システム担当ライブラリアンの日記

図書館システムやサービス系の話題を中心に

(2012.10.26)全国図書館大会 島根大会_1

2012-10-27 21:54:53 | イベント参加
例によって、自分なりの理解と、自分なりのメモです。

第2分科会(大学・短大・高専図書館) 学習・教育のハブを目指して

■個人的まとめ
・人と人の関係で、それぞれが成長するというのがいいな。
・いろいろな取組の話が聞けてよかった。ただ、その分、何かを掘り下げるということにはならなかったか。

■基調講演 竹内比呂也 高等教育に改革をもたらす新たな学習環境の試み:千葉大学アカデミック・リンクの試み

○Teaching から "ACTIVE" Learning へ
・知識の習得+知識活用能力の習得 *)溝上
・2008年中教審答申「学士課程教育の構築へ向けて」
 学士力、単位制度の実質化、教育方法の改善、初年次における教育配慮
 「学士力」:体系的理解、汎用的技術、態度(リーダシップ等)、総合的知識・思考力

○高等教育政策における大学図書館
・高等教育サイド 1998年、施設や資料の整備への言及が中心
 大学図書館の「片思い状態」
 2000年代、教育GPで東京女子大図書館の取り組みや、ラーニング・コモンズが脚光を浴びる。
・その後の政策文書(2012)で「大学図書館の機能強化」について言及。特筆すべきこと。

○学生から見た図書館
・"Googleを介して見えないものは存在していないに等しい"
・吉見俊哉「必要な知識の入手先...大学と書店の重要性は同時並行的に低下している」(「大学とは何か」)
 Just in time から Just in case ◆

・情報提供する環境をどうするか

○アカデミック・リンク
・「授業資料ナビ」
 図書館資料と授業を結びつける。普遍コア科目を中心に73科目(2011)
 リエゾン・ライブラリアン:広い分野をカバー

・総合メディアホール(仮称)構想
 図書館資源とコンピュータ資源のより密接な連携

・「大風呂敷」 目的:考える学生の創造
 コンテンツ
 人的サポート
 学習空間

○学生から見ると
・学生への様々な刺激、コンテンツ、サポート
 授業
 1210あかりんアワー(教員やスタッフ)
 見る、見られる空間
 ブックツリー(見せる本棚)

○空間の特徴
・ブックツリー
 2冊(貸出OKと館内のみ)、RFIDで手に取られる回数を分析

○コンテンツの提供
・電子媒体も印刷媒体も迅速に入手できるよう。教材の作成支援も視野に。
・これらを想定

・「レガシーコンテンツ再生」
・あかりんアワー
 当日の様子、本、リスト
 教員とスタッフが相談しながら。研究活動のショーケース

・デジタルコースパック構築プロジェクト
 物理問題集のオリジナル作成と電子化
 「オンラインクラスルーム」

○人的サポート
・学生、図書館員、教員によるハイブリッドな人的サポート
 どのような役割を担うべきか試行錯誤的に追求
 ・学習支援デスク
 ・オフィスアワー@ラーニング・コモンズ ◆

・学生の行動を定点観測
 学習行動と学習成果の関連 ◆◆

○現時点での評価
 1)空間の利用は活発に
 2)あかりんアワーの定着、週2回・多い時は70名の参加
 3)スチューデント・アシスタントの定着

○問題
・ニーズに沿った空間の整備
 アクティブな空間の拡張、静寂空間の整備
・コンテンツの整備と提供
 電子化に時間がかかる
・電子化だけでは不十分
 教育学習における利用のための許諾が必要
・人的サポート
 業務化した場合の担い手は?
 事務職員という位置付けで? 教員に?
 中間的な専門職が必要ではないか ◆

・コンテンツの提供: 書店の併設、
・ディスカバリ・ツール
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■橋本春美 ポスト「マイライフ・マイライブラリー」学習滞在型図書館における学習・教育支援の可能性
○学生の主体的・自立的学習の支援に相応しい機能
・多様なスペース
○学生協働サポート体制
○アンケート調査等 実施状況
 アンケート調査
 2009~ 資料の館内利用データ採取

○滞在型利用
・「滞在して利用していますか」(館内アンケート
 「(やや)そう思う」→91%
・在館時間
 1時間未満:約5割  ~3時間未満:約4割
 授業の空きコマで利用していると推測
・利用目的
 メディアスペース:レポート作成、課題・試験勉強、インターネット・メール、情報検索
 オープンスペース:課題・試験勉強、グループ学習
 リフレッシュルーム:課題・試験勉強も第2位。 単なるカフェではない。

・「(非常に、やや)重要」の割合(高い順)
 一般閲覧席での読書学習、資料の館内利用、貸出、1階での読書学習、、、

・次の設備やサービスが役に立っていると思いますか(高い順)
 学習環境、図書雑誌、EJ/DB、学生アシスタント、ガイダンス・講習、館内PC

○学生協働サポート体制のねらい
・アシスタント: 自身の成長を図る
・ユーザ:質問しやすい。刺激、次の一歩への契機。

○体制
・ML
・ミーティング1回/月
  支援することで自らの学び、成長を感じられる。

○アンケート
・アシスタントがよきユーザに

○存在意義
 認知度 84%
 利用度 12%
 学習の役に立つ 69%
 ※そこで活動していること、存在自体に意義がある

○外部評価結果(2010年度)
・総評から
・長所から 「ワンストップ型の滞在型図書館」

#Webでも公開している。

○学生アンケート(2012.1月、館内)
・「図書館が大学生活(特に学習生活)を支援していると思いますか。
 (やや)そう思う 97%

○学習滞在型図書館の要素
 資料 多様なスペース 学生アシスタント IT環境
・比較的小規模の当館でワンストップができた。

○ポスト「マイライフ・マイライブラリー」
 セカンドステージへ
 積極的にアクションを起こす「アクション・ライブラリー」

・なぜ「アクション」か
 1)図書館のアクション
  主体的な学習・活動の支援
   ①仕組み作り ②日々の支援
 2)学生のアクション
   ①主体的な学習・活動 ②アシスタント

○具体的なアクションの例
 教育との連携強化
 ・図書館「情報検索」ガイダンスの必須化
 ・「情報検索」ガイダンスの映像制作
 ・2012年度、各専攻に打診
  →13年度から、実施(課外)

○情報検索ガイダンス
・予算、人員の制限
 説明役1名、補助2名 →学習コンシェルジェ、システムサポーター等を含める

○今後も
・ニーズを捉え、的確かつ迅速に応える姿勢の維持
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