居酒屋放浪記 0388 - 鍋の季節に - 「くいもの屋 わん」（新宿区高田馬場）

ビッグボックスの目の前にいると、12年ほど前の苦い思い出がよみがえってくる。
西川口で記者会見を終えたわたしは、その後中国人クラブに接待された。そこで泥酔したわたしは、駅のベンチで寝込み、財布はもちろん会社の鞄、記者会見の引き出物まで全てを盗られたのである。
しかし、その後どういう経路で高田馬場まで来たのか、全く思い出せないのだが、わたしはビッグボックス前にある交番に立ち寄り、お金を借りたのだ。そこでも一悶着起こしたようで、後日わたしは借りたお金と共に謝罪に訪れるのである。
　
♪若かったあの頃、何も怖くなかった♪
かぐや姫が「神田川」を歌ったのは中野区落合らへんだったとか。何も怖くなかったと一笑に付すならいいが、実のところもうあの時のことは思い出したくもないのだ。

しかし、忘れようと思っていても忘れられない断片的な記憶を前に、わたしはビッグボックス前で待ち合わせをしていた。
この日は大学の新学期に向け課目のアドバイスをいただく日。会場はビッグボックス９階の「食いものどころ わん」である。

こんにち、居酒屋業界の隆盛を誇る隠れ家系の創作料理である。
しかも古民家風である。

食べた料理は「牛もつ鍋」。
悪くなかった。

ってなことで、今回はおしまい。