Beerかた手に独り言

建築とJAZZと酒をこよなく愛するオヤジの想い

【 中札内美術村 】

2009-08-30 | 建築・デザイン・アート





帯広紀行の第三弾

この広大な敷地、ず~と前から訪れたかった場所でした。

北海道を代表するお菓子メーカーの『六花亭』が企画、運営する施設です。


中札内(近くにあの花畑牧場があります)の約44,000坪と言う広大な敷地の中、柏の樹の
林の中にひっそりと4つの小さな美術館とレストラン、売店が点在していてそれらが、枕木の
遊歩道で結ばれています。






この大地には、これ位の力強いボリュウームが必要です。

 
 枕木の木道







この広大な敷地に対する一つ一つの建物のサイズがとても気持ちが良い施設、
これ以上の大きさはこの大地が受け付けないように思います。

『六花亭』と言う企業の文化の成熟度を感じさせる素晴らしい施設です。
このような所からも、今あるのはこの十勝の大地があってこそ、と言う企業の
姿勢が見えてきます。

他の企業にも、是非見習って貰いたいものです、






 


『六花亭』では、毎年『椅子のある風景・北の創作椅子展』と言う椅子のコンペを実施していて、
その入賞作品が駐車場となりの牧場に常設展示されています。


  





 電柱でござ~る  

 木漏れ日の人







この雄大な十勝の大地では、「もの」も「人間」も中途半端なものは通用しないように思いました。

今度はゆっくり、また訪れたい場所の一つです。







【元祖 豚丼のぱんちょう】

2009-08-28 | 旨いもの



一度、食べてみたかった帯広【元祖 豚丼のぱんちょう】の豚丼。


車で店の前を通り場所を確認して駅の地下駐車場へ、階段を上がり駅前の
広場へ出ると、香ばしい醤油の焦げる匂いが漂っていました。






引き寄せられる様に店に向かい交差点で店を見ると、さっきまで5,6人しか
並んでいなかったのに、もう~10人以上並んでいてびっくり、最後尾に
着き暫くして後ろを見ると、もう~20人以上になっています。

普段、並んでまで外食をしようと思わないないオジサンにとっては、
考えられない事ですが、共通の目的で並んでいる人達との妙な連帯感は、
不思議な感じでした。


誰かが店から出て来ると、皆の視線は一斉にその人達へ注がれて、出て
来る人は皆驚いていました。

並ぶ事1時間余りようやく店の中に入ったものの、それからまた
待つ事、15分~~~・・・やっと席に着く事ができました。

清潔感のある店内には34席程のテーブル席があり全て満席。
仕事柄つい待っている間に、客の回転数から大よその売上を計算して
しまいました。(笑)


(味噌汁は別注文)



メニューは豚丼のみ、肉の枚数により、上から「華」「梅」「竹」「松」の
4種類 (画像は「梅」です)

ゆっくり丼の蓋を取ると、香ばしい醤油と炭焼きの香り、香りから受ける印象
とは違いすっきりとした味わいの秘伝のタレ、そのタレをまとった少し歯ごたえ
のある十勝産豚ロース、少し固めに炊き上げたごはんとの相性はバッチリでした。

店のサービスも豚丼の味に負けず気持ちの良い対応で、満足、満足!

ただ設計屋のオジサンとして少し残念なのは、厨房の焼き場が見えない事です。
さぞ、あの香りに焼き場の様子が加わったなら、まさに「鬼に金棒」!
是非、オープンな厨房にして欲しいものです。


なにせ、外の状況を考えるとゆっくり味わっている訳にもいかず、急いで
たいらげて席を立ちました。


帯広には他にも美味しい豚丼の名店があるとか・・・
次回は是非そちらも味わってみたいと思っています。








【 北大路魯山人展 】

2009-08-27 | 建築・デザイン・アート



もう函館はすっかり秋の気配、今日も秋晴れで窓からはすっきりとした駒ヶ岳が見えています。

先日、北海道立帯広美術館で開催されている、【没後50年 北大路魯山人展】がどうしても
見たくて,少し遅い夏休みを取り帯広までキャンプがてら出掛けて来ました。

当日はお天気も良くて絶好のドライブ日和、片道600キロのドライブは北海道の
広さを痛感します。

そんな訳で美術館に着いた時は閉館の一時間前でした。






若い時分に多少は見ていたのですが、今回のように250点もの多種多様な作品を一度に
見れる機会は滅多になく、『魯山人』の全体像をある程度見る事が出来ました。

前半の展示は陶芸の大きな作品が多く展示されていますが、正直、最初の作品の列を
見た時は、期待が大きかった分余りにくだけた印象に拍子抜けして腰砕け、思わず
笑ってしまいました。

大鉢や大皿の作品の中には、懐石料理で有名な『辻留』の料理が盛られた写真が
展示されているのですが、器だけの時との印象の違いに驚きます。

その盛られた料理の内容も、決して派手なものではなく、直球勝負な内容で見事に
器と対峙しています。
きっと『魯山人』の器に中途半端な料理では化けの皮が剥がされてしまうのかも知れません。

後半の食器としての『器』の展示は真に『魯山人』の真骨頂で、その内容はバラエティーに
富み自由奔放な世界、『魯山人』が言った『食器は料理の着物』の意味が良く解りました。


  とにかく凄い!!  圧巻です!!

