先日、パウル.クレー展を観に札幌に行ったついでに、足を延して
話題の旭山動物園に行って来ました。
動物園と言えば、子供の世界と思いきや、3/4は大人でその来園者の数
には驚きました。
遊園地を併設した施設は旭山の中腹に位置し、一番下の正門から一番上の
新東門(大変眺めの良いレストランのある、管理事務棟)を結ぶ中央通路
を基軸にツリー状にそれぞれの施設が配置されています。
勾配の少しきつい傾斜地を上手に利用した施設は、螺旋形状の平面計画がされて
いて、動物達の水中、地上、空中での様子を連続的に見る事が出来、人の流れも
スムーズな動線計画になっています。
じっくりと観察が出来る溜りのスペース等も有り、動物達の何を観て欲しいかが
解る、本当に良く考えられた施設でした。
この動物園を観てつくずく思ったのは【コンセプト】の重要性と言う事です。
水中のペンギンはまるで空を飛んでいるようで、【鳥】なんだと認識させられ
猛獣館では少し手を伸ばせば届きそうな距離でその臨場感には驚きです。
また、チンパンジーの森では人間の方が見られている感覚でした。
このように【コンセプト】をストレートに実現させる事は大変難しい事であり、
飼育員の方々の強い想いと並々ならぬ努力の跡が感じられます。
現状は入場者があまりに多くて、完全に各施設のキャパシティーを超えて
しまっていますが、今度は平日に一日ゆっくりと行ってみたいものです。
今は古い施設も混在していますが、動物園としての完成形が本当に楽しみです。