはいけないのだなと思う。それが、この日のホピ研のまとめである。
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