特に篆刻看板の迫力と存在感は素晴らしく、あんな看板が掛かっていたらその吸引力で
店に引き込まれてしまいそうです。 
 

書に絵画、篆刻看板に陶芸、そしてその集大成としての『星岡茶寮』、本当の
『マルチアーティスト』『プロデューサー』』『美は全てに通ず』を現場で
実践、貫き通した人。

 今更ながら本当に、凄い人です!!

若い頃には見えなかった事がこの歳になり少し見えて来て、魯山人の気持ちが少~しだけ
理解出来た気がします。






館内放送に気が付けば、あっと言う間に閉館時間で慌てて売店に往き図録と本を購入して
後ろ髪を引かれる思いで美術館を後にしました。

とても充実した一時間、満ち足りた気持ちと勇気を貰い600キロのドライブの疲れも
すっ飛んでしまい、その後のビールは最高に美味しいビールでした。



   『魯山人』さんに感謝です!!・・・あなたは凄い!!!











【 青函帯 】

2009-08-15 | JAZZ・コンサート



お盆前の毎年恒例のゴタゴタですっかりご無沙汰してしまいました。

今日の函館は今までのぐずついたお天気も一休み、久し振りに夏らしい太陽が顔を
覗かせています。
今年は夏が来ないうちに空も秋の空、秋風が吹きそうな気配です。

巷は夏休み、事務所は電話も鳴らずに静かで朝から『ロッドスチュワート』の
スタンダードナンバーを聴きながらぼへ~としています。

今函館は開港150周年記念のイベントの真っ最中です。
先日、その共催事業として【青函帯】とタイトルされたイベントがありました。

サブタイトル『温めの燗と、炙ったイカでswing』例の『大石学』のトリオを
バックに『八代亜紀』がJAZZを歌うと言うやつです。

午後の部と夜の部の2部構成。
JAZZの野外コンサートは本当に久しぶり、函館ではこの規模のコンサートは初めてでは
ないでしょうか?
アイスボックスにビールとワイン、チーズを詰め込んで出掛けました。


JAZZの最初は『渋谷毅オーケストラ』



渋谷毅(P)
古澤良治郎(ds)
外山明(perc)
峰厚介(ts)
松風紘一(as)
石渡明弘(g)
上村勝正(b)
津上研太(ts,ss)
林栄一(as)
松本治(tb)                   

それにしてもま~凄いメンバーです。
野外はやはり、ラッパが最高!!  5本のラッパはまさに圧巻、みんなが思いっきり
吹きまくってくれたお陰でどんより雲もすっ飛んで、太陽が顔を出し顔も腕もヒリヒリ状態。

中でも林栄一と津上研太、二人のサックスバトルは中々のもの、聴いているこちらも
ついついヒートアップ、缶ビールの空き缶が増えて行きます。


1部のラストはいよいよ、『大石学トリオ』の登場。



新譜『steppin'up』のタイトルチューン『steppin'up』でのスタート。
セシル・モンローのラップに米木康志のグルーヴィーな太いベースが絡んで行きます、
今回はPAも地元ではないらしく、米木のベースのマイク拾いが少し悪いのを除けば
文句無しでした。

2曲目も大石学のオリジナル『Peace』 9.11の事件をテーマしたとても美しい曲、
大石学の美しいピアノが会場に響き渡りました。
野外で反射音が無い分、ストレートに入って来る感じで、演奏を終えた『渋谷毅オーケストラ』
のメンバーが後ろで真剣に聴いていたのがとても印象的でした。

本当にこのトリオは、素晴らしい!!


最後はお待ちかね『八代亜紀』の登場です。

『大石学 トリオ』+片山広明(ts)と言うメンバー、片山の図太いテナーをバックに
大石学のアレンジで『雨の慕情』・・・『雨雨降れ降れ、もっと降れ』での登場です。

片山広明のテナーがまた、合うのですよ~

それにしても八代亜紀はさすがプロ、失礼ながらスタンダードを歌ってもちゃんと
歌になっています。
本人曰く、昔からクラブなどでは良くJAZZも歌っていたそうで、良く「英語の発音がど~の」
「JAZZ心がど~の」などと言う人達もいますが、彼女のうたにはそんな事を越えた
深い味わいとオーラがあります。

   『八代亜紀』・・・流石です!



全盛期、全国であれだけあったJAZZフェスティバルも今はもう、数える程になって
しまいました。
北海道だけでも、4カ所もありましが今は札幌と後発の室蘭だけになってしまい、
JAZZファンとしては、寂しい限りでした。

こうして、日本のJAZZの一時代を築いて来た名プレイヤー達の素晴らしいインタープレイを
目にすると、これを期に函館でのJAZZフェスティバル、『青函帯JAZZフェスティバル』を
是非、開催して欲しいと切に願ってしまいます。



   Schiyoさん、素晴らしい企画をありがとう、  感謝です!!

   次を楽しみにしています。


   是非、『青函帯JAZZフェスティバル』の実現を!!!